犬にとって唐辛子が危険な理由
人間は、唐辛子などの香辛料が入った食品をたくさん食べると、下痢や、胃腸炎を引き起こしたり、痔を悪化させてしまう事があります。これは唐辛子に含まれている「カプサイシン」という辛み成分によって起こります。
肥満防止や食欲増進、整腸・整胃作用があるといわれる「カプサイシン」ですが、犬にとっては体に良い物ではありません。
犬に唐辛子を与えてしまった場合、胃腸が刺激されて下痢をしたり、腎臓や肝臓に負担を掛けてしまう場合があります。もし、犬が唐辛子を少量のみ誤飲した程度であれば、そのまましばらく様子を見ましょう。
下痢や嘔吐がないか、食欲不振やいつもと違うことはないかなどを確認します。食べた量やいつ食べたのかをメモし、少しでも様子がおかしいと感じたら動物病院を受診しましょう。
また、このように、誤って食べてしまうことがないように日頃から注意しましょう。
犬が唐辛子を食べてしまったときの症状
- 下痢
- おう吐
- 食欲や元気の低下
- 鼻やのどへの刺激による咳やくしゃみ
- よだれの増加
そもそも犬に香辛料や刺激物は食べさせないことが一番です。しかし、どんなに気を付けていても思いがけず食べられてしまう事があるかもしれません。
犬がわさびやペッパーソース、辛子などの香辛料を食べると胃腸を刺激されることにより下痢を起こすことがあります。また、食欲不振やおう吐などにより、元気がなくなってしまうことが考えられます。
下痢を起こしてしまった場合は、脱水症状に注意しましょう。背中の皮を引っ張ってみてすぐに皮が戻れば正常ですが、戻るのに少し時間が掛かるようであれば脱水症状が考えられます。
脱水症状は、命の危険に関わることがあるのですぐに獣医師に相談しましょう。また、口の中や喉、食道の炎症や違和感、腫れなどが起こる可能性もあります。
犬が唐辛子を食べたときの対処法
犬が大量に食べてしまった場合、まずはその後の様子をしっかりと観察しましょう。便の状態や行動など、いつもと違うと感じた場合にはすぐに動物病院へ連れて行くことが重要です。
また、水だけであったとしても、辛みを和らげようと犬がガブ飲みしてしまうと、おう吐や水中毒を引き起こす危険があります。
犬が唐辛子を誤食した後に水ばかり飲みたがるようであれば、飼い主がお皿に少量ずつ注いで飲水量をコントロールし、症状が和らぐように適切な治療をしてもらいましょう。
犬のしつけで唐辛子スプレーを使っても大丈夫?
犬のしつけのために、噛みつきなどを防止するアイテムが市販されています。
しつけ用のスプレーは、犬がよく噛んでしまう家具などにあらかじめスプレーしておき、辛みの効果で噛むことを嫌がるようになるというものですが、口に入ってしまっても問題はないのでしょうか?
