食事中の犬に触ると危険!?
食事中の愛犬のカラダに触れたら、ガウガウッ!と怒られてしまったことはありませんか?
近づくだけでも怒る犬もいますよね。
家族の中でも、特定の人にだけ怒るという犬もいるようです。
なぜ、食事中に触ると怒る犬がいるのでしょうか。
犬の本能や性格など、いろんな視点から怒る理由について考えてみました。
食事中の犬に触ると怒る主な理由
- 食事の邪魔をされたから
- 食事(ごはん)を奪われるのではないかと思ったから
- 食事(ごはん)は犬にとっての戦利品だから
- 食事への執着心が強いから
- 驚いてしまったから
主な理由としては、このようなことを考えることができると思います。
食事中に電話がかかってきたり、インターホンが鳴ったりなど、食事の邪魔をされたら私たち人間だってイラっとしてしまいますよね。
食事に夢中になり、周りを気にすることなく、無防備な状態の犬もいます。
そんなときに急に触られたら、驚いてしまいますよね。
思わず、ガウガウッ!と怒ってしまうこともあるでしょうし、噛みついてしまうこともあるかもしれません。
食事中の犬に触ると怒る理由①「犬にとって食事は戦利品だから」
肉食の野生動物は、自分でまたは群れの仲間と狩りをし、獲物を捕らえて食事をします。
犬は野生動物ではありませんし、肉食が強い雑食と言われていますが、もし食べものを与えてくれる人間がいなければ、小動物を捕まえたりゴミを漁ったりして何とかして自分で食べものを手に入れようとします。
その結果手に入れた食べ物は、犬にとって戦利品です。
人間と暮らすようになり、飼い主さんから毎日当たり前に与えてもらうことができる食事も、犬にとっては戦利品なのかもしれません。
戦利品である食事を自分のものと思っていれば、勝ち取った自分のものを奪おうとする者がいたら怒って当然なのかもしれません。
食事中の犬に触ると怒る理由②「食事への執着心が強いから」
野生で暮らす動物にとって、食事は毎日必ずすることができるわけではありません。
狩りに失敗する日、探しても何も見つからない日もあるでしょう。
獲物を全く捕らえることができない日が、何日も続くこともあるでしょう。
野生で暮らす動物は、常に飢餓の危険性と隣り合わせで生活しているのでしょう。
そのような動物としての本能や習性、飢餓への危機感は今でも犬のDNAの中に刻み込まれているのかもしれません。
食べることは生きることの基本ですから、私たち人間だって基本的な欲として食欲がありますよね。
そういったことから、食事への執着心が強く、食事中に触れられることで怒ってしまう犬がいるのだと思います。
監修ドッグトレーナーによる補足
食事とは「自分の食べ物」を食べますよね。それが犬のルールです。人が近づくと自分の食べ物を奪われると感じます。執着心を出すのはごく自然な心理なんですね。
「怒る犬」と「怒らない犬」
食事中にカラダを触られても怒らない犬もいます。
私の愛犬たちも怒りません。
しかし、愛犬の女の子と男の子では、食事中に触られたことでの反応が全く違います。
女の子の方は、食事中に私が近づいただけでも焦って食べようとしてしまいます。
一方、男の子の方は全く何も気にすることのない様子です。
私に「ママも食べる?」と聞いてくるかのような表情や、仕草をすることさえあります。
食事中の犬に触ることはよくありません。
愛犬の男の子は食が細く、全く食べてくれないことがあります。
そのため、食べてくれたときには「えらいね」と頭を撫でてあげることがあります。
そうすると、嬉しそうに少しでも食べてくれるからです。
このように、犬によって食事中に触っても怒る子と怒らない子がいるのは、食事を戦利品=自分のものだと思っているかどうか、食事にどれくらい執着しているのか、が違うからだと思います。
食事を戦利品=自分のものだと思っている場合、その犬はおもちゃや自分の家も自分のものだと思っていて、遊びが終わって飼い主さんがおもちゃを片付けようとしても怒ったり、来客があると自分の家を自分のなわばりだと主張してなわばりを守ろうと吠えたりしている犬が多いかもしれません。
おもちゃも家も、そして与えてもらった食事も本来は飼い主さんのものなのですが、それを自分のものだと思っているのです。その勘違いは、もともとの犬の性格だけではなく、普段からの飼い主さんの犬への接し方によって生まれるそうです。
食事にどれくらい執着するのかも、生活環境や犬の性格によって変わるでしょう。もし、次にいつ食事がもらえるか分からない環境で生活している犬であれば、与えてもらった食事を必死に守ろうとするのは当然でしょう。
しかしきちんと飼われている犬であればそんなことはありません。それでも食事中に触られると怒るのは、飼い主さんとの関係性によって食事を自分のものだと主張するようになっていたり、安心して食べることができない環境にあったり、そもそも食への執着が強い性格であることなどが考えられます。
おもちゃを取り上げても怒らないし自分のなわばりを守ろうと吠えたりうなったりすることはないけれど、食事中だけは怒るということだってありえます。その犬にとって、食事がそれだけ守るべきものとして順位の高いものであるということです。
ただの食いしん坊であるだけなら、急いで食べたり飼い主さんの食べ物や他の犬の食べ物まで食べようとすることはあっても、食事を自分のものだと主張して守ろうとはしません。食事中に触ると怒る、食事を守ろうとするのはやはり食いしん坊である以上の理由があるのです。
食事中に触っても怒らない、一旦食事を与えても飼い主さんがそれを途中でさげることができるような関係性を愛犬と築くことは良いことですが、だからと言って食事中にむやみに犬に触ることはよくありません。何にも邪魔されずに安心して食事をさせてあげましょう。
食事中の犬に触れてはいけない!
