犬に氷を与えても大丈夫?
結論からお伝えすると、「犬に氷を与えても大丈夫」です。ご存知の通り、氷は水を凍らせたものであるため、犬にとって毒になる成分はなく、氷を犬に与えること自体は何も問題はありません。
しかし、犬に氷を与える際に注意しなければならないこともいくつかあるため、それらをしっかりと把握したうえで与えるようにしましょう。
犬が氷を食べる理由
犬が氷を食べる理由は、その見た目や食感への好奇心、口あたりの良さにあるのかもしれません。と言っても、氷を好んでガリガリと食べる犬もいれば、全く興味を示さず氷をまったく食べない犬もいます。
暑い季節やお散歩後などに氷を与える習慣を付けることで、氷を好んで食べるようになることが多いようです。つまるところ、犬が氷を食べるのは「飼い主が与えるから」であると言えます。
犬に氷を与える際の注意点
食べ過ぎ
氷そのものには問題は無く、犬が氷を1個~2個食べたからといって体調不良を引き起こすことは殆どありません。しかし、冷たい氷を食べ過ぎることで下痢や嘔吐を引き起こしたり、人間同様に「氷食症」を引き起こしたりする可能性もあります。
愛犬が執拗に氷を欲しがったり、氷の食べ過ぎで吐いてしまう、おなかを壊してしまう場合など、体調不良を引き起こしたりした時は、愛犬の様子を見ながら量や頻度を減らすか、完全にあげるのをやめるか判断してください。下痢や嘔吐が止まらずぐったりとしている場合には、すぐに動物病院を受診してください。その際には氷をどの程度、どれくらいの頻度であげたかもきちんと伝えましょう。
子犬や老犬
消化不良や誤飲を引き起こしやすい子犬や歯に問題がある老犬には、無理に氷を与える必要はありません。氷はツルツルと滑るため、犬が氷を口に入れて舐めていたり、遊んだりしている時に誤って喉につまらせてしまうことも可能性もあるため非常に危険です。
どうしても子犬や老犬に氷を与えたい場合は喉に詰まることがない大きさに氷を削って与えるか、絶対に口に入り切らない大きさの氷を舐める程度にしておき、必ず飼い主さんの目の届く範囲で与えてください。
ミネラルウォーター
一般的に自宅の製氷機で作る氷は水道水を利用されていることが殆どかと思います。その場合は犬に与えても問題ありませんが、ミネラルウォーターやウォーターサーバーの水を使用して氷を作っている場合は犬に与えないほうが無難です。と言うのも、ミネラルウォーターなどには、犬の尿路結石症の原因となるミネラル類が豊富に含まれており、継続に与えない方がよいという意見もあります。ミネラルウォーターで作った氷を食べたからといって必ず健康に害をきたすということではありませんが、継続的に与える場合は水道水を利用しましょう。
熱中症
犬に熱中症の症状がある場合には、氷水や氷を直接あげてはいけません。氷水を飲んだり、氷を食べることで胃が冷え、冷えた胃を正常体温に戻そうとするために血液が胃の周辺に集まり、身体のほかの部分の血液量が少なくなり脱水を悪化させる可能性があります。
熱中症と言えば体を冷やすことを思い浮かべますが、氷を直接食べることは熱中症の対処として不向きなため、注意してください。
氷を与える際の適切量
氷は犬が必ず食べるべき物ではないため、明確な適正摂取量というものはありません。氷をどのくらいあげてもいいか、というのは個体差に依存します。
例えば、胃腸が弱い犬や体の小さい犬の場合は氷1個でお腹を壊したり、吐いたりすることも。愛犬の体質や、その時の体調を見て決めなくてはならないため、飼い主さんの判断によるところが大きくなります。
また、エアコンでガンガンに冷えている室内とジリジリと熱い室外とでは場合が違いますので、環境や状況に応じての判断も必要になります。愛犬が体調を崩さないよう、適切量を見極めましょう。
犬が喜ぶ氷の与え方
氷水
犬に氷を与える時、水に1個~2個の氷を浮かべた氷水を与えるのがおすすめ。冷水に氷を入れると冷たくなりすぎるため常温の水に氷を入れるようにしましょう。
製氷機から出したばかりの氷を頬張ってしまうと、口の中に氷がへばりついて怪我をしてしまう可能性もあるため、このように水の中に氷を浸しておくと安心です。
この方法であれば、水に浮く氷に興味を示すことも多く、普段からあまり水を飲まないわんちゃんの水分摂取促進にも役立ちます。
特に外飼いの場合、近年の暑さは体に害を及ぼす可能性も十分にあるため、いつもの飲み水に氷を入れて水分摂取を促しましょう。暑い季節やお散歩の後などに是非試してみてください。
氷枕
氷は食べるだけではなく、氷枕として利用することで愛犬の熱中症や夏バテ予防に役立てることも可能です。氷枕は、氷水をジップロックやペットボトルに入れるだけで簡単に手作りすることができますので、暑さが厳しい日は氷枕で首周りを冷やすなど上手く活用しましょう。
かき氷
愛犬に氷を与える際、かき氷にして与えると喉に詰まる心配がないためおすすめです。近年、自宅で簡単にかき氷が作れるかき氷器も気軽に購入できるようになってきました。
ホームセンターやスーパーなどで取り扱われることも多く、1,000円前後で購入できるかき氷器もありますので、氷好きな愛犬のおやつにかき氷を取り入れてみましょう。ただし、人間用のかき氷シロップには糖分が多く含まれているため、シロップをかけたかき氷は与えてはいけません。氷のみを与えるようにしてください。
まとめ
氷を愛犬にあげること自体は決して悪いことではないのですが、下痢や嘔吐などの体調不良や、氷食症などのリスクがあることも理解しておかなければいけません。
夏バテや熱中症などの対策は氷だけに頼らず、水分補給や室温調整などをしっかり行いたいですね。氷=水分摂取ではありませんので、いつでも新鮮な水を飲めるように十分な量のお水を用意してあげましょう。
また、見ているこちらがキーンとしそうな程、氷ばかりをガリガリと食べる場合は氷食症に陥っている可能性もあります。犬の氷食症は人間の氷食症と異なり、氷の過剰摂取によって引き起こされるとされているため、体質や体調などをしっかり観察し、量や頻度を調整することが大切です。
ユーザーのコメント
20代 女性 くう
夏の暑いとき、散歩帰りなどで体温が急激に上がっているときは、氷を食べさせてクールダウンをしています。
お祭りなどでかき氷の出店が出ていれば、半分だけシロップをかけて、白い部分は愛犬に与えたり。氷が大好きなようで、お祭りの出店を見ると喜ぶんですよ。
女性 MOCHI
女性 桜茶
冷凍庫から取り出した氷をそのまま与えてしまうと、犬の舌や顎などに張りついてしまう心配があります。人でも一度はやったことがありますよね。焦って無理に取ろうとすると思いもしなかった怪我に繋がってしまうことがあります。与える時は一度濡らすか、水の中に浮かせてあげるなどの工夫が必要になります。うちの愛犬はいつものお水に小さい氷を浮かべて与えると、それをいつまでもペロペロ舐めています。
歯に問題がある犬や、老犬に氷は少々キツイかもしれません。そういう時は氷代わりに寒天を固めに作って冷やしておき、与える時に一口大にしてあげると良いですよ。
30代 女性 nico
女性 デラックス
おしそうに、嬉しそうに食べていました。夏の熱い季節には、散歩帰りなどには良さそうですね。
女性 ルーツ