【獣医師監修】犬は豆苗を食べても大丈夫!与え方と量の目安、栄養と注意点を解説

【獣医師監修】犬は豆苗を食べても大丈夫!与え方と量の目安、栄養と注意点を解説

犬に豆苗(とうみょう)を与えても大丈夫?基本は少量ならOKです!βカロテンなど豊富な栄養素と犬へのメリット、生食の危険性や適切な量、簡単に作れるトッピングレシピまで解説。愛犬の健康を守るための注意点を確認して、安全に豆苗を食事に取り入れましょう。

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記事の監修

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

犬にとって豆苗は食べても大丈夫な野菜

食器のそばに伏せて口元を舐めている犬

豆苗(とうみょう)は、えんどう豆の若芽で、犬が少量なら食べても問題ない野菜です。普段の食事に少し加えることで、食感や彩りの変化を楽しめます。

ただし豆苗は、主食の代わりにたくさん食べさせるものではありません。まずはほんの少しから試し、食後に下痢・嘔吐などの体調変化がないかを確認しましょう。

また、腎臓病や尿路トラブルなどで食事管理をしている犬、療法食を食べている犬は、自己判断で追加せず、与える前にかかりつけの獣医師へ相談してください。

豆苗に含まれる栄養素と犬への影響

お皿の上にのせられた豆苗

豆苗には、犬の体の働きを支えるビタミンやミネラル、食物繊維が含まれています。ここでは代表的な栄養素と、犬にとって期待できる点を整理します。

なお、栄養は日々の食事全体でバランスよく摂ることが基本なので、豆苗だけで栄養を補おうとせず、あくまで食事の一部として取り入れましょう。

β-カロテン

β-カロテンは体内で必要に応じてビタミンAに変換され、皮膚や粘膜の健康維持に役立つ成分です。抗酸化作用も知られており、健康維持を支える栄養素のひとつとして位置づけられます。

ビタミンK

ビタミンKは血液の凝固に関わり、出血時に血が固まる働きを助けます。また、骨の形成にも関与するため、骨の健康維持を支える栄養素としても知られています。

葉酸

葉酸はビタミンB群の一種で、赤血球の形成や細胞の生まれ変わりをサポートします。

成長期の体づくりにも関わる栄養素ですが、普段から総合栄養食のドッグフードを食べている場合、基本的に大きな不足は起こりにくいでしょう。

不溶性食物繊維

豆苗に含まれる不溶性食物繊維は、腸の動きを刺激して便通をサポートします。

一方で、食物繊維は摂りすぎるとお腹がゆるくなるなど、消化器に負担が出ることもあるため、ほかの食材との組み合わせも含めてバランスを意識することが大切です。

カリウム

カリウムは体液バランスの維持に関わり、神経や筋肉の働きを支えるミネラルです。

日常の食事で無理なく摂りたい栄養素ですが、持病や治療内容によっては制限が必要な場合もあるため、食事管理中の犬は主治医の方針を優先してください。

犬に与えてもいい豆苗の量

空の食器の前でフードを待っている犬

豆苗は、あくまで食事の補助として少量を取り入れるのが基本です。主食の代わりに与えたり、毎食たくさん与えたりするものではありません。

ここでは、加熱して細かく刻んだ豆苗を与える場合の「1回あたりの目安量」を体重別にまとめました。

初めて与える場合は、下記の目安よりさらに少なめから始め、食後の便の状態や体調に変化がないかを確認してください。

犬の体重 1回の目安量
(加熱後)
〜3kg(超小型犬) 約5g(小さじ1杯程度)
3〜10kg(小型犬) 約10g(小さじ2杯程度)
10〜20kg(中型犬) 約20g(大さじ1杯強)
20kg以上(大型犬) 約30g(大さじ2杯程度)

子犬やシニア犬は消化機能が未熟、または低下していることがあるため、同じ体重でも目安量より少なめを意識しましょう。

また、豆苗は毎日与える必要はなく、ほかの野菜とローテーションしながら取り入れることで、食事全体のバランスを保ちやすくなります。

犬に豆苗を与える際の注意点

鍋で下茹で調理中の豆苗

豆苗は少量であれば犬に与えられる野菜ですが、与え方を誤ると体調不良の原因になることがあります。安全に取り入れるために、事前に知っておきたいポイントを整理します。

加熱・細かく刻んで消化負担を減らす

豆苗は生でも食べられますが、犬にとっては消化しづらい場合があります。加熱することで繊維がやわらかくなり、胃腸への負担を抑えやすくなります。

また、長いまま与えると丸飲みや喉詰まりの原因になることがあるため、加熱後は細かく刻むか、必要に応じてペースト状にすると、より安全に与えられます。

食べすぎは下痢・嘔吐の原因に

豆苗には食物繊維が含まれているため、量が多すぎると下痢や軟便、嘔吐などの消化不良を起こすことがあります。体に良さそうだからといって、たくさん与えないよう注意しましょう。

