ペットロスに陥りやすい人の特徴と重症化させないポイント

ペットロスに陥りやすい人の特徴と重症化させないポイント

犬と暮らしている人には「自分もいつかペットロスに陥るのではないか」と不安に思っている人もいるかもしれませんね。今回は、ペットロスに陥りやすい人の特徴と重症化させないためのポイントについてお話します。

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以前はトリマーとして働いていましたが、愛犬を亡くしたことをきっかけにペットロスカウンセラーに転身しました。現在はペットロスカウンセリングやグリーフケアを行う一方で、Webライターとして動物に関する記事を執筆しています。

ペットロスは珍しいことではない

窓の外を見る犬

私はペットロスカウンセラーとして活動しているのですが、ペットロスで悩む飼い主さまからだけではなく、現在ペットと共に暮らしている方からもご相談を受けることがあります。

中には「ペットロスに陥らないためにはどうしたらいいですか?」と質問されることもありますが、私は「動物と暮らさない」という以外にペットロスを避けることはできないと思っているのです。

「ペットロス」と聞くと自分には無関係だと感じてしまう人も多いかもしれません。ですが、実際にはペットを亡くした人の約8割がペットロスに陥ったことがあるとも言われており、自分で飼っていなくても仕事などで動物に関わってきた人がペットロスに陥ることもあるのが現状です。

ペットロスに陥るのは、その子のことを大切に想っている証。ですから、犬と暮らすみなさんは「ペットロスに陥ることは珍しいことではない」ということを胸に留めておいてくださいね。

ペットロスに陥りやすい人の特徴

犬を撫でている飼い主

ペットロスは動物と関わっている人であれば、誰にでも陥る可能性があるということをお話しました。決して珍しいことではないペットロスですが、「陥りやすい人」には特徴があるのも事実です。

ここからは、ペットロスに陥りやすい人の特徴をお話します。

一人暮らしの人

一人暮らしの人は、愛犬の世話を自分だけで行うことがほとんどでしょう。自分だけで世話を行っていると、愛犬が旅立った後の虚無感や喪失感は計り知れないほど大きなものとなります。

さらに、一人暮らしの場合では愛犬が亡くなった悲しみを共有する相手がいないため、つらい気持ちを心の内に溜め込んでしまいがちです。

愛犬が亡くなった後につらい気持ちを上手く外へ吐き出すことができないままだと、ペットロスに陥りやすいだけではなく重症化させてしまう可能性も高くなります。

愛犬を子どものように想っている人

今やペットは「愛玩動物」ではなく大切な「家族」として生活を共にしている人も多いでしょう。

中でも愛犬を「子ども」のように想っている方はとても多く、自分やパートナーのことを「ママ」や「パパ」などと呼び合う飼い主さんも珍しくはありません。

しかし、愛犬を単なるペットではなく子どもとして大切に育ててきたとしても、犬の寿命が人間のように長くなることはありません。

悲しいことではありますが、自然の摂理から言っても私たち人間よりも愛犬の方が先に旅立ってしまうことがほとんどなのです。

そうして子どものように育ててきた愛犬が旅立った時、遺された飼い主は「子どもを失った親」のような立場に立たされます。

「つらい」の一言では表現できないほどの精神的ダメージを受けることは間違いありません。

愛犬中心の生活を送っている人

愛犬家の中には「愛犬が全て」とか「愛犬が趣味」だという飼い主さんも、きっと多いかもしれませんね。

きっとワンちゃんも、それくらいたくさん愛してもらえることはとても幸せだと思います。

しかし、愛犬が中心の生活を送ってしまっていると「愛犬依存」という状態になってしまう可能性もあります。

愛犬に依存してしまうと、愛犬が旅立った後の喪失感が大きくなってしまうだけではなく「自分はこれから何のために生きていけばいいのか」と、自分の存在価値までも見失ってしまうのです。

ペットロスを重症化させないために

ぐったりしている犬

ペットロスに陥ると、睡眠障害や摂食障害などさまざまな症状が現れます。

ほとんどの場合では、愛犬が旅立って1ヶ月過ぎた頃から徐々に症状は落ち着いていくのですが、中には重症化してしまって「うつ」などの精神疾患へと発展してしまうこともあります。

では、ペットロスを重症化させないためにはどのようなことに気をつけていれば良いのでしょうか。

生前には「ペット終活」を行う

愛犬が生きているうちにできるペットロスの重症化対策で効果的なものは「ペット終活を行う」という方法です。

ペットロスに陥る飼い主さまで多いのは「生きているうちに、もっとああしてあげたかった」という深い後悔です。

ペット終活を行っておくと、飼い主側のそういった「後悔」を軽減することができるのです。

後悔が出てきてしまうのも愛犬への愛情があるからこそですから、後悔をゼロにするのは難しいことなのかもしれません。

しかし、少しでも後悔することを減らしておいて、いつか来るその日に優しい気持ちで愛犬を送り出せるように準備しておくことは大切です。

死後はつらい気持ちを我慢せずに吐き出す

ペットロスで悩む人の多くはとても心の優しい方々です。

お空へ旅立った愛犬に対する想いはもちろんですが、「私がいつまでも悲しんでいたら、周りの人が心配するかもしれない」と、無理に立ち直ろうとして元気に振る舞ってしまうのです。

大切な家族である愛犬が旅立ったのですから、悲しいのは自然なことです。悲しい気持ちに蓋をしてしまうのではなく、家族・友人などにつらい気持ちを聞いてもらってくださいね。

もし周囲の人に話すことに対して気が引ける場合には、私たちのようなペットロスカウンセラーを頼ってみるのも一つの手です。

SNSなどを利用して、自分と同じようにペットロスに陥っている方々と交流するのもいいかもしれません。

症状が1年以上続く場合には早めの受診を

愛犬と暮らした大切な日々と向き合うのに、たった数日で事足りるわけがありません。ですから、ペットロスには焦らずにゆっくりと向き合っていくことが大切です。

しかし、愛犬が旅立ってから1年経ってもペットロスの症状やつらい気持ちが癒えない場合には、ペットロスが重症化していることも考えられます。

ペットロスの症状が1年以上おさまらない場合には、早めに精神科や心療内科を受診することをお勧めします。

「ペットロスは自然なこと」だと受け止める

ペットロスに陥りやすい人の特徴や重症化させないためのポイントについてお話しました。

先ほどもお話しましたが、ペットロスは誰にでも陥る可能性があり、動物と暮らしているのであればごく自然なことなのです。

「ペットロスになるのが怖い」と話す飼い主さんも多いですが、そのペットロスは愛犬への愛情の裏返しです。

極度にペットロスを怖がったり嫌うのではなく、今回お話したポイントを意識しながら、“ペットロスとうまく向き合っていけるように”考えてみるといいのかもしれませんね。

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