【2025年最新版】犬用粉ミルクの基本!おすすめ商品や選び方、あげる期間や人間用がNGな理由まで徹底解説

【2025年最新版】犬用粉ミルクの基本!おすすめ商品や選び方、あげる期間や人間用がNGな理由まで徹底解説

子犬に粉ミルクは必要?いつまで与える?犬用ミルクの役割、与え方から期間まで詳しく解説。人間用がNGな理由や、シニア犬・成犬用の役割も紹介します。おすすめの粉ミルク情報で、あなたの愛犬に最適な商品選びをサポート。

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記事の監修

2009年麻布大学獣医学部獣医学科を卒業。
2015年から横浜市内で妻と動物病院を営み、犬、猫、エキゾチックアニマルの診療を行なっています。
2024年現在、犬10頭、猫3頭、多数の爬虫類と暮らしています。
愛犬家、愛猫家として飼い主様に寄り添った診療を心がけています。
内科(循環器、内分泌など)、歯科、産科に力を入れています。

犬用粉ミルクの役割

飼い主に抱っこされてミルクを飲ませてもらっている子犬

犬用の粉ミルクは、子犬の成長に不可欠な栄養素がバランス良く配合された「総合栄養食」としての重要な役割を担います。特に、お母さん犬の母乳を十分に飲むことができない状況では、その役割は生命を支えるほど大きなものになります。

また、成犬用や老犬用の粉ミルクもあります。こちらは食事の補助的な役割で使うことが多く、特にシニア犬(老犬)にたいしては様々な活用方法や効果が期待できます。

それぞれの特徴や違いを把握して、犬用粉ミルクの活用方法を覚えておきましょう。

子犬用の粉ミルクの役割

母親とはぐれてしまったり、残念ながら育児放棄されてしまった子犬にとって、粉ミルクは母乳の代わりとなる唯一の栄養源です。

犬の母乳は、人間が飲む牛乳などとは成分が大きく異なり、高タンパク・高脂肪です。子犬用の粉ミルクは、その犬の母乳に限りなく近い成分で調整されており、子犬が健やかに成長するために必要な全ての栄養を摂取できるよう作られています。

生後3〜4週齢ごろになると、子犬は乳歯が生え始め、母乳やミルク以外の食べ物にも興味を示し始めます。この時期が離乳期です。

いきなり固いドライフードを食べることはできないため、ウェットフードやぬるま湯でふやかしたドライフードを与えるのが一般的ですが、新しい食事に戸惑ってなかなか食べてくれないことも少なくありません。特にトイ・プードルやチワワのような小型犬は、環境の変化に敏感で食が細くなりがちです。

そんな時、ふやかしたフードに子犬用ミルクを混ぜてあげることで、慣れ親しんだミルクの風味が食欲を刺激し、スムーズな離乳をサポートします。

新しいお家にやってきたばかりの時期や、体調を少し崩してしまった時など、子犬が食欲不振に陥ることは珍しくありません。ごはんを食べられない状態が続くと、体力も栄養も不足してしまいます。

そのような場面で、子犬用ミルクは非常に役立ちます。消化吸収が良く、少量でも効率的に高い栄養を摂取できるため、弱った子犬の体力回復を助ける栄養補助食として活躍します。

成犬・老犬用粉ミルクの役割

粉ミルクと聞くと子犬専用のイメージが強いかもしれませんが、実際には成犬やシニア犬(老犬)の健康維持をサポートするために設計された「犬用粉ミルク」も多く存在します。

子犬用ミルクが成長のための「総合栄養食」であるのに対し、成犬・シニア犬用ミルクは、日々の食事だけでは不足しがちな栄養を補ったり、特定の健康課題をサポートしたりする「栄養補助食」としての役割を担います。

成犬にとっては、健康維持のための栄養バランスの調整や、食欲が落ちた時のトッピングとして活用できます。ミルクの香ばしい風味は犬の食欲を刺激するため、いつものフードにふりかけるだけで食いつきが改善することも少なくありません。

特にシニア犬(老犬)にとっては、その効果は多岐にわたります。加齢に伴い食が細くなったり、噛む力や消化能力が低下したりした際に、消化吸収が良く栄養価の高いミルクは貴重な栄養源となります。

固いドライフードが食べにくくなった場合の補助として、また病中病後の体力回復をサポートする際にも非常に有効です。夏場の水分補給をなかなかしてくれない時に、ミルクを溶いた水を与えることで飲水を促すといった使い方も可能です。

犬の赤ちゃんに粉ミルクを与える期間

生後2ヶ月齢になるまでの子犬の成長過程

子犬用粉ミルクの開始時期

子犬に粉ミルクを与える期間は、その子の成長段階や健康状態によって異なりますが、開始時期には一般的な目安はあります。

・母乳が飲めない状況…生後すぐから必要
・離乳食のサポートとして与える場合…生後3週齢ごろから始めるのが一般的

子犬用粉ミルクの終了時期

「終了時期」の目安は、生後2~3ヶ月ごろです。乳歯が生えそろい、ドライフードをそのまま食べられるようになる時期とおぼえておきましょう。

ただし、これはあくまで目安であり、生後2ヶ月を過ぎても食が細い子には、栄養補助としてフードへのトッピングを続けることもあります。

大切なのは、子犬の成長に合わせて徐々にミルクの量を減らし、固形のフードへ移行させていくことです。

子犬に粉ミルクは必要?

