ポメラニアンは毛玉ができやすい!
ポメラニアンの被毛は、太くて硬い毛の「オーバーコート」と細くて綿毛のように柔らかい毛の「アンダーコート」のダブルコート(二重の構造)になっています。
オーバーコートは皮膚を保護する役割があり、アンダーコートは体温調節の役割をしています。
ダブルコートの犬種は、年間を通して抜け毛が多いですが、特に年2回の換毛期にたくさんの被毛が抜けます。被毛が抜ける換毛期は、毛がもつれて絡まりやすく、毛玉もできやすいため日々のブラッシングがとても重要です。
毛玉は放置してしまうと、周りの毛を巻き込んでさらに毛玉が多くなり、通気性も悪く蒸れてしまうので、皮膚炎の原因になります。また、愛犬が毛玉をかじって消化できずに毛玉を吐いてしまう可能性もあります。
毛玉ができやすい場所は「耳の後ろ・脇・首周り・お腹・足の内側」です。そしてお洋服を着ている犬は、毛が押さえられたり擦れたりして全身に毛玉ができやすいです。
ポメラニアンは、長毛でふわふわとした柔らかい毛質なので、絡まりやすく毛玉ができやすいです。そのため、美しい被毛を保つためにも、子犬の頃から毛玉の対策をしていきましょう。
ポメラニアンの毛玉の取り方
毛玉が小さいの場合
小さい毛玉の場合は、スリッカーブラシでとかすことで取り除くことができます。コームでとかすと毛玉が引っかかるので、愛犬が痛みを感じないように毛の根元を押さえてスリッカーブラシを使って毛玉を少しずつほぐしていきます。
毛玉ほぐしスプレーなども販売されているので、ブラッシングだけで不安に思われるときは活用してみてください。
毛玉が大きな塊の場合
毛玉が大きく塊になってしまっているときは、スキバサミで軽くほぐしてスリッカーブラシでとかしていきます。
ただ、毛玉の塊があまりにも大きく、スリッカーブラシでほぐすことが難しいときは、ハサミやバリカンで切ってしまう方法もあります。
ハサミやバリカンで毛玉を切り取ってしまうと、愛犬も痛みを感じることはなく、すぐに毛玉を取り除くことができますが、切った部分だけ毛が短くなってしまうので、パッと見たときに違和感があるので注意が必要です。
大きな毛玉の場合は、毛玉取りの料金(※1)はかかってしまいますが、トリマーさんにお願いすることをおすすめします。トリミングをお願いしているときは、トリマーさんに毛玉の取り方を聞いてみるのもよいでしょう。
※1.毛玉取りにかかる料金は、トリミングに追加料金「+500円」が相場のようです。ただし、毛玉の数が多い場合は更に追加料金、または断られることがあります。
ポメラニアンのブラッシング方法
用意するもの
- コーム
- スリッカーブラシ
- グルーミングスプレー
コーム
コームは、目が粗いものと細いものが一つになっているクシです。大きな毛玉があると引っかかるので、最初に毛玉があるかを確認するときに使います。そして、仕上げで被毛をとかすときにもコームを使用します。
コームで被毛が引っかかっているときは、無理にとかすと犬が痛みを感じてしまうので、引っ張ってしまわないように注意してください。
スリッカーブラシ
スリッカーブラシは、もつれてしまった被毛をほぐして、被毛をふんわりとさせるためのブラシです。スリッカーブラシは、強くブラッシングしてしまうと皮膚を傷つけてしまうことがあります。
愛犬にブラッシングするときは、始める前に飼い主さんの手の甲にスリッカーブラシを当てて、痛くないかどうか力加減を確認してください。先端が丸くコーティングされているものもありますので、肌を傷つけてしまわないか心配なときは、コーティングされているスリッカーブラシを使用してみてください。
グルーミングスプレー
コームやスリッカーブラシでも毛玉を取り除くことはできますが、ブラッシングとセットでグルーミングスプレーを使用することで、より毛玉防止の効果を発揮することができます。グルーミングスプレーは、静電気を防いだり、被毛の艶をよくする効果があります。
被毛がふわっとするので、被毛のもつれを予防することができます。毛玉防止の対策をしっかりと行っていきたいと考えているときは、グルーミングスプレーを活用してみてください。
正しいブラッシング方法
ブラッシングは毎日行うことが理想ですが、なかなか難しい飼い主さんも多いでしょう。その場合は、2~3日に1回は軽くブラッシングをして、1週間に1回は全身のブラッシングで毛玉がないか確認するようにしてください。
①グルーミングスプレーを体にかける
グルーミングスプレーを愛犬の体にかけます。目に入ってしまうこともあるので、顔には使用しないようにしてください。
②スリッカーブラシでとかす
スリッカーブラシを鉛筆を握るように持って、軽くなでるように被毛をかき分けながらとかしていきます。毛玉があるときは、愛犬が痛みを感じないように毛の根元を押さえて、毛玉を少しずつほぐしていきます。
耳や頭、手や足のブラッシングは嫌がる子が多いので、体をとかしてから苦手な場所をブラッシングした方がスムーズです。
愛犬がブラッシングを嫌がってしまうときは、1回の時間を短くするために、今日は毛玉の多い箇所をやる、明日は顔周りをとかすという感じで、場所を分けて順番に行ってみてください。スリッカーブラシでとかすときは、皮膚を傷つけないように優しく、痛くないように力を入れすぎないように注意して行ってください。
③コームで被毛をとかす
コームで毛玉がないかとかしながら確認をして、仕上げをしていきましょう。毛玉があるときは、スリッカーブラシに持ち替えて、毛玉を取り除いていきましょう。耳の後ろ、脇、首周り、お腹、脚の内側に毛玉ができやすいので、毛玉が残っていないか仕上げの段階でチェックしてください。
まとめ
ポメラニアンはなぜ毛玉ができやすいのか、毛玉の取り方とブラッシング方法について紹介しました。ダブルコートの犬種だけではなく、シングルコートでも毛質によっては、毛玉がたくさんできてしまう犬種もいます。
毛玉はブラッシングやシャンプーをすることで対策ができるので、飼い主さんの時間が確保できるときにケアをしてあげてください。
全身のブラッシングが難しいときでも、部分的に毎日行うことで毛玉の対策ができます。無理をせずに行っていきましょう。毛玉が大きくなりすぎてしまったり、毛玉の数が多くなってしまい取り除くことが難しいときは、頑張りすぎないでプロにお願いしてみてください。