【獣医師監修】犬にプロテインはなぜNG?人間用の危険性や舐めた時の対処法、安全な犬用サプリまで

【獣医師監修】犬にプロテインはなぜNG?人間用の危険性や舐めた時の対処法、安全な犬用サプリまで

犬に人間用プロテインはNG!中毒リスクのあるキシリトールやチョコ成分、過剰な栄養による胃腸負担など、与えてはいけない理由を解説。万が一食べてしまった時の応急処置や病院への伝え方、代わりにおすすめな犬用サプリメント3選も紹介します。愛犬の筋肉・健康維持のために、安全で正しい栄養補助の方法を学びましょう。

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記事の監修

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

犬に人間用のプロテインはNG!

敷物の上に伏せて正面を見つめる犬

結論として、人間用のプロテインを犬に与えるのは原則おすすめできません。

プロテイン自体がすべて「毒」という意味ではありませんが、人間向けは味や目的に合わせて成分が調整されており、犬にとっては想定外の添加物や過剰になりやすい栄養設計になっていることがあります。

特に注意したいのは、犬に危険な成分が紛れているケースです。

たとえばキシリトール、チョコ・ココア風味に使われるカカオ由来成分(テオブロミン)、一部製品に含まれるカフェインなどは、少量でも体調を崩す原因になり得ます。

また、たとえ危険成分が入っていないタイプでも、犬の体格に対して量が多くなりやすく、胃腸に負担がかかることがあります。体質によっては、乳由来や大豆由来の原料が合わずに不調が出る場合もあります。

愛犬の栄養補助が目的なら、「人間用を少しだけなら大丈夫」と考えず、犬向けに成分や量が調整されたものを選ぶのが安全です。

持病がある犬やシニア犬は、自己判断で追加せず、かかりつけの獣医師に相談してからにしましょう。

犬に人間用のプロテインを与えないほうがいい理由

コップに入った異なる種類の人間用のプロテイン

人間用プロテインは「たんぱく質を補う食品」ですが、犬にとっては設計の前提が違います。中毒につながる成分が入っていなくても、犬の体格や体質では負担になったり、栄養バランスを崩したりすることがあります。

ここでは、誤食時の対処や症状の話に踏み込まず、「そもそも避けたい理由」を整理します。

成分しだいで中毒リスクが高まる

人間用プロテインは飲みやすさを重視して、甘味料や香りづけ、味つけがされていることがあります。

中でも犬にとって危険性が高いのがキシリトールです。少量でも体調を崩すおそれがあるため、犬に与える前提で人間用を選ぶのは非常にリスクがあります。

また、チョコ・ココア系のフレーバーはカカオ由来成分を含むことがあり、製品によっては犬に不向きな場合があります。

さらに、一部のダイエット用・プレワークアウト系ではカフェインなどの刺激成分が入ることもあるため、「プロテインだから安心」とは言い切れません。

過剰摂取になりやすく下痢・嘔吐の原因に

人間用は成人の摂取を想定した濃度・量になっている製品が多く、犬の体格では量の調整が難しいのが問題です。結果として、たんぱく質やカロリーが過剰になりやすく、胃腸が敏感な犬ではお腹を壊す原因になります。

特に小型犬は影響が出やすく、「ほんの少し」のつもりでも相対的には多くなりがちです。体重管理が必要な犬にとっては、余計なカロリーが積み重なりやすい点も見逃せません。

個体差が大きく「合う・合わない」が出やすい

プロテインの原料は乳(ホエイ・カゼイン)や大豆などが多く、犬によっては相性が分かれます。合わない場合、消化不良だけでなく、かゆみや赤みなどの不調につながることもあります。

また、同じ「乳由来」でも製品によって成分の作りが違い、反応の出方が変わることがあります。体質に合わないものを続けると不調が長引きやすいので、自己判断で継続するのは避けたほうが安心です。

「補助」が過剰になりやすく調整が難しい

犬の健康維持は、基本となる食事と生活習慣の積み重ねが土台です。人間用プロテインを足すと、目的に対して栄養の入り方が偏りやすく、総合栄養食で整えていたバランスを崩すことがあります。

