トリミングについて
トリミングをする意味
トリミングは基本的に放っておくと毛が伸び続ける犬に対して行います。毛をカットしてすっきり綺麗にする事によって、清潔に保ち感染症などの病気を防いだりダニやノミがつかないようにしたりします。
また、夏場などの暑い時期には長い毛を適度な長さにカットする事によって、熱中症対策にもなります。
自宅でトリミングする事のメリット
お店でトリミングをすると、とても綺麗に仕上げてくれますよね。しかし、犬によってはストレスが溜まったり、怖がったりする子もいます。
さらに定期的にトリミングをしないといけないので、定期的に出費する事となります。
愛犬と相性の良いお店や店員を見つけるのも結構大変だったりしますので、自宅でトリミングをしている人もいると思います。
自宅でトリミングをする事によって、愛犬がリラックスしたり安心しながらトリミングをする事が出来るのが一番のメリットだと思います。
また、始めに道具を揃えるために少しお金がかかってしまいますが、お店でトリミングをするのに比べるととても経済的です。
自宅でトリミングするために準備するもの
ブラッシングに必要な道具
- ブラシ
- コーム
カットをする前の下準備としてブラッシングをするために必要なものです。普段毛のお手入れに使用しているもので大丈夫です。コーム(櫛)はブラッシングの時だけでなく、カットをする際に毛をとかしながらすると綺麗に切りやすくなります。
綺麗にするためのもの
- シャンプー
- トリートメント
- タオル
- ドライヤー
人間と同じでカットをする前に毛を綺麗にします。トリートメントが一緒に入っているシャンプーもありますが、こちらはお好みで選んでください。
タオルは出来れば2枚用意しましょう。洗い終わった後に拭く用に一枚。さらにもう一枚用意してドライヤーで乾かす時に、新しく乾いたタオルを使用すると早く乾かすことが出来ます。
カットに必要な道具
- ハサミ
- ミニバサミ
- バリカン
ハサミだけでもカットする事が出来ますが、バリカンを使うと毛の長さを均等に整える事が出来ますので、より綺麗に仕上げる事が出来ます。
ハサミは細かな部分を切れるように小さめのハサミも用意しておくと良いでしょう。
また、ハサミは出来るだけ先端が丸まっているものを選ぶと少しでも安全にカットする事が出来ます。
カットの手順
まず初めにブラッシングをする
トリミングをする前に、まずはブラッシングをして絡まっている毛をほぐしたり、毛についている汚れ等をとってあげましょう。
始めにこの作業をしておく事で、シャンプーが浸透しやすくなったり、カットがやりやすくなります。
監修トリマーによる補足
トリミングを行う際、まずブラッシングを行うことが重要です。被毛をほぐし死毛を取り除きながら、スリッカーで全身ブラッシングを行います。その後、コームできちんと梳かせているか確認します。
少しでも引っかかった場合は、もう一度スリッカーを持ち直してブラッシングを行なった後、再度コームで確認することが大切です。
決してコームで毛玉やもつれを引っ張らないようにしてください。わんちゃんに痛みを伴いますし、最悪の場合皮膚が裂けてしまう危険性があります。
シャンプーをして乾かす
人肌程のぬるま湯(36度くらい)で体全体を濡らします。濡らすときは犬がびっくりしない様に、お尻から洗っていくのが基本となります。
お尻周りや尻尾から初めて、背中、お腹、足、顔の順でゆっくり洗っていきます。顔周りは特に嫌がったり怖がる子がいますので、ゆっくりと濡らしていきます。顔周りはスポンジを使って、ゆっくりと濡らしてあげるのも良いかと思います。
シャンプーをする時は、自分の頭を洗うときの様に優しくマッサージをしながら洗っていきます。顔の部分は、目や鼻、口や耳の中にシャンプーが入らない様に気をつけましょう。
