パグのしわの掃除が必要な理由
パグの特徴でもある顔まわりのしわ。とても可愛いですよね。実はパグのしわは意外と深く、汚れが溜まりやすいため定期的に汚れを拭き取ってあげる掃除が必要です。しわの汚れを放置していると後々大変なことになります。なぜ掃除が必要なのか以下で解説していきます。
- 皮膚トラブル予防
- 臭い対策
皮膚トラブル予防
もともとパグは、皮膚がデリケートで皮膚トラブルが多い犬種です。特にしわの間は細菌が好む環境で、細菌や真菌が繁殖し、皮膚トラブルを引き起こしやすいです。しわの間に皮膚トラブルが起きた場合には以下の症状が見られます。
- 痒み
- 赤い湿疹ができている
- できものがある
- ネバネバしている
- 膿が出ている
- 炎症を起こしている
このような症状があった場合は、とてもひどい状態なので治療が必要になるでしょう。皮膚炎、アトピー、アレルギー、膿皮症、マラセチア皮膚炎などが疑われます。パグのしわの皮膚トラブルは、お手入れをして清潔にしてあげることで予防ができます。
皮膚病は慢性化しやすく、治療が長期間に及ぶことも多いでしょう。愛犬が辛い思いをしなくて済むように、皮膚トラブルの予防に掃除をする必要があります。
臭い対策
パグはパグ独特の臭いを発することがあり、その臭いはしわの汚れが原因の場合があります。しわの間には食べかす、代謝による汚れ、皮脂、水分が溜まりやすくなっています。
パグのしわは通気性も悪いため、蒸れて細菌が繁殖することにより悪臭を放つこともあります。掃除をして臭い対策をしましょう。特に夏場は蒸れて臭いやすいので、こまめな掃除が必要です。
パグのしわを掃除する頻度やタイミング
- しわ掃除の頻度は「毎日」が理想
- タイミングは食後やお散歩の後
パグのしわの掃除を行う頻度は「毎日」が理想的です。掃除のタイミングは食べかすが付きやすい食後や、汚れが付きやすいお散歩の後が最適です。また、雨の日にお散歩へ行ったら、しわをしっかり乾かして掃除をしてあげる必要があります。
毎日しわ掃除をすることが難しい場合は、最低でも週に1度の頻度で掃除をしてあげましょう。月に1度はシャンプーで綺麗にしてあげることも大切です。シャンプー後もしわはしっかりと乾かしましょう。半乾きにすると細菌が繁殖してしまします。
パグのしわを掃除する時の手順
ステップ1:必要なものを用意する
パグのしわを掃除する時は、コットンや素材の柔らかいタオル、ガーゼを用意しましょう。しわに細菌が付かないように清潔なものを用意してください。ペット用のウェットティッシュやボディタオルを使用しても良いでしょう。
ウェットティッシュは「ノンアルコールタイプ」のものを使用してください。硬い素材のものは皮膚を傷つける恐れがあります。綿棒も目に当たってしまう危険性があるので使用しないでください。
ステップ2:保定をする
正面から手や道具を近づけると嫌がるので、犬を「オスワリ」か「フセ」の状態にさせて、背中側にまわって保定します。後ろからパグの顎を軽く持って、少し上を向かせると掃除がしやすくなるでしょう。
ステップ3:汚れを拭き取っていく
コットンや素材の柔らかいタオルなどは、人肌温度のぬるま湯で湿らせておきます。パグのしわをやさしく後頭部の方向に引っ張って、しわの間が見えやすくなるようにしましょう。鼻の上から顎に沿ってやさしく汚れを拭き取ってください。しわが深い目のまわりや、食べかすが入り込みやすい口のまわりは重点的に拭き取りましょう。
しわを湿ったまま放っておくと細菌が繁殖してしまうので、最後は乾いたコットンや柔らかい清潔なタオルで拭いてあげてください。しっかりと乾燥させることも大切です。
しわ掃除をするときの注意点