「筋肉のためにたんぱく質を足す」という発想自体は理解できますが、犬の場合は食事・運動・体調に合わせて考える必要があります。

特にシニア犬や持病がある犬は、追加の栄養が負担になることもあるため、自己判断で足さず、必要なら獣医師に相談して進めるのが安全です。

犬が人間用プロテインを食べてしまった時の対処法

飼い主と一緒に獣医師の診察を受ける犬

愛犬が人間用プロテインを口にしてしまった場合は、まず落ち着いて状況を整理することが大切です。慌てて間違った対応をすると、かえって危険が高まることもあります。

ここでは、取るべき行動の順番を具体的にまとめます。

何をどれだけ食べたか確認する

最初に確認したいのは、製品名・味の種類・原材料・摂取量・食べた時間です。パッケージが手元にあれば、成分表示を必ずチェックしましょう。

特に確認したいのは、キシリトールの有無、チョコ・ココア風味かどうか、一部製品に含まれるカフェインなどの刺激成分です。粉末を舐めただけなのか、スプーン1杯分なのかによっても緊急度は変わります。

情報があいまいなまま受診すると判断に時間がかかるため、分かる範囲で整理しておくことが重要です。

無理に吐かせない

「早く吐かせたほうがいいのでは」と考えるかもしれませんが、家庭で無理に吐かせるのは危険です。

喉に指を入れる、塩水を飲ませるといった行為は、窒息や誤嚥、高ナトリウム血症などの二次被害を招くおそれがあります。

また、人間用の薬を与えて様子を見ることも避けてください。症状が出ていなくても、時間差で体調が変化するケースがあります。対応は必ず専門家の判断に委ねましょう。

早めに病院へ相談する

摂取量が多い可能性がある場合や、成分に不安がある場合は、早めにかかりつけの動物病院へ連絡してください。夜間であれば、地域の夜間救急動物病院を探しましょう。

電話では、犬種・年齢・体重・現在の様子に加え、製品名と成分の有無を簡潔に伝えるとスムーズです。指示内容は必ずメモし、その通りに行動してください。

成分表示を持参して受診する

実際に病院へ向かう場合は、プロテインのパッケージや成分表示の写真を持参すると役立ちます。摂取した可能性のある量も、できるだけ具体的に伝えましょう。

早い段階で正確な情報を共有できれば、必要な検査や処置の判断が迅速になります。大切なのは、慌てず、正しい順番で対応することです。

犬が人間用プロテインを食べた際に現れる症状

毛布に包まったまま伏せる体調が悪そうな犬

人間用プロテインを口にしたあと、体調に変化が出るかどうかは、含まれている成分や摂取量、体格や体質によって異なります。症状は軽いものから緊急性の高いものまで幅があるため、普段との違いを見逃さないことが大切です。

ここでは、起こりやすい変化を重さの目安ごとに整理します。

消化不良で下痢・嘔吐が起こりやすい

比較的よく見られるのは、下痢や嘔吐、軟便、食欲低下といった消化器の不調です。

たんぱく質やカロリーが体格に対して過剰になったり、乳由来・大豆由来の原料が体質に合わなかったりすると、胃腸に負担がかかることがあります。

1回きりで落ち着く場合もありますが、何度も吐く、水分を取れない、元気が急に落ちるといった様子があれば注意が必要です。

皮膚のかゆみや赤みが現れることがある

乳や大豆などのたんぱく質源に反応し、皮膚のかゆみ、赤み、耳をかくしぐさ、顔まわりの腫れなどが見られることがあります。すべてがアレルギーとは限りませんが、体質に合わないサインのひとつと考えられます。

急な腫れや呼吸が荒くなるなどの変化がある場合は、速やかに医療機関へ相談してください。

低血糖や中毒で震え・ふらつきが出ることも

もし製品にキシリトールが含まれていた場合、急激な低血糖を起こすことがあります。その結果、落ち着きがなくなる、ふらつく、震える、けいれんするといった神経症状が現れる可能性があります。

こうした症状は短時間で進行することもあるため、少しでも異変を感じたら注意深く観察し、早めに相談することが重要です。

高齢犬は食欲低下や動きの鈍さとして出ることがある

高齢の犬では、はっきりした症状ではなく、ぐったりしている、反応が鈍い、食欲が落ちるといったあいまいな変化として現れることがあります。

飲水量や尿量の変化、呼吸数の増加、歩き方のふらつきなど、普段との違いを意識して観察しましょう。小さな変化でも、続くようであれば専門家に相談することが安心につながります。

