犬の無麻酔による歯石除去について

【獣医師監修】犬の無麻酔による歯石除去について

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毎日歯磨きをしていてもいつの間にか溜まってしまっている犬の歯石。年齢を重ねるほどに気になるものですが、除去した方がいいのか悩んでいる飼い主も多いのではないでしょうか?ここでは多くの人が関心を寄せる無麻酔の歯石除去について考えたいと思います。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

犬に歯石は除去するべきか?

歯石のついた犬の歯

一昔前に比べて医療の進歩や食に関する研究開発などの影響で犬の寿命は伸びてきていて、その影響もあってシニア犬の歯のトラブルが非常に増加傾向にあります。犬の歯の健康を維持するために歯磨きが大切ということはわかっていても、どうしても歯磨きが苦手な犬もいますし、忙しい毎日の中で徹底的にケアが出来ないということもあると思います。また、ドッグフードは歯に付着しやすく歯石がたまってしまう原因ともされています。毎日歯磨きをしていても体質的に歯石がつきやすいという犬もいますし、年齢を重ねるほどに少しずつその汚れはたまってきてしまうものです。

犬は口の中の酸が強いことなどから虫歯にはなりにくいと言われていますが、歯石がたまることでさまざまなトラブルが起こります。口臭や歯肉炎などの歯周病、歯周病から起こる細菌感染などがそれにあたりシニア犬には多く見られるトラブルです。そのため、歯石がある程度たまったら一度歯石除去をするという飼い主が増え、獣医師の中にも推奨している人は少なくありません。歯石除去は全身麻酔によって行うものが一般的ですが、最近では無麻酔で行う歯石除去を取り入れている動物病院も増えてきているようです。

犬の全身麻酔での歯石除去のメリット・デメリット

スケーラーとミラーを持つ手と茶色い犬

全身麻酔歯石除去のメリット

全身麻酔をしているため、犬が暴れる心配がなく完全に歯石を除去することができるというのが全身麻酔による歯石除去の最大のメリットだと思います。歯の裏側や歯周ポケットなど歯磨きでのケアがしにくく歯石や汚れがたまりやすい部分までしっかりとケアできるので、歯石除去後のケアを怠らなければきれいな歯を維持することができ口臭予防にもなります。また、すでに歯周病になってしまっている場合の治療や抜歯なども行うことができます。

全身酔歯石除去のデメリット

全身麻酔による歯石で一番のネックとなるのが麻酔による体への負担です。健康な犬にとっては基本的には問題がないないとされていますが、高齢の犬や心臓や肝臓などの内臓器、呼吸器系に疾患のある犬や短頭種の場合はリスクが高いと言われています。また、無麻酔での歯石除去に比べて費用が高額になります。

犬の全身麻酔での歯石除去のメリット・デメリット

犬の歯石除去中の様子

無麻酔歯石除去のメリット

診察台の上で保定をして歯石除去を行うため、麻酔によるリスクが心配な犬でも安全に受けることができます。表側の歯石を中心に除去するため見た目はきれいになります。また、麻酔を使用しないため短時間で施術を受けることができ費用も抑えることができます。

無麻酔歯石除去のデメリット

保定されることが苦手な犬や獣医師による治療に抵抗を示す犬は安全確保が行えず、施術そのものを受けられないことがあります。また、恐怖心の強い犬はその後トラウマになることなどがあるので性格に依存しやすい歯石除去方法となります。とがった器具を使ってけずっていくので、痛みが伴います。また、下の歯や歯の裏側、歯周ポケットの歯石や汚れの除去はむずかしく、抜歯などの治療を行うことも出来ません。

歯石除去方法は愛犬の性格・体調に合わせて選ぶこと

口の中をチェックされるゴールデン

健康な犬であっても全身麻酔を行うことに対し不安に感じてしまうものですから、歯石除去をしたいと思っても躊躇してしまう飼い主は多いと思います。無麻酔の歯石除去は基本的に歯周病が進行していない犬が対象となるため、歯石量が多すぎない場合や歯周病になっていない場合には、状態の進行を防ぐためや歯周病予防の選択肢の一つにはなるかもしれません。ただし、獣医師によっても考え方が様々ありますが、歯を専門にされている先生の多くは、無麻酔での歯石除去を勧めていません。その点も忘れずに、歯石除去において麻酔を利用するかどうかについては、犬の健康状態や性格、歯の状態によって獣医師と慎重に相談して選択するようにしましょう。

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