なぜ犬はカーペットを舐めるのか?
犬を飼っている方なら誰しも、室内の愛犬の行動には驚いたり、悩まされたりすることが多いでしょう。例えば、カーテンを引きちぎってしまったり、家具を破壊してしまったり、吠えてしまったり…。これらのような行動は「ストレスが溜まっているのかな?」と想像できます。
しかし、「カーペットや絨毯を舐める」という行動は、犬のどのような心理が働いているのでしょう?カーペットや絨毯がベタベタになるだけでなく、ホコリなどの有害なものを食べてしまっていそうで、心配になりますよね。そこで今回は、犬はなぜカーペットや絨毯を舐めるのか?をご紹介します。
舐める理由①関心を引く
飼い主さんの関心を引くために、カーペットや絨毯を舐めます。あまり構ってもらえず、寂しい思いをしている犬にみられる光景です。おそらく、カーペットや絨毯を舐めているときに声をかけてもらえたことを覚えていて、「舐めたら構ってもらえた」と学習してしまったのでしょう。
犬が舐め始めたら、「あ!」と短く低い声で、犬が少し驚くくらいの音量で叫びましょう。このように少し驚かすことで、舐める行為を一瞬でもやめさせ、別の部屋へ移動しましょう。こうすることで、犬は「カーペットや絨毯を舐める=飼い主さんがいなくなってしまう」と学習します。
舐める理由②食べ物のニオイがする
ただ単純に、カーペットや絨毯に食べ物やジュースのニオイがついていて、舐めている場合があります。犬は嗅覚が優れているので、落としたものをキレイに拭き取ったとしても感知してしまいます。そしてそれが気に入ったニオイだと、ペロペロと舐め続けてしまうでしょう。
特に生ゴミ箱の周りは注意が必要です。周りに落ちている食べ物のカケラを舐め、さらにニオイを辿ろうと、生ゴミ箱の中を漁ってしまう可能性があります。
犬にとって有害な食べ物があることを忘れてはいけません。例えば、チョコレートやネギ、レーズンなど。調理中や食事中、また小さいお子様は食べ物を下に落としやすいので注意を払い、落としたときにはすぐにキレイに掃除しましょう。
舐める理由③ストレスが溜まっている
カーペットや絨毯に、食べ物のニオイが付いていないのにも関わらず舐めている場合は、ストレスが溜まっている可能性があります。散歩に出かけられず運動不足であることや、飼い主とコミュニケーションが取れていないときに、よくみられる光景といわれています。愛犬とのコミュニケーションを見直してみましょう。
雨で散歩に行けない日は、家の中でオモチャで遊ぶことで運動させましょう。話しかけたり、触れ合ったりなどのスキンシップをとることでストレスが軽減され、舐めることを止めるかもしれません。
舐めそうな仕草をする直前に「オイデ」などのコマンドを出したり、オモチャなどで気を引いたりすることも効果的です。
舐める理由④暇つぶし
犬は家の中で、常に何かをしています。オモチャで遊んだり、寝ていたり、ご飯を食べていたり、ガムを噛んでいたり。やることがなくなると、次に興味を引くものを探し続けます。留守番中にイタズラをする犬は、このような心理が働いているのでしょう。単純に舐めるという行動が、犬にとって楽しい暇つぶしの時間として認識しているのです。
舐める理由⑤体の調子が悪い
小腹が空いている、胃がムカムカするなどの胃の不調がある。また、昼夜逆転の生活や騒音などの乱れた生活環境により、自律神経のバランスが崩れている。このように、気持ちが落ち着かないときにカーペットや絨毯を舐めることがあります。
犬は草を食べて吐くことで、胃の調子を整える動物ということをご存じですか?一種の生理現象なのですが、家庭内で過ごすことが多い現代の犬は、この欲求を満たすことができません。そのため、カーペットや絨毯を舐めることで少しでも胃を整えようとしているのです。
まとめ
犬の舐めるという行動は、ただ単純にニオイがするから舐めている場合と、体調不良やストレスによる場合があります。このような行動をすることで、飼い主さんに何かしらのメッセージを送っているのです。やめさせる前に、何を伝えたかったのかな?と考えてみるのも良いかもしれません。