犬の足の裏の毛をカットするべき理由
- 床を歩くときに滑ってしまう
- 足の裏を清潔に保つため
- 怪我や病気になっても気がつかない
犬の肉球の周りにはたくさんの毛が生えています。特に被毛が伸び続けるトイプードルなどの犬種は、カットをしないと肉球が見えなくなるくらい毛が伸びてしまうことがあります。
トリミングなどでカットをしていれば、急に伸びて困ることはあまりありませんが、1ヶ月に1回は毛の長さを確認して、伸びていればカットをする必要があります。犬の足の裏に毛がたくさん生えていることで「どんなデメリットがあるのだろう」と気になる方もいるでしょう。そこでまずは、足の裏の毛をカットした方がよい理由を紹介します。
床を歩くときに滑ってしまう
犬のぷにっとしたかわいい肉球は、歩いたり走ったりするときに衝撃を吸収する役割があります。肉球を触ってみるととても柔らかいですが、表面は少しざらっとしています。犬の肉球は歩くときに、ツルツルと滑ってしまわないようにする滑り止めの機能もあります。
足の裏の毛をカットをしないと、肉球の周りの毛が伸びてしまいます。肉球が毛で隠れてしまうと、肉球の滑り止めとしての役割が発揮できないことがあります。フローリングを歩いたときにツルツルと滑ってしまうと、足や腰に負担がかかってしまう可能性があるので注意が必要です。
足の裏を清潔に保つため
犬が履ける靴や長靴、靴下などもありますが、毎日の散歩は靴を履かせずに、素足で行くことがほとんどです。人のように靴を履いていないので、外を散歩すると犬の足には土が付いたり、道路が濡れていたら足の裏が湿ってしまいます。
足の毛が長いと土が毛に絡みついてしまったり、帰ってきたときに足の裏をきれいに拭きあげるまでに時間がかかることがあります。また、愛犬が部屋を歩いているときに、ほこりや人の髪の毛が足についてしまうこともありますので、足の裏を清潔に保つためにも足裏の毛のカットはおすすめです。
怪我や病気になっても気がつかない
犬の足の裏の毛をカットするメリットに、怪我や病気を早く発見することができるというメリットがあります。例えば、道に落ちているものを踏んで足に傷がついてしまったとき、また夏のアスファルトでやけどをして赤くなってしまったときに、毛が長いと炎症があっても気がつかない可能性があります。
怪我をしているときや指間炎などの病気で、足の裏が赤くなって腫れているときに、毛を短くカットをしていると、指の間を開いてしっかりと確認することができるので、早く異常に気がついて治療をすることにつながります。
指間炎(しかんえん)は名前の通り、指と指の間に炎症が起こる病気で、感染症や怪我、やけど、犬がストレスで足を噛んでしまうことなどで発症します。指間炎は、パグやシーズーなどの皮脂分泌が多い脂漏性体質の犬種に多い病気です。
犬の足の裏の毛を上手にカットする方法
カットをするときに準備するもの
- バリカンもしくはハサミ
- コーム
足裏のカットをするときは、バリカンとハサミを使う方法があります。バリカンとハサミは犬用の商品がありますので、犬のカットをするときは犬用の物を使用することをおすすめします。犬用のバリカンは、切れすぎて怪我をしてしまうということがないような構造になっているので、初めてバリカンを持つ方でも使いやすいです。
また、あまりにも安いものを揃えてしまうと、切れない可能性もあるので、愛犬の手入れを自宅でしようと考えているときは、質の良いものを選ぶようにしてください。毛をとかすコームも合わせて準備しましょう。
足裏の毛の切り方
- コームでからんでいる被毛をとかす
毛が絡まっていると切りづらくなるので、コームで毛の流れを整えましょう。
- 犬を保定する
手伝ってくれる方がいれば、2人で協力して動かないように保定をしながらカットをしていきましょう。犬の関節が動く範囲内で、足を蹴り上げるような形で持ち上げるとやりやすいです。
- カットをする
保定ができたら、少しずつ毛を切っていきましょう。肉球に被っている毛をカットするだけで十分なので、焦らずにリラックスして行ってください。犬がバリカン負けすると、皮膚が赤くなることがあります。バリカン負けをしてしまわないように、切りすぎには十分に注意してください。
犬が足裏の毛のカットを嫌がる時の対処法
- カットをする前に練習をする
- 2人で協力してカットを行う
- 高い所に乗せる
カットをする前に練習をする
犬の足の裏のカットを始める前に、「足を触られること」と「バリカンの音」に慣れさせる練習をしましょう。足の裏のカットは、犬が触られることを嫌がる体の先端の部分を触ることになります。そのため、カットをする前からコミュニケーションの一環として、足先を触っても嫌がらないように優しく触る練習をして慣れてもらいましょう。
足先に触っても嫌がらなくなったら、バリカンの電源を入れて音を愛犬に聞かせてみてください。バリカンは大きな音がするため、いきなり電源を入れると驚いて暴れてしまうこともあるので、カットを始める前にバリカンの音を聞いて怖がらないか確認してください。
怖がって暴れてしまうときは、音に慣れてもらうために、音を鳴らすのと同時におやつをあげてください。音が鳴るとおやつがもらえると愛犬が理解すると、音を聞いても怖がらなくなっていきますので、根気よく行っていきましょう。
2人で協力してカットを行う
犬が足裏のカットを嫌がるときは2人で作業を行って、1人が犬の気を引いている間に、もう1人がカットをするという方法を試してみてください。
高い所に乗せる
犬は高いところが苦手なので、台に乗せてカットをすると動かず大人しくしていますが、台に乗せてカットをするときは、絶対に愛犬から目を離さないでください。
犬と猫は身体の構造が違います。犬は高いところから落ちたときに、猫のようにしなやかに着地ができないので、大けがをする危険があります。一瞬の間でも目を離した隙に、愛犬が台から落ちてしまう可能性があります。もし、台に乗せて作業をする場合は、1人は愛犬が動かないように保定をしてください。
犬の足裏の毛のカット以外に必要な足周りのお手入れ
- 爪切り
- 肉球
爪切り
足の周りのケアで大切なのは爪切りです。爪も伸びすぎてしまうと、フローリングを歩いたときに、ツルツルと滑ったり、カチカチと音が鳴るので、伸びたときには爪を切ってあげてください。犬の爪には血管が通っているので、爪を切るときには注意して行ってください。
肉球
犬が動いているときの衝撃の吸収、滑り止め、体温調整など、肉球には色々な機能があります。夏のアスファルトはとても高い温度になっているので、肉球がやけどしてしまうこともあります。また冬は乾燥してしまうので、保湿が必要になります。
舐めてしまうので気をつけて使用していただきたいですが、犬の肉球に塗るクリームも販売されているので活用してみてください。
まとめ
今回は、犬の足の裏の毛のカットがどうして必要なのか、カットをするときの方法、嫌がるときの対処法を紹介しました。犬の足裏をまじまじと見る機会はあまりないとは思いますが、犬の肉球は色や形がみんな違って、とてもかわいらしいので、抱っこをしたときにじっくりと見てみてください。
犬の足裏あるあるで、犬の足はポップコーンのにおいということがよく言われているので、気になる方はにおいも嗅いでみてください。日頃のケアは愛犬の健康にもとても大切なので、飼い主さんができることから試してみてください。