犬にブリ(鰤)を食べさせても大丈夫!
ブリは犬が食べても良い魚です。むしろ犬に与えたほうがいい魚といっても過言ではありません。青魚であるブリには、DHAやEPAといったオメガ3脂肪酸が含まれているほか、動物性タンパク質が豊富です。
タンパク質を制限する必要のある腎臓病など疾患を抱えている犬などには、高タンパクなブリは与えてはいけないと思われがちですが、犬にとってとても良い効果をもたらしてくれるのです。
さまざまなメリットと注意点を理解した上で、愛犬のためのご飯のレパートリーを増やしてくださいね!
犬にブリを与えるメリット
豊富なオメガ3で免疫力のアップと認知症の予防にも!
ブリには犬自身の体内で作ることのできない、オメガ3脂肪酸であるDHAやEPAが含まれています。最近では犬にもオメガ3脂肪酸を取り入れるために、さまざまなサプリやオイルが販売されているほど犬にとってオメガ3脂肪酸は重要ということなのです。
DHAは脳の働きを活発にしてくれるため、犬の記憶力や学習能力を高めてくれるほか、認知症の予防に効果があります。EPAは血液をサラサラにしてくれるので、動脈硬化や脳梗塞、心筋梗塞といった血栓が詰まって引き起こされる症状の予防になるのです。
またオメガ3脂肪酸は犬の免疫力を高めてくれたり、コレステロールを低下させる効果があると言われています。普段から愛犬のために取り入れたいものですね。
ブリの皮も食べられる!
ブリの皮にはコラーゲンが豊富に含まれています。細かく切って食べさせることで、犬の関節の滑りをよくする効果が得られます。関節疾患の予防にもなりますし、皮膚を丈夫にしてくれる、被毛にツヤが出るといった犬の健康には嬉しいメリットがあります。
犬にブリを与える際の注意点
生のブリは与えない!刺身も控えたほうがいい
犬にブリを与える際には火を通すようにしましょう。生のブリは消化不良の原因になるだけでなく、ブリに含まれるチアミターゼという成分によって、犬の体内のビタミンB1を急激に減らしてしまいます。
犬が急性チアミン欠乏症になると、炭水化物を消化できない、歩行障害といった問題が発生する可能性があります。加熱することでチアミターゼは分解されるので、ブリは火を通したものを与えるようにしましょう。
また、天然のブリにはアニサキスという寄生虫がいることがあるため、食中毒による下痢や嘔吐などを引き起こしてしまう恐れがあります。加熱することによって避けられるため、犬に与える際はブリに必ず火を通してくださいね!
ブリの血合いはアレルギーに注意!
ブリを食べるとアレルギーのような症状が起こることがあります。また筋肉に含まれるヒスタミンを摂取して起こるヒスタミン食中毒による、発疹や痒み、嘔吐・下痢、頭痛・めまいなどが起こることがあります。
ブリの血合いは犬にとっても栄養がありますが、アレルギーの原因になる可能性があるため初めて与える場合は注意が必要です。心配な場合は、あらかじめ血合い取り除いて身の部分だけを与えるようにしましょう。
骨は取り除こう
犬に与えるときはしっかり骨を取り除いてあげましょう。犬は咀嚼をせずに飲み込んでしまう生きものです。骨が喉や消化器官に刺さってしまう恐れがあるので、ブリの身を指で触って骨が隠れていないか確かめてから与えるようにしてくださいね。
ブリの与えすぎには注意!
ブリはとても脂分の多い魚です。与えすぎは犬の肥満の原因にもなるので、気をつけなければいけません。
犬にブリを食べさせるときは、茹でたり蒸して脂分を落とすか、キッチンペーパーで焼いたブリの脂を拭き取るようにしましょう。1回に与える量の目安は体重5㎏の犬の場合30g程度です。
犬におすすめなブリを使用した簡単レシピ
ブリと野菜のスープご飯
必要な材料
- ブリ :30g
- 人参 :6g
- キャベツ :50g
- じゃがいも :20g
- オリーブオイル:適量
- 水 :50cc
- 白ご飯 :20g
作り方
- 人参、キャベツ、じゃがいもを粗みじん切りにします。
- 細かく切った野菜をレンジで1分程度温めます。
- 小さめのフライパンまたは鍋にオリーブオイルを薄く引き、ブリを焼きます。
- ブリに火が通ったら野菜と水を入れ軽く混ぜ合わせます。全体にブリの脂が回ったら火を止めて冷まします。
- 白ご飯に冷ましたブリと野菜のスープをかけて出来上がりです。
ブリと大根のヘルシーおそば
必要な材料(小型犬5㎏の場合)
- ブリ :30g
- 豆腐 :35g
- 大根 :50g
- 人参 :6g
- 小松菜:20g
- そば :40g
- 水 :270㏄
作り方
- ブリを一口大、豆腐は1,5㎝の角切り、人参と大根は1cmの厚さでいちょう切り、小松菜は2cm程度に切ります。
- 鍋に水と豆腐以外の材料をすべて入れ、蓋をして弱火で20分~30分煮込みます。
- 別の鍋でそばを茹でます。茹で上がったら水を切り細かく切っておきます。
- ブリと野菜を茹でた鍋に豆腐を入れ、軽く混ぜ合わせたら冷まします。
- 3で切っておいたそばをお皿に盛り、4をそばの上にかけて出来上がりです。
ブリとは逆に犬が食べてはいけない魚は?
- ししゃも
- 魚のエラや腸
- スルメ
- タコ
- イカ
- エビ
- カニ
- 貝
ブリは犬に与えることが好ましい魚ですが食べてはいけない魚もあります。ししゃもは塩漬けしてから干されている加工品のため塩分が多く含まれています。
甲殻類などはアレルギーの心配もありますが、消化不良を起こしたり犬の内臓に悪影響を及ぼすものもあるので与えないようにしましょう。
まとめ
犬にとってブリはメリットがたくさんある魚です。しっかり火を通して与えすぎないように注意すれば、さまざまな良い効果をもたらしてくれます。
また、ブリは比較的食いつきの良い食材なのでいつものフードにトッピングしてあげても喜びます。初めてあげるときは少量にして、嘔吐・下痢や痒みなどが起こらないかしっかり確認してあげてください。
愛犬の健康維持や病気の予防にぜひブリを食べさせてあげてくださいね!