そして、シャンプーを洗い流すときは、顔にシャンプーが残らない様によく洗い流しましょう。
シャンプーが残っていると目に入って目が赤くなったり、目を開けれなくなってしまいます。
耳や鼻の中にもシャンプーが入ると、病気の原因なる事もありますので注意しましょう。
洗い終わったら、タオルを使って出来る限り水気を拭き取りましょう。タオルであらかじめちゃんと拭き取る事でドライヤーで乾かす時、すぐ乾くようになります。
ドライヤーをする際は、タオルやブラシで毛を撫でながら乾かすと、乾きやすくなりますよ。
監修トリマーによる補足
シャンプーを行う際は、シャワーの水圧・洗い方・すすぎが重要です。シャワーの水圧が強いとわんちゃんが怖がるので、特にお顔をすすぐ際は弱めで優しくお湯をかけてあげてましょう。
洗う際は、シャンプー剤を予め泡立てて、泡で優しく洗ってあげると皮膚へのダメージも少ないですし綺麗に洗うことが出来ます。最後、すすぐ際はすすぎ残しが無いように注意しましょう。
すすぎ残しは皮膚トラブルの元になりますので、お顔・指先などは特に念入りにすすぎましょう。乾かす際は、全身ブラッシングを行いながらすると綺麗に乾かせます。
カット
ハサミのみでカットをする事も出来ますが、より綺麗に仕上げるために一定の短さに簡単にそろえる事が出来るバリカンを使う方法をおススメします。
カットの手順としてはお尻周りから顔に向けて、思っている長さよりも少し長く残すようにハサミで切っていきます。その後、撫でるようにバリカンを使って全体を整えていきましょう。
ちなみに、毛が長いままいきなりバリカンを使ってカットをすると、毛詰まりを起こしやすくなります。
顔の部分は、バリカンでカットするのは難しいですし、バリカンを怖がる犬もいますのでハサミで仕上げていきましょう。肉球の間の毛も伸びていると思いますので、忘れずに指を広げながら丁寧にカットしていきましょう。
カットをしている最中に遠くから体全体のバランスを確認する事で、長い部分や短い部分が分かりやすくなります。
監修トリマーによる補足
体のカットはバリカンを使用する方がほとんどだと思います。バリカンをかける際は、かける場所を1度見てしっかり触って確認してからかけるようにすると怪我のリスクも減ります。
肉球の間の毛をカットする際は、小さめのバリカンを使って慎重に行いましょう。わんちゃんは突然動いたりすることがありますので、危険な場合はすぐに中止して無理のない範囲で行いましょう。
トリミングをする時の注意点
カットをする時の注意点
バリカンは音が大きくて慣れていないと気になったり怖がってしまう犬が結構います。バリカンを使う場合は、あらかじめスイッチを入れて少しでも音に慣れさせておくと良いですよ。
バリカンやハサミを使っている時に、犬が急に動いたりする事がありますので常に急に動いても大丈夫なように慎重にカットするようにしましょう。
また、ハサミの刃先は犬の方に向けないで、体に平行させるようにハサミを寝かせながら切るとやりやすく安全に切ることが出来ます。
まとめ
自宅でトリミングが出来ると色々なメリットがあります。始めは全身をトリミングする事は難しいと思いますので、まずは足回りだけしてみるというのも良いでしょう。
自分達でトリミングをする事によって、愛犬の体調管理にも役立ちますので、自宅でトリミングしてみる事をおススメします。
監修トリマーによる補足
わんちゃんのトリミングを自宅で行う場合、怪我をさせるリスクやカットを失敗してしまうことを考えると基本的にはサロンで行うことをお勧めします。
バリカンもハサミも、刃物ですので少しでも扱い方を間違えると怪我をさせてしまう危険があります。
もし自宅でカットを行いたい場合は、足裏の毛を表面だけバリカンをかけたり、気になる箇所だけカットするなど最低限のお手入れを行うことから始めることをお勧めします。