プロテインの代用として犬用サプリメントがおすすめ

粉末状のサプリメントと食器に入ったドッグフード

愛犬の栄養補助を考えるなら、まずは毎日のフードを土台にしつつ、目的に合った「犬向けの栄養補助食品」を選ぶのが安心です。

ここでは、筋肉の維持やコンディション管理に役立てやすいタイプ、食事に混ぜやすいタイプなど、使い分けしやすい犬用サプリメントを紹介します。

続けやすさはとても大切なので、形状や与え方が生活に合うものを選びましょう。

ポーテ Pawte アミノピュアー

ポーテ Pawte アミノピュアー 100g AHS 犬猫 ペット用 ロイシン高配合BCAA アミノ酸サプリメント
¥7,998円(税込)

筋肉の材料になるアミノ酸を、手軽に補いたいときに選びやすい粉末タイプです。BCAA(ロイシン・イソロイシン・バリン)を配合し、日々のコンディションづくりをサポートしたい犬に向いています。

顆粒でフードに混ぜやすく、付属スプーンで目安量を量れるため、毎日のルーティンに組み込みやすいのもメリットです。

運動量が多い犬や、年齢とともに体つきが気になってきた犬の「いつものごはん+α」として検討しやすいでしょう。

与える量は体重に合わせ、表示の目安に従って調整してください。持病がある犬や食事制限がある犬は、追加する前にかかりつけの獣医師へ相談すると安心です。

メニワン ベジタブルサポート ドクタープラス ホエイ 犬猫用

メニワン ベジタブルサポート ドクタープラス ホエイ 犬猫用 100g
¥2,436円(税込)

野菜由来の栄養とホエイを組み合わせ、体調管理を意識したいときに取り入れやすい粉末タイプです。微細なパウダーでフードに混ざりやすく、食事の“足りない部分”を補う感覚で使いやすいのが特長です。

いつものフードに振りかけたり、少量の水で溶いてから混ぜたりと、与え方の幅が広いのも続けやすいポイントです。食が細い犬や、食事の内容を変えにくい犬でも、無理なく取り入れやすいでしょう。

乳由来成分が含まれるため、乳に敏感な体質の犬は原材料表示を確認し、最初はごく少量から様子を見るのがおすすめです。粉末とタブレットで原材料が異なる場合もあるため、選ぶ形状は目的と嗜好に合わせて決めましょう。

ニチドウ アルケールワンパウダー

ニチドウ アルケールワンパウダー 90g
¥3,409円(税込)

年齢や体重の変化で関節が気になってきた犬の、日常の動きを支えたいときに検討しやすいパウダータイプです。

散歩のペースが落ちた、段差をためらうことが増えたなど、生活の中の小さな変化が出てきたタイミングで選ばれやすい製品です。

フードにふりかけて与える方法が基本で、毎日の食事に組み込みやすいのが魅力です。関節ケアは短期で結果が出るものではないため、続けやすさを重視して選ぶと失敗しにくくなります。

体重別の給与目安が設定されているため、必ず表示に従って量を守りましょう。治療中の病気がある犬は、追加する前に獣医師に相談しておくと安心です。

アース・ペット スタミノール S 犬用

アース・ペットスタミノール S 犬用
¥923円(税込)

ペーストタイプで嗜好性が高く、「食欲が落ちているときの栄養補給」や「ごほうび感覚でのプラスα」に使いやすい一本です。

フードに混ぜたり、指にとって舐めさせたりできるので、食事が進みにくい日にも取り入れやすいのが強みです。

栄養補助として常備しておくと、食が細い犬や、季節の変わり目でコンディションが乱れやすい犬のサポートに役立ちます。与え方がシンプルなので、忙しい日でも続けやすいでしょう。

生後2カ月未満には与えないなどの注意があるため、対象年齢を確認してから使用してください。

体重別の給与量目安がある製品なので、与えすぎにならないよう表示に従い、体重管理が必要な犬は特に量の調整を意識しましょう。

まとめ

スプーンに山盛りになった粉末プロテイン

犬に人間用のプロテインを与えるのは、原則おすすめできません。

製品によってはキシリトールやチョコ・ココア風味のカカオ由来成分、カフェインなど犬に不向きな成分が含まれることがあり、少量でも体調を崩す可能性があります。

万が一口にした場合は、何をどれだけいつ食べたかを確認し、自己判断で吐かせたりせず、早めに動物病院へ相談しましょう。

栄養補助が目的なら、日々の食事を基本に、犬向けに調整されたサプリを体質に合わせて取り入れるのが安心です。

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