犬の圧迫排尿・排便のやり方!オスとメスの違いから注意点まで

【獣医師監修】犬の圧迫排尿・排便のやり方!オスとメスの違いから注意点まで

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今は元気な愛犬も、年齢を重ねたり、病気やケガをしたりすると、これまで普通にできていたことができなくなる場合があります。自力での排泄もそのひとつです。愛犬が自力で排泄ができなくなってしまった場合、「圧迫排尿」や「圧迫排便」という方法で排尿や排便を促すことがあります。この記事では、圧迫排尿・排便のやり方や注意点になどついてご紹介します。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

愛犬が自力で排泄できなくなったら…

高齢のゴールデン・レトリーバー

愛犬が健康で元気ならば、難なく自力で排尿や排便をすることができますね。しかし、老化で体力や筋力が衰えたり、病気やケガで脊髄や神経に損傷が生じたりすると、自力で排尿や排便ができなくなってしまうことがあります。

排泄物を体内に長く留まらせることは、愛犬の体調不良につながります。特に、尿を出せない状態が長い時間続くと膀胱炎や、ひどいときには尿毒症を起こすこともあり、愛犬の体に大きな負担を強いることになります。

愛犬が自力で排尿や排便ができなくなってしまった場合は、飼い主さんの自己判断で対処せずに、まずはかかりつけの獣医師に相談することが大切です。そして愛犬の状態によっては、「圧迫排尿」や「圧迫排便」という方法で排泄を促すように獣医師から指導を受けることがあります。

さて、この圧迫排尿・排便はどのように行うものなのでしょうか?以下からご紹介していきます。

圧迫排尿・排便のやり方

眼鏡をかけた犬

ここでは、圧迫排尿→圧迫排便の流れで行うやり方をご紹介します。

  • ①性器の下にペットシーツを敷く(オスは前方に、メスは後方に尿が出ます)
  • ②犬を横たわらせてリラックスさせる
  • ③膀胱(下腹部の風船のように膨らんだ部分)に両方の手のひらを当て、包み込むようにする
  • ④膀胱を圧迫して排尿を促す

ここまでが圧迫排尿になります。続いて、圧迫排便です。

  • ⑤肛門の下にペットシーツを敷く
  • ⑥お腹を上から下(肛門のほう)に向かってマッサージをする
  • ⑦腸に溜まった便が肛門のほうへ移動すると、肛門がぷっくりと膨れる
  • ⑧尻尾を持ち上げ、親指と人差し指で肛門の膨らみをつまむようにして、便を優しく押し出す

圧迫排尿におけるオスとメスの違い

性別マーク

圧迫排尿のやり方は、基本的にオスもメスも同じです。しかし、圧迫排尿における尿の出やすさには違いがあります。それは、オスとメスとでは尿道の形が異なるからです。メスの尿道は短くほぼまっすぐで、尿が出やすいのですが、オスの尿道は長く湾曲しているため、尿が出にくいことがあります。

その場合は、膀胱を圧迫するときに、へそやみぞおちのほうへ持ち上げるような感じで圧迫すると、尿道が引っ張られてまっすぐになり、排尿しやすくなります。

圧迫排尿・排便を行うときの注意点

片耳がめくれ上がっている犬

圧迫排尿・排便を行うとき、どのような点に注意したらよいのでしょうか?

尿はなるべく出し切る

尿が膀胱に残っていると細菌が繁殖して、膀胱炎などを起こしやすくなります。ですから、圧迫排尿を行うときは無理のない範囲で、なるべく尿を出し切るようにしましょう。

無理に膀胱を圧迫しない

膀胱がパンパンに膨らんでいるときや、なかなか尿が出ないときなどに無理に膀胱を圧迫すると、膀胱が破裂する恐れがあります。膀胱破裂が起こり、お腹の中に尿が漏れ出してしまうと腹膜炎やショック状態になって、命に関わることもあります。

膀胱がパンパンだったり、尿が出づらい状態のときは無理をせず、動物病院を受診しましょう。

獣医師の指導を受けてから行う

圧迫排尿や圧迫排便のやり方は、インターネットなどで知ることができます。しかし、いざ実践してみると、膀胱の位置や力加減がよく分からず、なかなか上手くできないことが多いようです。愛犬の体に負担をかけないためにも、圧迫排尿・排便は獣医師の指導を受けてから行うようにしましょう。1日にどのくらいの頻度で行ったらいいのかなども教えてもらえます。

まとめ

高齢のパピヨン

圧迫排尿・排便のやり方や注意点などについてご紹介しましたが、獣医師の指導を受けてから行うのが一番です。「圧迫排尿・排便が必要かも?」と思ったら、まずはかかりつけの獣医師に相談しましょう。

老化や病気やケガなどによって思うように排泄ができなくなってしまうのは、犬にとってストレスになりがちです。たとえ圧迫排尿・排便という方法であっても排泄できたら、「すっきりしてよかったね」などと声をかけてあげて、排泄できた喜びを愛犬と一緒に分かち合いましょう。

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