犬は紙をビリビリにするのが大好き!
ちょっと目を離した隙や、お留守番の時など、戻ってきたら犬が紙をビリビリに引き裂いて散乱していたというのは、犬と暮らしている人ならほとんどが経験のあることではないでしょうか。
犬はどうしてあんなにビリビリ破るのが好きなのでしょうか?理由はいくつか考えられますが、中には犬のためにも人間のためにも改善したほうが良い理由もあります。
また、あわてなくても良いビリビリ行動と、対策が必要な注意する行動があります。
犬が紙製品を破壊する理由
犬が紙製品を引き裂くのを楽しむ理由のひとつは、狩りの代替行動です。
紙製品を獲物に見立てて破壊することで、狩りをする代わりの行動になっているんですね。
もう少し規模が大きくなるとぬいぐるみやクッションを破壊したり、もっと大規模になるとソファーを破壊したりする場合もあります。
また犬によっては、狩りの代わりというわけではなく、単純に紙を引き裂くビーッという感じが好きという場合もあります。
どちらにせよ度が過ぎるという場合、犬が普段からとても退屈している可能性があります。「お留守番は長い、散歩はいつも同じコースで短時間、刺激のない毎日......」犬の生活がこんな風なら、目に付いたもので暇つぶしをしようとしても不思議ではないですね。
引き裂いた紙製品がゴミ箱の中のティッシュやペーパータオルなら、人間が顔や体を拭くために使った紙から大好きな飼い主さんの匂いがするのでついつい触ってしまったという場合もあります。
暇つぶしでも、飼い主さんへの愛情のせいでも、このような行動は犬種や年齢に関係なく共通のものです。
こういう場合はもう少し注意が必要!
通常の場合、犬が紙を引き裂いて遊んでいても少量の紙片を飲み込んでしまう程度で害はありません。
けれども犬が引き裂いた紙をしっかりと食べてしまっている場合には『異食症』の可能性があります。
異食症というのは単なる誤飲ではなく、食べ物ではないものを口にして飲み込んでしまう症状です。消化器官に詰まったり傷つけたりする可能性があるので、病院で診察を受けましょう。
異食症についての記事はこちら↓
引き裂いた紙製品が掃除用ウェットティッシュや、その他の化学製品を含んでいるものである場合は食べてしまわなくても口にくわえるだけで有害になる場合もありますので、注意が必要です。
ビリビリ行動防止の対策は?
一番の対策は危険なものや触られると困るものは犬がアクセスできない場所に置くことですね。特にゴミの捨て方には気をつけます。
けれどどんなに気をつけても、家の中を何もない状態にすることは無理なので、犬が望ましくないものを咥えた時には「離して」などの合図で、離すまたはオヤツやおもちゃと交換というトレーニングを日頃からしておくことも大切です。
犬が何かを咥えた時にしてはいけないのは、思わず大きな声を出して追いかけるという行動です。この種の行動は犬にとって遊びの合図になってしまい「追いかけっこをするんだな?」という風に理解されてしまいます。
同じことを何度も繰り返していると行動が強化されて、どんどん直すことが難しくなるので最初のうちに注意が必要です。
紙の製品で適切に遊べるようにゲームなどを工夫することは犬の脳や感覚を刺激して退屈対策にもなります。
例えば、不要な紙の箱に穴をあけてオヤツを入れたものを犬に渡し、オヤツを手に入れる方法を考えさせるというものです。箱を破壊するも穴からオヤツが転がり出るよう工夫するも犬に任せます。
まとめ
犬が紙を引き裂く行動について、その理由や注意する点についてご紹介しました。
犬の心にも体にも刺激が足りなくて退屈をしているとこのような行動が起こりやすくなります。犬が刺激のある楽しい毎日を送れるように工夫してみてくださいね。
また稀に『異食症』の症状として紙を破って食べている場合もあります。その時にはすぐに病院で診察を受けましょう。
犬の望ましくない行動を叱るだけでは何も変わりません。理由を考えて対策を練ることで、望ましくない行動が愛犬との絆を深めるきっかけにもなると覚えておきたいですね。