犬に好かれるために…方法やコツは?
愛犬とはもちろん、散歩中に会う他の犬とも仲良くなりたいと思っている方は多いのではないでしょうか。また、犬を飼っていなくても犬が好きな人はそう思っている人も多いでしょう。
では、犬に好かれるための方法やコツはどのようなポイントがあるのでしょうか。
自分から積極的に触れ合おうとしない
「犬は人間が大好き!」というイメージが先行しているため、犬が好きな人は自ら積極的に近付いてしまうという人も多いですが、実は人間の方からグイグイ近付いてしまうと、「怖い」「何だ!?」と驚いてしまう犬が多いです。
もちろん、中には積極的に近寄ってきてくれることを好む犬も多くいますが、基本的に犬の方から近付いていてくれることを待つようにしましょう。
犬の方から興味を持ち近付いてきたところで、ようやくその犬とのコミュニケーションが開始できると考えてください。
監修ドッグトレーナーによる補足
一方的な押しつけはNG!コミュニケーションとは、お互いのやり取りが基本かつ最も大切なことです。
最初は犬の出方を見守ってあげましょう。コミュニケーションはそこから始まります。
最初は横向きに接してあげて
犬と接する際、正面から近寄り触れ合おうとする人がいますが、実は知らない人や犬と接する際、犬は体の側面を向け、横に並ぶようにして相手の匂いを嗅ぎ挨拶をします。
突然知らない人に正面から向かってこられると、「怖い」と警戒してしまうのです。
したがって、初めて会う犬やまだ仲良くなっていない犬と接する際は、まず正面からコミュニケーションを取るのではなく、横に並ぶようにして自分の存在に慣れてもらえるように意識してみてください。
監修ドッグトレーナーによる補足
人間同士も同じ感覚があります。パーソナルスペースと呼ばれるもので、他人に近づかれると不快に感じる空間のことです。
距離感は相手との関係性によって異なりますが、初対面で50cmの近距離で正面に立たれたら、不快感や恐怖を感じてしまいますよね。この距離感は極めて親しい関係性の人に許される範囲と言われています。
親しい関係になる前なら、斜め横などに立つことで視線もぶつからず緊張感も緩めることができます。これだけでも相手への不快感を取り除けるのは、犬に対しても同じことです。
触れる前に手の匂いを嗅がせる
「可愛い!」という気持ちが溢れ出てしまい、突然触ってしまう人も多いですが、知らない人に突然触られたら犬は驚いてしまいます。
人間も知らない人に突然触られたらびっくりしますよね。同じ心理だと考えてください。
犬は相手の匂いを嗅ぐことで相手の情報を得たり、挨拶の代わりとしたりします。
したがって、まずは自分の手の甲をそっと犬の顔の前に持って行き、犬の方から自分の匂いを嗅いでもらうようにしましょう。
十分に匂いを嗅いでもらえば犬側に情報が届きますので、触れ合う場合にはこの挨拶を交わしてから触れ合うようにしてください。
監修ドッグトレーナーによる補足
視覚が発達している人間は、目を使って相手を認識するので離れていても問題ありませんが、犬は嗅覚を使って匂いで相手を認識しています。
犬に自分を認識してもらうために手の匂いを嗅がせてあげてくださいね。
撫でるときは体の側面を撫でて
犬を撫でるというシチュエーションを思い浮かべた際、どのような「犬を撫でる」映像が思い浮かびますか?「頭を撫でる」映像が思い浮かぶという人も多いのではないでしょうか。
しかし、実際に頭を突然撫でてしまうと犬に嫌われる原因となりかねません。
基本的に犬は知らない人に頭を触られることを嫌います。
それは、自分よりも大きな人間が上から覆い被さるように見え、「怖い」「不快だ」と感じるからです。
実際には、頭を撫でられても微動だにしないという犬もいますが、その中の多くの犬が我慢をしている状態です。
ちゃんと犬に好かれるためには、まず犬が許してくれる体の側面をそっと優しく撫でてあげることがポイントです。
犬の前での動きや声はゆっくりと
犬に好かれる人の特徴として、落ち着いた動作をする人という特徴が挙げられます。
「うちの犬は子供が苦手で…」という話を耳にすることがあるかと思いますが、これは突然走り出したり、甲高い大きな声を上げたりする人物が苦手なのです。
犬は動体視力や聴力が人間よりも優れています。
そのため、突然激しい動きをしたり、突然大きな声を上げたりする人に対して、驚きや恐怖を感じやすく、それが原因で好かれないことがよくあります。
犬に好かれるためには、まず犬の前では動作をゆっくり、また話しかける際にはゆったりとした柔らかい口調を心がけるようにしてください。
これはやめて!犬に嫌がられる接し方
ここまで犬に好かれるための方法や、コツをポイントでご紹介してきましたが、最後に犬が嫌がる接し方やポイントをご紹介します。
犬と触れ合う際には、このような行動や外見はやめておきましょう。
顔を隠すようなファッションはNG
犬は人間の表情からも、人間の感情を読み取るということが研究で判明しています。
そのため、表情がわからなくなってしまう顔を隠すようなファッションの人に対しては、警戒心が強まる傾向があります。
例えばサングラスやマスクは目元が見えなくなってしまったり、顔の下半分が見えなくなったりしてしまうため警戒されやすいです。
犬と接する際には、このようなファッションは極力避けるようにしましょう。
監修ドッグトレーナーによる補足
狼の様に顔の造形がシュッとしている犬種は、人間の表情の読み取りを重要視します。
逆に、顔の造形が赤ちゃんのような犬種は、人間の表情の読み取りの重要度は狼タイプほど高くない傾向があります。
興奮気味に近寄ると怖がられる
先ほど、犬に好かれる人の特徴として、ゆったりとした言動をする人という話が出ましたが、その反対に言動が激しい人は警戒されがちです。
犬が好きという気持ちが高まりすぎて興奮気味に近寄ると、こちらは悪気はないのに犬が逃げてしまうという経験を持つ人も少なくありません。
したがって、犬と接する際は「可愛いー!」と大声を出しながら近付いたり、走り寄っていったりすることはやめましょう。
目をジッと見つめるのは威嚇のサイン
正面から犬の目をジッと見つめてしまうという行為も、嫌われる原因になります。
犬にとって知らない相手が自分の目をジッと見つめてくる行為は、警戒や威嚇の意味を持ちます。
突然自分の前に現れた知らない人が威嚇をしてきたら怖いですし、不快な気持ちになりますよね。犬とコミュニケーションを取るときは、犬にストレスを与えないためにも、なるべく目をジッと見つめないようにしましょう。
強い匂いは嫌いなんです!
犬は非常に嗅覚が優れています。
匂いを嗅ぎ、その匂いから情報を得ると言われているほどです。
そのため、同じ匂いでも人間が感じている以上に犬はその匂いを感じてしまいます。
例えば、タバコを吸った後に犬に近付いたり、香水を付けた後に犬に近付いたりすると、人間が感じる匂い以上に強い匂いに感じています。
そのため、「なんだこの匂いは」「くさい!」といった不快感に襲われるのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回ご紹介した犬に好かれるための方法・コツと犬に嫌われるポイントを理解し、ぜひ実践してみてください。
きっと少しずつ他の犬とも仲良くなることができますよ!