ミルクが入った哺乳瓶のそばで伏せている子犬

必ずしもすべての子犬に粉ミルクが必要というわけではありません。

母犬の母乳を十分な量飲んで元気に育っている場合は、無理に与える必要はないでしょう。しかし、特定の状況下では子犬用ミルクが不可欠となります。

例えば、母犬の母乳の出が悪かったり、育児をしない場合、あるいは兄弟が多くて十分に母乳を飲めていない子犬がいる場合には、飼い主がミルクを与えて栄養を補う必要があります。また、親のいない子犬を保護した場合も同様です。

離乳期にドライフードへの食いつきが悪い時や、環境の変化で食欲が落ちてしまった時にも、栄養を確保し、食事への興味を引くための強力なサポート役となってくれます。

子犬に人間用の粉ミルクを与えても大丈夫?

人の母親が粉ミルクで哺乳の準備をしている様子

結論から言うと、子犬に人間用の粉ミルクや牛乳を与えるのは絶対にやめてください

犬と人間では、必要とする栄養バランスが根本的に異なります。それだけでなく、多くの犬は牛乳に含まれる「乳糖(ラクトース)」をうまく分解できません。

これは、乳糖を分解するための「ラクターゼ」という消化酵素が、犬の体内では十分に作られないためです。分解できなかった乳糖は下痢や嘔吐、お腹の不調の原因となり、このような症状を「乳糖不耐症」と呼びます。

子犬の健康を守るためにも、必ず犬専用に成分調整された粉ミルクを選びましょう。

犬用の粉ミルクおすすめ3選

缶から粉ミルクをスプーンですくっている様子

ここでは、多くの飼い主さんや動物病院で信頼されている犬用粉ミルクについて、子犬用としてだけでなく、成犬・シニア犬の栄養補助にも使えるものをご紹介します。愛犬の年齢や目的に合わせて、最適な一品を選んであげましょう。

ロイヤルカナン ベビードッグミルク

ロイヤルカナン ベビードッグミルク 400g セット (子犬専用ミルク 子犬用) オリジナルウェットティッシュ付 (400g 1個)
¥5,610 (¥14 / g)円(税込)

犬の栄養学に基づいたフードで世界的に知られるロイヤルカナン社の製品です。最大の特徴は、子犬の母乳に含まれる栄養素を再現することにこだわり、非常に消化しやすいように作られている点です。

タンパク質の含有量やエネルギー量などが母乳に近く調整されており、生まれたばかりの子犬でもお腹に優しく、すくすくと成長するための栄養をしっかりと補給できます。

お湯にさっと溶けやすい粉末で、大きさの異なる乳首が付いた哺乳瓶もセットになっているため、初めて人工授乳を行う方でも安心して使えます。

ワンラック (ONE LAC) ドッグミルク

ワンラック (ONE LAC) ドッグミルク 270g 270グラム (x 1)
¥1,882 (¥7 / g)円(税込)

ペット用ミルクの代名詞とも言えるほど、長年の実績と信頼がある森乳サンワールドの製品です。

本来は哺乳期の子犬のための総合栄養食ですが、その高い栄養価と消化吸収の良さから、食が細くなったシニア犬や成犬の栄養補助食として広く活用されています。

吟味された原材料を使用し、乳糖を調整しているためお腹に優しく作られています。長年愛用者が多いことからも、その品質の高さがうかがえます。比較的手頃な価格であることも魅力の一つです。

ワンラック (ONE LAC) ゴールデンドッグミルク

【お徳用 2 セット】 ワンラック ゴールデンドッグミルク 130g×2セット
¥4,120円(税込)

こちらも森乳サンワールドの製品です。動物病院などでも使用されており、品質への安心感があります。

感染症への抵抗力が弱い子犬の健康維持に役立つといわれているラクトフェリン(多機能性タンパク質)や、お腹の健康をサポートするビフィズス生菌、ビフィズス菌の増殖を促進させるミルクオリゴ糖が配合されています。

お湯に溶けやすく、ダマになりにくい点も使いやすいと評判です。この商品もまた、子犬だけでなく、成犬やシニア犬の栄養補完食として使用できます。

まとめ

哺乳瓶の隣で眠っている子犬

犬用の粉ミルクは、子犬の成長期から成犬・シニア期に至るまで、愛犬のライフステージに合わせて健康を力強くサポートしてくれる心強い味方です。特に子犬期においては、母乳の代わりや離乳食の補助として、その子の成長を左右する重要な役割を果たします。

一方で、人間用の牛乳や粉ミルクは犬の体に合わないため、絶対に与えてはいけません。この記事でご紹介した役割や選び方を参考に、あなたの愛犬に最適なミルクを見つけて、日々の健康管理に役立ててください。

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