イタリアングレーハウンドは抜け毛が多い?
イタリアングレーハウンドは通称イタグレと呼ばれ、元気いっぱいで走り回るのが大好きな人懐こい犬です。もともとは猟犬で、走るスピードと賢さに定評があります。
スムースコートで被毛のお手入れが楽そうなイタグレですが、実は飼ってみると予想外にたくさん毛が抜けると驚く飼い主さんも少なくありません。
犬の被毛はアンダーコートとオーバーコートに分けられ、この2種類の被毛が層になって生えている犬種はダブルコートと呼ばれます。オーバーコートのみが生えている犬種はシングルコートです。
イタグレはシングルコートなのでダブルコートの犬よりも抜け毛は少ない傾向があります。しかし、スムースコートの犬は毛が生え変わるサイクルが短いという特徴があり、常に毛が生え替わっているので抜け毛が多くなってしまうのです。
犬の抜け毛が多いと、部屋や衣服に毛がついてしまうだけでなく、飼い主さんがアレルギーに悩まされる原因にもなります。しっかり抜け毛対策をしましょう。
イタグレには様々な毛の色の子がおり、黒、白、ブルー(青みがかったグレー)、フォーン(黄金)などが代表的なカラーです。被毛の色によって抜け毛の量は変わりませんので、どのカラーのイタグレでも同じように被毛のお手入れや抜け毛対策をしてください。
イタリアングレーハウンドのお手入れ方法
- ブラッシングは週1〜2回
- シャンプーは月1回を目安に
- 必要に応じて月1回程度トリミングサロンを利用
ブラッシングは週1〜2回
イタグレは短毛なので、ロングコートの犬種ほどブラッシングを頻繁にする必要はありません。ブラッシングにかかる時間も短くて済むので、その点ではお手入れが楽だといえます。ブラッシングの頻度は「週1〜2回」で十分です。
散歩から帰ってきたタイミングで、皮膚と被毛の汚れを落とすことも兼ねてブラッシングしてあげましょう。注意したいのは、イタグレのような短毛の犬は、ブラッシングで皮膚に負担がかからないようにしなくてはならないということです。
被毛が短いのでブラシで皮膚もこすってしまい、強い力でのブラッシングや固いブラシを使うことで、イタグレの皮膚が痛んでしまいます。
イタグレのお手入れにオススメのブラシは、ゴムやシリコンといった柔らかい素材でできている「ラバーブラシ」か、動物の毛でできているので優しい「獣毛ブラシ」のどちらかです。
ラバーブラシにはマッサージによる血行促進効果もあり、ちょうどいい力加減でブラッシングしてあげると、愛犬も気持ちよく飼い主さんとのコミュニケーションがとれます。もちろん強くやりすぎると痛いので気をつけましょう。
獣毛ブラシは、犬のブラッシングに慣れていない人でも使いやすいアイテムなのでオススメですし、愛犬の毛艶もよくなります。ただしブラッシングに時間をかけないと、あまり余分な毛を取り除けないので、丁寧に時間をかけてお手入れしてあげることが難しい方にはラバーブラシが向いているかもしれません。
シャンプーは月1回を目安に
シャンプーで洗ってあげることも、皮膚や被毛を健康で清潔に保つために大切です。イタグレは「月1回を目安」にシャンプーしてあげましょう。頻繁なシャンプーは逆に皮膚や被毛の負担になってしまいますが、適度なお手入れを欠かさずにしないと皮膚病になってしまう可能性もあります。
愛犬を病気から守るために、汚れが気になるなら月1のシャンプーの他にも、濡らしたタオルを絞って週に1〜2回全身を拭いてあげるのもいいでしょう。
またイタグレは短毛なので、ドライヤーを使わなくても自然と毛は乾きます。暖かい日はシャンプー後はタオルドライだけで十分です。しかし短毛の犬は寒さを感じやすいので、冬などの寒い日にはしっかりドライヤーを使って乾かしてあげてください。
必要に応じて月1回程度トリミングサロンを利用
イタグレは短毛なので、カットのためにトリミングサロンを利用する必要はありません。またシャンプーを自宅でできる方は、タオルで拭いたりブラッシングをしたりという、日頃のお手入れだけで十分清潔な状態を保てます。
ただしシャンプーや爪切りを自宅で行うのが難しい場合には、トリミングサロンや動物病院で定期的にケアをしてもらわなくてはなりません。イタグレは爪が伸びやすい犬種なので、伸びすぎて歩きにくくなったり皮膚を引っ掻いてしまう危険が出る前にお手入れするようにしましょう。
