犬に毛玉ができる原因
愛犬に毛玉ができてしまったことはありますか?毛足の長い犬にとって、毛玉は避けては通れない重要な問題です。
毛玉は、被毛同士が擦れることでできてしまいます。
例えば、被毛に静電気が起きている場合や、被毛を濡れたままにしてしまった場合は、毛玉ができやすいと言えます。初めのうちは、爪の先ほどもないような小さなもつれですが、時間が経つと、そのもつれを中心に大きな毛玉になってしまいます。もちろん、まめにブラッシングを行い、もつれが小さいうちに取ってしまえば、毛玉はできません。
毛玉のできやすい部位
被毛が擦れやすい部位に、毛玉は多くできます。ですので、首輪やハーネスの下、耳の裏、脇から胸にかけて、尾の付け根といった部位は毛玉ができやすい部位です。特に毛の細い犬や、服をよく着る犬は、被毛が擦れやすいので気をつけましょう。
トリミングに行ったときに、可愛いリボンをつけてもらったことはありますか?このリボンも、長時間つけたままにしておくと、毛玉の原因になってしまいます。トリミング後、数日楽しんだら、外してブラッシングをしてあげることで、毛玉を防ぐことができます。
また、犬が齢を重ね、寝ている時間が増えてきた場合、身体の側面にも毛玉ができることがあります。老犬の場合は、被毛の長さがある程度短くても、毛玉になってしまうことも多いようです。
犬に毛玉ができることで起きる問題
犬の毛玉の下は、どういった様子になっていると思いますか?
毛玉をほぐしていると、いろいろなものが絡まっていることがあります。枯れ葉やフード、排せつ物が絡まっていることもあります。また、一度毛玉が濡れてしまうと、その中までは乾かすことができなくなってしまいます。こういったことから、毛玉には汚れや湿気が溜まり、不衛生になってしまいます。
毛玉は、毛を巻き込み絡みながらできています。その際、周りの皮膚を引っ張る刺激や、汚れによって、毛玉の下の皮膚が炎症を起こす場合があります。こういった場合、犬は痛みや痒みから、患部を掻いてしまい、それが原因でまた毛玉を大きくして、炎症が広がり…と悪循環に陥ってしまいます。
強い炎症が起きた皮膚は脆くなり、毛玉をとろうとしたときに皮膚が裂けるといった事故が起きることもあります。また、わんちゃんが痛みを感じてしまうこともあります。
犬の毛玉ケアの方法
毛玉の一番の予防はブラッシングです。
毛玉が大きくなってしまってからでは、ブラッシングでも痛みを感じやすくなってしまうかもしれません。毛玉の有無に関係なく、日常的なブラッシングを習慣づけましょう。
とはいえ、毎日全身をブラッシングするのは大変かもしれません。その場合は、前述した「毛玉のできやすい場所」を優先的にブラッシングしてあげるのも良いでしょう。
犬の毛を乾かす際にも、毛玉予防のポイントがあります。それは、毛をしっかり乾かすことです。毛玉のできやすい場所は、乾かしづらい場所でもありますが、コームで梳かしながら丁寧に乾かしてあげましょう。静電気を抑えることで、毛玉の発生を予防することができます。犬用の静電気防止グッズも市販されていますので、試してみてはいかがでしょうか。
毛玉ができてしまったら
小さな毛玉の場合は、自宅でブラッシングを行う際に、コームやブラシで優しくほぐしてあげましょう。その場合、毛玉を引っ張らないよう毛の根元を手で押さえ、毛玉の端から少しずつほぐしていきましょう。
毛玉がブラッシングでは解消できないほど大きくなっている場合、先に毛玉を小さくカットしてからブラッシングでほぐすという方法があります。この場合、何よりも気をつけなければいけないのが、はさみで皮膚を傷つけないことです。
毛玉が皮膚を巻き込んでいて、思いもよらないところに皮膚が伸びてきていることがあります。毛玉の根元にコームを通すなどして、被毛と皮膚の境目を確認しながら行ってください。
はさみで毛玉を切り取るのも、同じ理由でお勧めできません。お家で毛玉取りに失敗して皮膚を切ってしまい、動物病院にかかるケースは珍しくありません。自宅でのケアが難しい場合は、迷わずトリミングサロンや動物病院にお願いしましょう。
まとめ
あなたの愛犬には毛玉はできていませんか?毛玉は愛犬の見た目を悪くするだけではなく、皮膚病の原因になってしまうこともあります。
毛玉はできる前に、ブラッシングで予防するのが一番効果的です。ブラッシングは毛玉の予防の他にも、皮膚の血行を促進したり、愛犬とのコミュニケーションの時間にもなったりします。
日常ケアとして、ブラッシングを取り入れることで、毛玉を予防していきましょう。