市販されているしつけ用スプレーに配合されている辛み成分はごく僅かです。子犬にも使用できるように作られているので、まず問題はありません。
とはいえ、使うことに抵抗があるようならば、他の食材を使ったスプレーがあります。犬は苦みや酸味も嫌うので、ゴーヤやレモン、酢などを使って作られているしつけ用スプレーもあります。
わんちゃんのタイプによっては苦みに強く反応することもありますので、いろいろと試してみるもの良いかもしれませんね。
まとめ
辛いものが好きな人にとっては食事の楽しみをアップさせる唐辛子ですが、犬に与えてはいけません。食べてしまった場合、胃腸や腎臓、肝臓などにダメージを与えることになります。たくさん食べてしまった場合は、すぐに動物病院を受診することをおすすめします。
唐辛子は粉末や輪切り、時にはそのままの形で料理によく使われ、人のご飯のおすそわけを欲しがる犬がうっかり食べてしまうケースが少なくありません。唐辛子を使った料理のそばに犬が近づかないように注意しましょう。
また、使いかけの唐辛子は犬の口が届かない引き出しや戸棚などの場所を選んで保管し、誤食を防いであげてください。
ユーザーのコメント
40代 女性 マロン
犬って、人間が「届くはずがない」「食べるはずがない」と思っていたものでも、いつの間にか口にしていたりするので、油断は禁物です。友人の飼っている犬(ダックスフント)も、ふだん椅子の上にあがったりはしない(友人も、足が短くて届かないと思っていた)のに、カウンターの上に置いてあったパンをぺろりと食べられてしまったそうです。においにつられて、友人が見ていない隙に椅子の上にジャンプして、パンを取ったんだろうと。犬の食欲はあなどれませんね。
唐辛子も、大量に食べたのでなければそう心配しなくてもよいということですが、犬の体調によっては反応が強く出るかもしれません。唐辛子のほかにも、キムチやカレーなど、人間が好んで食べる刺激物はたくさんあるので、犬が誤飲しないよう、こちらが気をつけないといけないなと思いました。
40代 女性 SUSU
記事にもあるように、ワンコは辛味、苦味、酸味が苦手と言われており、甘噛みやいたずら防止のしつけ用スプレーが販売されています。
我が家も愛犬がパピーの頃、ビターアップルというスプレーを購入したことがありますが、なぜかそのスプレーが気に入ってしまったようで、ペロペロと舐めるようになってしまい、あまり効果がありませんでした。
なお、パピーの頃は人間の乳幼児と同じように興味本意で何でも口に入れてしまうことがあり、食べてはいけない食材については飼い主の注意が特に必要ですが、精神的に落ち着いた成犬であれば、本来、自分の身体にとって良くない物を大量に食べることはしないと言われています。
とはいえ、誤飲によって開腹手術にまで至ってしまうワンコも少なくないのもまた事実です。
飼い主としてはついつい先を見て取り上げてしまいがちですが、成犬になっていれば、自分で判断できるように育てるのも大切なしつけの1つだと思います。
我が家では、もし愛犬が唐辛子のようなあまり好ましくない物に興味を持って近づいてきたとしても、頭ごなしに止めさせるのではなく、「唐辛子だよ。あまり美味しくはないと思うよ。」と話して匂いを嗅いでもらうようにしています。納得すればそれ以上、興味を持つことありませんし、次回、唐辛子を見たとしてもスルーするようになります。
犬は人間よりも優れた臭覚を持っています。
何だろう?と興味を持った時に、「あっ!だめ!出しなさい!」と言われることが多いと、取り上げられてしまう前にとりあえず食べてしまおうと学習してしまうと思うのです。
取り上げられてしまう!といった焦りがなければ、ゆっくりと匂いを嗅いで吟味をし、たとえ少しかじってみたとしても、そこで止められる能力を持っているのではないかなと愛犬を見ていても思います。
以前はお散歩中に落ちているお菓子を見つけるとバキュームのように吸い込んで食べてしまっていましたが、こちらが急いで止めさせることをしなければ、匂いを嗅いで立ち去ることが出来るようになりました。
お散歩中に落ちている食べ物についてはワンコが見つける前に取ってしまうこと、家の中については食べ物を落とさないこと、及びワンコが届く範囲内に食べ物を置かないことが基本ですが、犬にとってあまり良くない物をワンコが見つけてしまったとしても、焦った態度は見せず、ゆっくりと落ち着いて対応することによって、事故を防ぐことにも繋がるのではないかなと思っています。
30代 女性 komanu
ですが犬は味を感じる味蕾(みらい)と呼ばれる細胞が人間の5分の1しかなありませんし、ほとんどが丸のみに近いので唐辛子を食べても「辛い」とは分からないのでしょう。
対策としては、飼い主さんが愛犬の届く場所に食べ物を置いておかないということですが、それでも食べてしまったのなら、しっかりこちらの対処法を取って欲しいと思います。
20代 男性 わんこマスター
女性 世界一周