先にもお話したのですが、私の愛犬の女の子は食事中に私が近づいただけでも、焦って食べようとしてしまいます。
「奪われるのではないか」「私のごはんだぞ!」という気持ちが強いのだと思います。
焦って食べようとしてしまうと、たくさん口の中に入れてしまったり、噛まずに飲み込んでしまったり、喉に詰まりそうになってしまったりなど、危険なことがたくさんあります。
食べ終わった後、しばらくして吐いてしまう犬もいますし、消化が悪くなってしまうことで便の状態が悪くなってしまう犬もいます。
私が行っている対処法ですが、食事を用意したら、そっと部屋を出るようにしています。
食事中に触っても怒らない、気にしないでそのまま食べ続ける犬の場合には、必要があれば食事中に触っても良いのでしょうが、いたずらに食事を邪魔したりはしないようにしましょう。
監修ドッグトレーナーによる補足
私たち人間は、日本に住んでいると「食」が充実している環境が続くのは当然の感覚がある。だから安心出来る。
しかし買い占め等で「食」の確保が不安定になれば?慌てて買い込んだり、奪い合い等のトラブルも想像出来ます。この心理も犬と人は共通していますね。
まとめ
食事中の愛犬のカラダに触れたとき、怒られたり、噛みつかれたりした経験のある飼い主さんは意外と多いかもしれません。
叱ったことのある飼い主さんや、ごはんを取り上げてしまった飼い主さんもいらっしゃるかもしれません。
愛犬の食事中にむやみに愛犬を触ったり食事を邪魔するのは良くありませんが、与えられた食事を飼い主さんに対しても自分のものだと主張して守ろうとする場合、それは犬と飼い主の関係が良くない関係になってしまっているのかもしれません。おもちゃに対する主張はあるか、散歩中の様子、来客にはどんな対応をするかなど、愛犬の行動を思い返してみてください。食事の他にも何かを守ろうとしている、飼い主さんの言うことをきかずに自分の主張ばかりするようなことがあれば、しつけのプロに相談してみると良いでしょう。
もし食事の他にも愛犬に問題行動がある場合、食事中に邪魔をしても怒らないようにしつけるのは難しいことが多いでしょう。食事中は邪魔をせずそっと食べさせてあげて、他の問題行動から対処していく、食事に対して自分のものだと主張しないようにしつけるのは最後になることが多いでしょう。
ただ繰り返しますが、食事中は必要がなければそっと安心して食べさせてあげましょう。
私たちだって意味もなく食事を邪魔されたら嫌ですよね。。
監修ドッグトレーナーによる補足
「犬の食事の最中にわざと手を突っ込む」というしつけ方を聞いた事がある人もいるのではないでしょうか?
コレは間違ったしつけ方になるのが想像出来ますよね。犬との関係が良くなるどころか悪化しかねません。食事中は無理のないようにしてあげましょう。
ユーザーのコメント
20代 女性 豆柴かーちゃん
この記事とは違い、ご飯を食べている時に、指を突っ込んでも、お皿を持ち上げても体を触っても、ポケ〜としてます。
なので、毎朝ご飯を食べてるうちにブラッシングをしています。雨の日のお散歩の後、お風呂に入れた後はご飯をあげているうちに、ドライヤーで体を乾かしています。
なんとも思ってないようなかんじです。