強くゴシゴシとこするのは皮膚を傷つける恐れがあるのでやめましょう。パグは目のまわりにも、しわがあるのでコットンやタオルが目をこすってしまわないように注意します。
習慣的にしわの掃除をしていない場合、コットンやタオルだけでは汚れが拭き取れないことがあります。固まって皮膚にくっついている汚れは、十分に湿らせたコットンやタオルをトントンと当てながらふやかしてみてください。
やさしく拭き取っても取れない汚れに関しては、シャンプー時にふやかして綺麗にしてあげましょう。シャンプー時にパグのしわを掃除するときは、シャンプー剤のすすぎ残しがないようにしてください。シャンプー剤のすすぎ残しは皮膚トラブルにつながります。
パグがしわの掃除を嫌がる時の対処法
- タオルで保定
- 2人がかりで掃除をする
- 高くて面積が狭いところに乗せる
- 慣れさせるトレーニングをする
タオルで保定
パグが嫌がって動いてしまう場合には体をバスタオルで包んでしまうか、頭にタオルを巻いて固定すると動きにくくなります。この時、強い力で押さえすぎないように注意してください。
頭にタオルを巻いて固定するときは、気管を圧迫しないように細心の注意を払いましょう。犬に負担がかかる方法ですので、拭き終わったら褒めたりご褒美をあげたりしてください。
2人がかりで掃除をする
1人が犬を保定して、もう1人がしわの掃除をするというやり方です。保定をする人はパグを抱き上げて、しっかりと体を固定しましょう。優しく声をかけて落ち着かせます。
おやつやおもちゃなど違うことに意識を向けさせるのも1つの方法です。しわを掃除する人は素早く汚れを拭き取りましょう。無理強いせずに休憩させることも大切です。
高くて面積が狭いところに乗せる
床で保定をして、しわ掃除をすると嫌がりやすいです。高くて面積が狭いところに乗せてみましょう。背の高いイスやテーブル、アイロン台、洗濯機の上に乗せても良いです。「オスワリ」や「マテ」などコマンドを使って落ち着かせましょう。高くて面積が狭いところだと逃げ場がないので大人しくなる犬もいます。
高いところへ乗せるときは、犬が落ちないように細心の注意を払ってください。心配な場合は落下防止に、犬にリードをつけて飼い主が持っておくか、近くにリードを結べるところがあると良いでしょう。
慣れさせるトレーニングをする
少しずつ慣れさせることが一番犬にとって負担が少ない方法です。パグのしわ掃除も含め、お手入れをする時は犬とのコミュニケーションも重要です。無理やり捕まえて、押さえつけてしわ掃除をすると犬も嫌がります。
声をかけながら落ち着かせて短時間でしわの汚れを拭き取りましょう。慣れるまでは、十分に汚れを拭き取れなくても大丈夫です。短時間で終わらせて犬に嫌な思いをさせないことが大切です。
拭いた後はたくさん褒めて、おやつなどご褒美を与えてください。しわ掃除は怖くない、ご褒美がもらえると学習させましょう。根気が必要な方法ですが、叱らず褒めてトレーニングしてください。子犬の時期から慣れさせるトレーニングをすれば、すぐに覚えてくれるでしょう。
まとめ
パグのしわの掃除には、皮膚トラブルの予防、臭い対策の意味があります。パグは皮膚がデリケートな犬種なため、トラブルが起きる前に綺麗にしてあげたいですね。
しわの掃除をする時は、コットンや柔らかい素材のものを使います。皮膚を傷つける恐れのある素材は避けてください。掃除の頻度はできるだけ毎日行うのが理想的です。食後やお散歩の後に綺麗にしてあげましょう。
パグのしわの掃除はお互いが快適に過ごすためにも大切です。しわの掃除を嫌がるパグは多いので、なるべく負担の少ないやり方で、日頃のお手入れとして取り入れてあげたいですね。