老犬が室内をウロウロする理由と対処法

【獣医師監修】老犬が室内をウロウロする理由と対処法

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老犬がウロウロと徘徊してしまう理由は認知機能の低下である可能性が高いです。「痴呆」や「認知症」と呼ばれています。お散歩や外に連れ出すなどし、脳に刺激を与えてあげましょう。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

老犬がウロウロするようになってしまったら

シロツメクサと洋服を着た老犬

老犬になるとウロウロと動き回り徘徊するようになってしまうことがあります。室内であれば、家具や壁にぶつかるまで歩き続けたり、屋外であれば庭をずっとウロウロ歩き続けたりしている犬を見かけます。

家具の間に挟まったまま立ち続けていたり、うちの老犬はよく椅子の間から出られずに、鳴いたりすることがありました。見ていてあげられるときにウロウロするのは構わないですが、お留守番中は心配ですよね。

サークルで囲んでいても抜け出していたり、玄関に落ちてしまってそのまま寝ていたり、家具の間から出られなくて立ち尽くしていたり。

なぜウロウロと徘徊するようになってしまうのでしょうか。また、どのように対処してあげたら良いのでしょうか。

老犬がウロウロと徘徊するようになってしまう理由

ウッドデッキと柵に囲まれた老犬

老犬がウロウロと徘徊するのは、認知症である可能性が高いです。「痴呆」「認知機能障害」「認知障害症候群」などと診断されることがあります。

脳の実質的な変化や化学物質の変化などが確認されているようですが、なぜそうなるのか、その原因自体はまだはっきりとわかっていないようです。

どんな症状が起こるのか

ウロウロと徘徊するようになってしまうこと以外にも多くの症状がみられます。

  • ボーッとすることが増えた
  • 名前を呼んでも反応しなくなった
  • 昼と夜が逆転してしまっている
  • あげればあげるほど食べてしまう
  • 粗相してしまうことが増えた
  • 夜鳴きをするようになった(昼夜問わず鳴き続ける)
  • 前には歩けるが後ろに下がれなくなった

老犬は寝ている時間が増えますが、昼間にたっぷりと寝てしまうため、夜に眠れなくなってしまうことが多くなります。

食に対して貪欲になり、与えれば与えるほど食べてしまいます。トイレトレーニングはできているのに、部屋のあちこちで粗相してしまうことが増えます。

昼夜問わず、甲高い声を上げて鳴き続けることがあります。前には歩けるのに後ろに下がれなくなり、家具や壁にぶつかったまま立ち尽くしていることがあります。

認知症を発症しやすい犬種

柴犬の発症が多いと聞いたことがありますが、うちの一代目(雑種)と二代目(柴犬)では、二代目の柴犬だけが認知症を発症しました。ご近所にも認知症を発症している白柴の男の子がいます。

日本犬は認知症を発症しやすいといわれているようです。明確な原因はわかっていません。

認知症と徘徊への対処法

ダックスフンドと頭を撫でる手

認知症を予防することはとても難しいとされています。原因自体がいまいちわかっていないからです。ただ、なるべく早期に発見し、治療を受けさせてあげることで症状の緩和や進行を遅らせることができます。

ボーッとしていることが多くなったり、名前を呼んでも反応しなくなったりするなど、ほんの少しでも認知症の可能性があると感じたときは病院を受診し、早期発見と早期治療に努めましょう。

脳に刺激を与えてあげましょう!

脳の萎縮や、認知症を完全に予防することは難しいですが、脳に刺激を与えてあげることが症状の緩和や進行を遅らせることに繋がる可能性があります。たくさん話しかけてあげてください。

だんだん反応が鈍くなったり、反応しなくなったりしてしまうこともありますが、それでもたくさん話しかけてあげてください。

反応できなくても、飼い主さんの声はしっかり届いています。たくさんスキンシップしてあげてください。

カラダを撫でてあげたり、肉球をマッサージしてあげたり、ブラッシングを日課にするのも良いです。「イイコね」「おりこうさん」「可愛いね」と声をかけながら、スキンシップしてあげてください。

室内で過ごす時間が自然と増えると思いますが、毎日のお散歩を日課にし、外に連れて行ってあげてください。歩くことが難しいのであれば、抱っこでも、カートに乗せてでも構いません。それも難しいのであれば、庭に出してあげたり、窓から外を眺めさせてあげたりするだけでも構いません。

外の空気を感じ、外の音を聞き、目で見て、たくさんの刺激を与えてあげてください。視覚や聴覚や嗅覚が低下し、不安や恐怖を感じることがありますので、いつもの慣れたお散歩コースを選んであげましょう。もしそのような不安がないようであれば、お散歩コースを変えてあげることも刺激になります。また、おやつやごはんを使って、知育おもちゃなどを活用し、頭を使わせるようにすることも一つです。

徘徊への対象法で注意してほしいこと

徘徊を予防するために、ケージの中へ入れたりサークルで囲ったりすることがあると思います。

うちの二代目の柴犬が認知症になり、徘徊するようになったときも、ケージに入れたりサークルで囲ったりしましたが、とても危険だなと感じました。ケージの柵の間に手足を入れてしまい、そのまま動けなくなっていたことがありました。

また、サークルを越えようとして、お腹がつかえたまま動けなくなっていたことがありました。大きなケガにも繋がってしまうと思います。

私は、最終的に部屋を一部屋与えるという対処法しかできませんでした。あとは、今様々なタイプのケージが販売されています。柵があるものではなく、ビニール素材の壁や柔らかい素材のものでおおわれてるケージや、高さがあれば、人のあかちゃんや小さい子用のケージも一つだと思います。

まとめ

笑顔の老犬のパピヨン

うちの二代目の柴犬も認知症になり、介護はとても大変でした。家中を徘徊し、鳴き続け、あまりにも大きな声で鳴くので「虐待しているのでは?」とご近所から思われていないかという不安も感じました。

三代目のポメラニアンが生後7か月で仲間入りしたとき、認知症でありながらも、しつけ役となってくれて、叱ってくれたり遊んでくれたりしていました。

何だか症状が緩和されたような、元気や若々しさを取り戻したような感じがしました。元気でやんちゃな若い犬から、刺激をもらったのかもしれません。

ドッグランや公園など犬や人が集まる場所へ連れて行き、良い刺激を与えてあげることが症状の緩和に繋がるのではないかと思います。

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