ペットロスで特に多い悩み
愛犬を失ってペットロスに陥ってしまったみなさんは、どのようなことに悩んでおられるのでしょうか。
「ペットロス」と言っても症状も悩みもさまざまありますが、特に多い悩みを3つご紹介していきます。
どのくらいでペットロスは回復する?
「ペットロスの症状はどのくらいで治まるの?」というお悩みはとても多いです。
ペットロスに陥ると集中力が低下したり不眠や拒食に悩まされたり、普段の生活にも支障をきたすこともあるので、一刻も早く抜け出したいと思いますよね。
しかし、ペットロスからどのくらいで回復するかというのは個人差があることですので、一概には言えません。
1ヶ月程度でペットロスの症状が落ち着く場合もあれば、半年以上続く場合も珍しくはないのです。1年以上続くようであれば精神科や心療内科の受診をお勧めすることもあります。
しかし、まだ数ヶ月の場合であれば、気長にペットロスと向き合っていくつもりで過ごすことが大切です。
ペットロスから抜け出すにはどうしたらいい?
「ペットロスから抜け出すには何をしたらいいの?」と私の元に質問をくださる飼い主さんもとても多いです。
しかし、これも「これをやれば大丈夫」なんてものはなく、人それぞれ。お空に旅立った愛犬と過ごしてきた日々は、あなたと愛犬だけの宝物です。
ですから、その愛犬を失ったことで起こるペットロスだって、誰一人として「同じ」ということはありません。それぞれのペットロスとの向き合い方を、自分なりに考えていく他ないのです。
私たちのようなペットロスカウンセラーにできるのは「飼い主さまが前を向くために、ほんの少し背中を押すこと」だけなんですね。
ただ、そんな中でも飼い主さまにおすすめしている方法はいくつかありますので、簡単にご紹介します。
- 愛犬に向けて手紙を書く
- 悲しみを溜め込まずに吐き出す
- ペットロスについて正しく知る
ここで特に大切なのは「悲しむ時間を優先させること」です。
ペットロスが重症化しやすい人の多くは、周囲の人に気を遣ってしまい悲しみをうまく外に吐き出せずにいた方々です。
「愛犬がいなくなって悲しいのは当たり前なんだ」と自分に言い聞かせて、しっかりと悲しむようにしましょう。
また、「ペットロスがどうして起こるのか」ということを正しく知ることも大切です。「愛犬を亡くして悲しいから」というのはもちろんですよね。
でも、それだけではなくて、愛犬の死によって人の心がどう動いて、回復していくまでどういったプロセスを辿るのかということを正しく知っておくと、飼い主さんの心にも幾分「余裕」が生まれます。
ネットでペットロスについて調べてみたり、講座を受講したりして、ペットロスについて知識を持っておくと良いですよ。
周囲の人に理解されない
「周囲の人に理解されないのがつらくて、悲しみを外に吐き出せずにいる」とお話しする飼い主さんもとても多いです。
先ほどもお話しましたように、悲しみを自分の心のうちに溜め込んだままにしてしまうと、ペットロスは重症化してしまう恐れもあります。
重症化すると、うつなどの精神疾患へと発展してしまう可能性もありますから、悲しみを外に吐き出すことはとても大切な過程です。しかし、ペットロスはいまだに世間の理解が薄いのもまた事実……。
筆者もペットロス経験者なのですが「たかが犬で大袈裟」とSNSでメッセージが来たこともあります。その時は「もうペットロスについて話さない方がいいのか」とためらいました。
ただ、ペットロスカウンセラーとして飼い主さんに伝えたいのは「理解してくれる人もたくさんいることを忘れないで欲しい」ということです。
ご自分の身近な人がなかなか理解してくれないのだとしても、同じようにペットロスで悩む仲間は世の中にたくさんいます。
理解してくれない人に理解させようとするのは、おそらくとても難しいことです。人それぞれ、過ごしてきた環境も考え方も違いますからね。
だから、「この人に理解してもらおう」というのではなく「理解してくれる人にわかってもらえればいい」と気持ちを切り替えてみてください。
SNSで同じように悩む人を見つけてみたり、私たちのようなペットロスカウンセラーに話してみたり、「ペットロスを理解してくれる人」と縁をつなげるようにしてくださいね。
大切な家族である愛犬を亡くして「自分は孤独だ」と思ってしまいがちですが、あなたは決してひとりぼっちなんかではありませんよ。
ペットロスは悪いことではない
ペットロスで特に多いお悩みを3つご紹介しました。
ペットロスに陥ると、多くの方が「早く普通に戻らないと」なんて焦ってしまいます。涙が止まらなかったり体に不調が出てきたり、精神的にもとてもつらいですし仕方のないことかもしれません。
ただ、ペットロスは何もおかしいことではなくごく自然な反応だということは忘れないでおいてくださいね。
愛犬を心から愛していたからこそのペットロスなんです。1日も早く抜け出したいと思う気持ちもとてもよくわかるのですが、今は焦らずに愛犬の旅立ちと向き合っていきましょう。