犬に「うどん」を与えても大丈夫?
赤ちゃんの離乳食にも使われるうどんは、消化が良く、お腹がいっぱいになり、ご飯よりも実はローカロリーで、非常に優れた食材です。
では、愛犬に「うどん」を与える前に、まずは「うどん」の成分と栄養素について知っておきましょう。
うどんの成分は?
うどんの原材料は、よほど特別なうどんでない限り、小麦粉・塩・水だけで作られています。「小麦粉だけだと栄養がないのでは?」と思われるでしょうが、実は小麦粉には、6~14%のたんぱく質や、ビタミンやミネラルも含まれているのです。
犬に「うどん」を与える注意点2つ
必ず「具」を加える
うどんに含まれるたんぱく質やビタミン、ミネラルは非常に微量なため、うどんだけでは十分な栄養を取ることが出来ません。
毎食毎日うどんを食べさせるということはないとはいえ、栄養価のことも考慮して、うどんを食事として与える際には必ず野菜や肉などの「具」も一緒に用意しましょう。
うどんの塩分量に注意する。
うどんは、「小麦粉」を「水」でこねて作られる食材です。小麦粉と水を混ぜると「グルテン」というたんぱく質の一種が形成されます。
「グルテンを発生させるために塩が必要」なのではなく、実はうどんを捏ねるという行程だけなら塩は必要ありません。
「塩」は、捏ねている間にうどんの生地が柔らかくなりすぎないようにするためと、湯がいた時に塩と水の浸透圧の関係で早く内部までしっかりと火を通すためです。実はうどんに含まれている塩分は、お湯で湯がく間に90%近く溶けだしています。
愛犬に必要な塩分摂取量とうどんの塩分含有量
「犬に塩気の強い食べ物を与えてはいけない」と言うのは、犬に全く塩分を与えてはいけない、ということではありません。
犬も命と健康を維持するうえで、塩分を摂取しなければいけません。その量は、体重1キロに対して一日4mgと言われています。
例えば、8キロの犬なら32mgの塩分が必要になる、ということになりますね。
それを踏まえて、「ゆがいたうどんの塩分含有量」を考慮してみると、100gのうどんに含まれる塩分含有量は0.5gなので、やはり、愛犬に与えるには塩分がかなり多いということになります。
ですから、愛犬にうどんを与える際は、一緒に食べさせる「具」の塩分量も考慮して与える必要があります。
犬に「うどん」を与えるメリット
のどごしが良い
のどごしが良いので、食欲のなかったり、歯が少なくなったシニア期の愛犬の食事に向いています。
他の食材と組み合わせしやすく、献立のアクセントになる。
野菜やお肉、魚のスープと一緒に食べさせると、その食材の組み合わせによっていろいろな味が楽しめたるので、手作りご飯のアクセントになります。
犬に「うどん」を与えるデメリット
小麦粉アレルギー
実は、わが家のめいぷるは小麦粉アレルギーです。それがわかったのは、手作りご飯の献立として、食パンを食べさせた時でした。
目が真っ赤に充血して、目が開けられないほど目やにが大量に出て、すぐに病院に連れて行くと、小麦粉によるアレルギーと判明しました。
それ以来、うどん、パン、小麦粉が含まれたドックフードも避けています。
もし愛犬が小麦粉アレルギーを持っているのなら、うどんを与えてはいけません。
湯がいた汁や具材に注意
湯がいた汁には塩がたくさん含まれますので、湯がき汁は使わずうどんはしっかり洗ってください。
炭水化物・グルテン蛋白だけでは栄養が偏りますから、ニンジンや鶏肉などの具材を足して与えるようにしてください。しかし、メインはドッグフードですから、あくまでも副食として与え、メインの食事にならないようにしてください。
まとめ
夏でも冬でも、手早く作れてお腹が膨れるうどんは、人間の食事としてはとても優れた食材ですが、犬でも人間でも毎日食べるには不向きな食材です。けれども、献立に組み込むことで、メリハリのある食生活を楽しむことが出来ます。ご自分や、ご家族の食事を用意する際、味をつけずに湯がいた野菜、お肉などをトッピングして愛犬にもおすそ分けしてあげても良いですね。