食後に便の状態が明らかに変わったり、元気がなくなったりした場合は、豆苗の給与を中止し、症状が続く場合は動物病院を受診してください。

初回はアレルギー症状に注意する

豆苗に限らず、初めての食材では体質によってアレルギー反応が出ることがあります。皮膚の赤みやかゆみ、目の充血、顔まわりの腫れなどが見られた場合は注意が必要です。

特に、呼吸が荒くなる、ぐったりするなどの症状が出た場合は、早めに動物病院を受診しましょう。

持病がある犬は事前相談が必要

腎臓病や尿路トラブルなどで食事管理をしている犬や、療法食を続けている犬の場合、豆苗の追加が食事制限に影響することがあります。

少量であっても自己判断で与えず、与えても問題ないかをかかりつけの獣医師に確認したうえで取り入れるようにしましょう。

犬におすすめの豆苗を使った簡単レシピ

お玉をくわえている犬

豆苗はそのまま加えるより、やわらかくして小分けにすると食べやすくなります。ここでは味付けなしで作れる、普段のごはんに合わせやすいレシピを紹介します。

豆苗と鶏ささみのやわらか煮

《材料》
  • 豆苗(加熱用に刻む):10〜20g
  • 鶏ささみ:1本(約50g)
  • 水:150〜200ml
《作り方》
  1. ささみを鍋に入れ、水から火にかけて中までしっかり火を通す。
  2. ささみを取り出して粗熱を取り、細かくほぐす。
  3. 鍋のゆで汁に刻んだ豆苗を入れ、やわらかくなるまで軽く煮る。
  4. 豆苗がやわらかくなったら火を止め、ささみを戻して混ぜ、冷まして完成。

塩・しょうゆなどの調味料は加えません。ささみは中心までしっかり加熱し、ほぐした後も赤みが残っていないか確認してください。

豆苗は短く刻むほど食べやすく、丸飲みしやすい犬にはペースト状にして混ぜると安心です。作り置きする場合は清潔な容器に入れて冷蔵し、早めに使い切りましょう。

豆苗とにんじんのやさしい野菜スープ

《材料》
  • 豆苗(刻む):10〜20g
  • にんじん(細めの千切り):5〜10g
  • 水:200ml
《作り方》
  1. 鍋に水とにんじんを入れ、やわらかくなるまで煮る。
  2. 刻んだ豆苗を加え、さっと火を通して全体をなじませる。
  3. 火を止めて粗熱を取り、人肌程度まで冷まして完成。

スープはあくまで食事の補助として、与えすぎないようにします。熱いまま与えると口の中を傷めることがあるため、必ず冷ましてから与えてください。

味付けは不要で、だしやコンソメなども使いません。また、玉ねぎやねぎ類、にんにくなどは犬に不向きなので、具材に混ぜないよう注意しましょう。

豆苗入りふんわり卵蒸し

《材料》
  • 豆苗(刻む):5〜10g
  • 卵:1個
  • 水:大さじ1〜2
《作り方》
  1. 卵を溶き、水を加えて混ぜる。
  2. 刻んだ豆苗を加えて混ぜ、耐熱容器に流し入れる。
  3. 電子レンジで加熱し、中心まで火が通ったら取り出す。
  4. 粗熱を取り、一口サイズにして完成。

卵アレルギーがある犬には与えないでください。レンジ加熱は機種によってムラが出るため、中心が半熟のままになっていないか確認し、必要なら追加加熱します。

食べやすい大きさに切り分け、のどに詰まらせないよう見守りながら与えましょう。作ったものは常温で長く置かず、余った分は早めに処分するのが安心です。

まとめ

ざるの上に置かれた豆苗

豆苗は、少量であれば犬に与えても問題のない野菜で、食事の彩りや食感の変化として取り入れやすい食材です。

ただし主食の代わりになるものではなく、あくまで補助的な位置づけで考えることが大切です。与える際は加熱して細かく刻み、体重に合った量を守ることで消化への負担を抑えられます。

一方で、食べすぎると下痢や嘔吐などの消化不良を起こすことがあり、体質によってはアレルギー症状が出る場合もあります。腎臓病などの持病がある犬や療法食を食べている犬は、事前に獣医師へ相談しましょう。

豆苗の特性を理解し、愛犬の体調を観察しながら無理のない範囲で取り入れることが、健康的な食生活につながります。

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