また肛門腺絞りも自宅で上手に行うことは難しいので、トリミングサロンを頼りましょう。そのついでに足の裏の毛のお手入れや、耳掃除なども一緒にしてもらうのがオススメです。
トリミングサロンの利用は月1回程度で十分なので、自宅で行き届かないケアはトリミングサロンや動物病院にお願いすると安心です。皮膚の健康状態もチェックしてもらえるよい機会となります。
イタリアングレーハウンドの抜け毛対策
- ブラッシングとシャンプーでお手入れ
- 服を着て過ごさせる
- 室内の掃除
- 掃除しやすい家具にする
ブラッシングとシャンプーでお手入れ
抜け毛対策の基本は、適度なブラッシングとシャンプーという愛犬のお手入れです。愛犬と飼い主さんのスキンシップとしても大切なので、欠かさずに行ってください。
服を着て過ごさせる
イタグレが服を着ることには、おしゃれや防寒対策以外にも抜け毛対策という効果があります。お家で過ごしている時間も服を着てくれると、抜け毛が飛び散って室内が汚れたり空気中を舞うことを防げるので、飼い主さんは掃除も楽になり、アレルギーを持っていても症状が抑えられます。
中には服を着て長時間過ごすことがストレスになる子もいるので、愛犬が服を着ることを嫌がらない場合にのみオススメできる対策です。
室内の掃除
ブラッシングやシャンプー、服を着せるなど気をつけていてもイタグレの抜け毛はゼロにはできないので、抜け落ちた毛は室内の掃除でキレイに除去しましょう。フローリングに落ちた被毛は掃除機を使うと余計に舞ってしまって上手く吸い込めないので、ハンディモップや粘着クリーナーを使うと便利です。
カーペットに落ちた被毛は粘着クリーナーで軽く表面の毛を取り除いてから、掃除機をかけて吸い取るとよいです。また犬の抜け毛は空気中を舞って、エアコンのフィルターに入り込んでしまうこともあります。
普段頻繁には掃除しない箇所ですが、フィルターに抜け毛や埃が溜まるとエアコンの稼働率も下がりますし、特有の臭いを発することもあるので、定期的に掃除しましょう。
掃除しやすい家具にする
そもそもイタグレの抜け毛がつく可能性がある家具を、掃除しやすい素材にしておくというのもオススメです。愛犬と一緒に生活してると、よく座るソファなどはいつの間にか抜け毛がたくさんついてしまうというのは仕方のないことです。
ソファについた抜け毛はブラシや粘着テープ、ゴム手袋を利用すると除去しやすいですが、布地の製品は生地の中まで毛が入り込んでしまうこともあり、キレイに掃除するのは一苦労です。掃除の手間をはぶくために、合皮カバーのソファを使うことをオススメします。
合皮は生地の中に毛が入り込んでしまう心配がなく、水分を吸収しにくいので拭き掃除もしやすいです。丈夫で安価なものが多いので、ペットとの暮らしで汚れてしまったり傷がついてしまったりすることへの不安も少ない素材です。
もしもどうしても合皮の家具が好きじゃない、部屋の雰囲気に合わないという場合には、布地のソファでも愛犬の抜け毛が目立ちにくい色のものを選びましょう。犬の毛と同じような色の生地のものなら、抜け毛がぱっと見でわかりづらくなるので掃除の頻度を抑えられます。
また合皮素材以外でもソファにカバーをかけて使用すると、定期的に洗濯でキレイにできるのでオススメです。飼い主さんの掃除やお手入れの負担が少なく、愛犬が過ごしやすい家具を選んでください。
まとめ
イタリアングレーハウンドと暮らす中で、抜け毛は飼い主さんにとってアレルギー反応を引き起こしたり掃除が大変だったりと負担となる要因の1つです。
しかし日頃からブラッシングやシャンプーなどの愛犬のケアをし、室内でも服を着て過ごしてもらったり、正しい方法での掃除やソファの素材選びなどの対策をすることで抜け毛の悩みは改善できます。
掃除されたキレイなお家で飼い主さんに優しくブラッシングしてもらう時間は、甘えん坊で愛情深い一面を持つイタグレにはとても嬉しく幸せな時間となることでしょう。よい時間を過ごしながら抜け毛対策も万全にして、イタグレとの素敵な毎日を送ってくださいね。