犬におからを与えても大丈夫
味付けをしていないおからであれば、健康な犬には少量をトッピングとして与えることができます。ただし、おからは主食ではなく、普段のフードに「足す」使い方が前提です。
おからは大豆由来の食品のため、体質によっては合わない場合があります。初めて与えるときはごく少量から始め、食後の様子や便の状態に変化がないかを確認しましょう。
また、生おからは傷みやすく、鮮度管理が難しい食材です。家庭で与える場合は、衛生面の観点から基本的に加熱したものを用意すると安心です。
乾燥おから(パウダー)は水分を吸いやすい性質があるため、そのままではなく、ふやかしてから与えるのが基本です。食べやすい状態にして、普段の食事の範囲内で取り入れてください。
おからに含まれる栄養素と犬への影響
おからは大豆から作られる食品で、食物繊維を中心に、たんぱく質やミネラルなども含まれています。与え方や量の話は別で確認したうえで、
ここでは「どんな栄養が含まれ、体にどう働きやすいか」を整理します。
食物繊維
おからに多い食物繊維は、腸の動きを支え、便通のサポートにつながることがあります。水分を含むとふくらみやすい性質があるため、食事の満足感を得やすい点も特徴です。
一方で、食物繊維は体質によって合う・合わないが出やすく、便の硬さや回数に変化が出ることがあります。
たんぱく質
おからには植物性たんぱく質が含まれ、体をつくる材料として役立ちます。ただし、犬に必要な栄養は主に主食のフードで整えるのが基本で、おからは栄養補給の中心にはなりません。
あくまで食事の一部として、主食の栄養設計を崩さない範囲で取り入れる考え方が大切です。
脂質
おからは脂質が多い食品ではありませんが、ゼロではないため、トッピングとして加えると摂取エネルギーは増えます。
特に乾燥タイプは成分が濃縮されるため、同じ量でも栄養が偏りやすい点が特徴です。体重管理を意識する場合は、低脂質という印象だけで判断せず、全体の食事バランスの中で考える必要があります。
ミネラル
おからにはカリウムやリンなどのミネラルも含まれます。ミネラルは体の調子を整えるうえで欠かせない栄養素ですが、犬の状態によっては摂取量の調整が必要になることがあります。
日常の食事に少量を加える範囲であれば大きな偏りは起こりにくい一方、主食以外の食材を重ねて増やすと、栄養バランスが崩れやすくなる点は覚えておきましょう。
犬に与えてもいいおからの量
おからは主食の代わりではなく、普段のフードに少量を添える使い方が基本です。目安としては、1回分を控えめにし、主食や他のトッピングと合わせた全体量が過剰にならないように調整します。
以下は、加熱した生おからを想定した1回あたりの目安量です。
| 犬の体重 | 1回の目安量 |
|---|---|
| 2〜3kg(超小型犬) | 5g前後(小さじ1程度) |
| 4〜6kg(小型犬) | 10g前後(大さじ1程度) |
| 7〜10kg(小〜中型犬) | 15g前後(大さじ山盛り1程度) |
| 11〜15kg(中型犬) | 20g前後(大さじ2程度) |
初めて与える場合は、表の量よりさらに少なめから始め、食後の様子や便の状態に変化がないかを確認してください。
継続して与える場合も、毎回同じ量に固定せず、食事全体のバランスを見ながら調整することが大切です。
乾燥おから(パウダー)を使う場合は、重量ではなく水で戻したあとの量を基準に考えます。乾燥状態のまま量を増やすと、見た目以上に摂取量が多くなるため注意しましょう。
ダイエット目的で取り入れる場合も、フードを急に大きく減らすのではなく、少しずつ置き換えていくことで、必要な栄養が不足しにくくなります。
犬におからを与える際の注意点
おからは取り入れ方を誤ると、体調不良や食事バランスの乱れにつながることがあります。ここでは、与える前後で特に気をつけたいポイントを整理します。
生おからは傷みやすいので加熱が基本
生おからは水分が多く、常温では短時間で劣化します。鮮度が落ちたものを与えると、下痢や嘔吐の原因になることがあります。
家庭で使う場合は、購入後すぐに加熱し、使い切れない分は小分けにして冷凍保存するなど、衛生管理を徹底しましょう。
乾燥おからは必ずふやかしてから与える
乾燥おからやパウダーは、水分を吸って大きくふくらむ性質があります。粉のまま与えると、胃腸で膨張してお腹が張ったり、便が硬くなったりすることがあります。
必ず水やぬるま湯で十分に戻し、食べやすい状態にしてから与えてください。
与えすぎは下痢や便秘の原因に
おからは食物繊維が多いため、量が多すぎると便の状態が乱れやすくなります。
軟便や下痢が続く場合は量を減らすか中止し、便秘気味になる場合も調整が必要です。体調に変化が見られたら、無理に続けないことが大切です。
大豆アレルギーがある犬は与えない
おからは大豆製品のため、大豆にアレルギーがある犬には適しません。
食後に体をかゆがる、皮膚が赤くなる、顔や目の周りが腫れるといった症状が出た場合は、すぐに与えるのをやめましょう。
呼吸が苦しそうな様子が見られる場合は、早めに動物病院を受診してください。
味付きのおから製品は与えない
卯の花の煮物やおから菓子など、人向けの加工品には、塩分や砂糖、油、調味料が使われていることが多く、犬には不向きです。
ネギ類などの危険な食材が含まれている場合もあるため、与えるのは避け、無添加・味付けなしのものに限定しましょう。
手作りでも砂糖や油脂で高カロリーになりやすい
おからを使ったクッキーや蒸しパンは作りやすい一方で、砂糖やバター、小麦粉を加えると一気に高カロリーになります。
手作りの場合も材料はできるだけシンプルにし、与える量が増えすぎないよう注意してください。
持病がある犬は獣医師に相談
腎臓や膵臓に不安がある犬、療法食を食べている犬では、食材を追加することで栄養バランスが崩れることがあります。
糖尿病などで食事管理をしている場合も、食事内容の変化が血糖コントロールに影響する可能性があります。持病がある犬に与える際は、事前に獣医師へ相談しましょう。
まとめ
おからは、味付けのないものを少量であれば犬の食事に取り入れられる食材です。
生おからは傷みやすいため基本は加熱し、乾燥おから(パウダー)は十分に戻してから与えます。量は体重に合わせて控えめにし、主食の代わりにせずトッピングとして調整しましょう。
食物繊維が多いぶん、与えすぎると下痢や便秘などの不調につながることがあるため、便の状態を見ながら加減します。
大豆アレルギーが疑われる場合や、腎臓病・膵臓病・糖尿病などで食事管理中の犬は、事前に獣医師へ相談すると安心です。



