突然のフケの原因を探る
冬から春に掛けて、散歩から帰ってくると『愛犬の身体がフケだらけ!』ということ有りますよね⁉
これは季節的な空気の乾燥により起こるものなので、身体の心配をする必要は有りませんが、では、ある瞬間に突然噴き出したフケはどうなのでしょうか?
フケとは
フケとは、皮膚から発生するうろこ状の白い老廃物です。
新陳代謝によって皮膚に存在する角質細胞が剥がれることにより発生します。人の場合は頭皮に発生しますが、犬の場合は全身が頭皮のようなものなので、身体全体的に発生します。
フケが突然噴き出したのはどんな時?
突然被毛がフケだらけになった時はどんな時だったか考えてみましょう。
- 『犬嫌いのわんこが他のわんこに遭遇した時。』
- 『吃驚した時。』
- 『レース等の競技に参加した時など他犬と競い合った時。』
- 『気に要らない洋服やハーネスなどの犬具を装着した時』
等はどうでしょうか。
また、『人好きで、初めて会った人でも喜んで撫でてもらっていると思っていたら、みるみるフケが出てきてしまう』といったことは有りませんか?
状況は良かれ悪かれ、身体・心のいずれかにストレスを感じた場合に起こっていると考えられます。
ストレスとフケの関係
ストレスとは
ストレスとは、「身体的・精神的な安定に影響を与えるような出来事」を指します。
その原因をストレッサーと呼び、物理的・科学的・生物的・心理的の4つに分類され、そしてそのストレッサーに対する反応が「ストレス反応」です。
このストレス反応の影響は筋肉、骨格、内臓、神経、血管など身体の至る所に起こります。
ストレッサーによるストレス反応
突然フケが噴き出した時は、どのストレッサーが原因と言えるでしょうか。他犬と競い合った時や気に要らないことをされた時などは、『怒り、不安、緊張』等から起こる心理的ストレッサーが原因と考えられるのではないでしょうか。
撫でられ、喜びながらのストレス反応もまた、嬉しいながらも「知らない人に触れられる」という『緊張と興奮』による心理的ストレッサーが原因と言えるでしょう。
ストレス反応によるフケ
引っ張り防止胴輪を着けての散歩後、胴輪の周りにフケが出た犬
ストレスが掛かると、身体は適応しようと試み、安定した状態を保とうとするストレス反応が起こります。
突然のストレスに血管が収縮することで新陳代謝が乱れ、正しい皮膚の再生に支障をきたし、角質片つまりフケがボロボロと剥がれ落ちてしまい、フケが異常に増えてしまう。
その結果、新陳代謝が活発な犬たちは、ほんの一瞬で一気にフケが噴き出すと言ったストレス反応が起こったのです。
ただし、急にフケが出るといっても何もなかったところから突然湧き出すのではありません。毛の根元に立毛筋という毛を逆立てる筋肉があります。
ストレスからくる緊張で一気に毛が逆立ちフケが表面化し、急にフケが出たように感じるのです。
突然のフケは愛犬がストレスを感じている初期サイン!!
以上のことから、突然噴き出したフケは愛犬がストレスを感じる事柄を示すサインの一つで有ることが分かります。
『✖✖な出来事が起こった時』、『✖✖を体験した時』等、突然のフケが現れた時に愛犬が体験した出来事をしっかりと把握しておくと
「愛犬がどの様な事にストレスを感じるのか。」というポイントを把握することが出来ます。
ストレスを溜めることは後に身体に大きな影響を及ぼし兼ねません。
突然のフケは、愛犬の小さな初期サインとして把握しておくと良いでしょう。
まとめ
犬は、私たちと同じ感情を持つ動物です。もちろんストレスも感じますし、飼い主が気付かぬうちに溜めてしまっていることも考えられます。
そのことにいち早く気づき、対処できるのは我々飼い主だけです。
小さなストレスも、幾度と重なれば大きな病気を招く可能性が有ります。
何時までも健康で、一日でも長生きしてもらう為にも、「うちの子はどの様な事でストレスを感じているのか!?」小さなストレスサインを見逃さず、常に愛犬の心と身体に対する理解を心掛けておく必要が有るのでは無いでしょうか。
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50代以上 女性 あけたん