子犬のトリミングはいつからできる?
【トリミングデビューの目安】
- カット込みであれば「生後4か月」以降
- シャンプーのみであれば「生後3か月」以降
しかし、狂犬病ワクチン、混合ワクチンの接種が終わっていない子犬は基本的にトリミングを受けることができません。
また、外の環境に慣れていない、パニックになってしまう、基本的なしつけが済んでいない、などの場合、トリミングを中断してお迎えをお願いされることもあります。
子犬のトリミング前にワクチン接種が必要!
トリミング前に必要なワクチンの種類
子犬のトリミングにはワクチンの接種が必要です。トリミングサロンには多くの犬たちが出入りするため、ワクチン接種が済んでいない犬を受け入れることはできないのです。
こトリミングを受けるにあたって必要なワクチンは以下の2種類です。
- 混合ワクチン
- 狂犬病ワクチン
どちらも接種が義務付けられているものなので、かかりつけの獣医師さんの指示に従って接種を済ませましょう。
基本的な接種スケジュールは以下の通りです。
- 1回目の混合ワクチン・・・生後6~8週
- 2回目の混合ワクチン・・・生後12週 または前回から3週間後
- 3回目の混合ワクチン・・・生後16週 または前回から3週間後
- 狂犬病ワクチン・・・・・・混合ワクチンの接種が完了してから4週間後
※あくまでも例です。かかりつけの獣医師さんの指示に従いましょう。
これらのワクチン接種が完了後2週間ほど様子を見てから、トリミングサロンに連れて行くのが理想的です。
混合ワクチン1回目/2回目接種後にトリミングは可能?
混合ワクチンの接種は、2回で完了する子犬も居れば、3回必要な子犬も居ます。
では、接種が完了していないけれど1回目/2回目の接種は完了している場合、トリミングを受けることはできるのでしょうか?
3回目のワクチン接種が必要な場合もある
混合ワクチンの接種回数は、子犬の体内にある抗体の強さが関係しています。
子犬は、生まれた時から母親の抗体が遺伝して体内に残っています。これを「移行抗体」といいます。
移行抗体は、生まれて時間が経つと体内から無くなってしまいます。無くなるまでの期間に個体差があり、1~2か月で抗体が無くなってしまう子犬もいれば、半年以上も抗体が残っている子犬も居ます。この移行抗体が残っている状態で混合ワクチンを打つと、抗体の力でワクチンの効果が薄れてしまうのです。
そのため、比較的早めに抗体が無くなった子犬は2回で接種が完了しますが、長い間抗体が残った子犬は3回の接種が必要になります。
子犬のトリミングは必ず獣医師さんのOKが出てから
混合ワクチンが効いているのかどうかは、犬種や体格、外見で判断することはできません。かかりつけの獣医師さんの指示に従ってください。
混合ワクチンを1回/2回接種していたとしても、十分な効果が得られているとは限りません。トリミングサロンは多くの犬が出入りする場所でもあるので、獣医師さんのOKが出ない限り連れていかない方がよいでしょう。
サロン側でも、混合ワクチンが完了するまで受け付けない所が多くなっています。
狂犬病ワクチンを接種していなくてもトリミングは可能?
生後90日を超えた飼犬は、年に1回狂犬病のワクチンを接種することは法律で義務付けられています。
トリミングサロンでも、狂犬病ワクチンの接種証明書が無い場合は、入店を拒否されることがほとんどです。狂犬病ワクチンを接種していない場合、トリミングサロンに連れていくことはできません。
狂犬病は人にもうつる病気で、感染した場合犬も人間も致死率がほぼ100%という恐ろしい病気です。毎年必ずワクチンを接種しましょう。
どうしてもトリミングが必要な時は?
「ワクチン接種が完了していないけれど、毛が伸びすぎて邪魔そう…」そんな時は、動物病院で簡単なカットをお願いしましょう。
シャンプー、部分カット、爪切り、肛門腺絞りなどは、動物病院でも対応してもらえることが多いです。いつも行っている病院なら安心して任せられますね。
子犬にトリミングをするときの注意点
事前に予約をする
トリミングサロンは事前予約制であることがほとんどです。お店ごとの予約方法にしたがって予約を済ませておきましょう。
必要な書類を忘れない
- 混合ワクチンの証明書
- 狂犬病ワクチンの証明書
自治体ごとに発行される鑑札や注射済票など、持って行くべきものを予約時に確認しておきましょう。
ワクチン接種後すぐのトリミングは避ける
ワクチンを接種した直後は体調が崩れやすいため、数日~1週間ほど空けて予約をしましょう。
基本情報をすぐに書けるようにしておく
初来店の際に登録をお願いされることがあります。愛犬の基本情報を書けるようにしておきましょう。
- 犬種
- 体重
- 生年月日
- 治療中の病気、持病
- アレルギー
などを聞かれます。
人に触られることに慣れさせておく
- 毛を濡らすこと
- シャワーの音
- ドライヤーの音
- ブラッシング
- 耳掃除
- 口周りを触られる
などを強く嫌がる子がいます。
トリミングの際に暴れたり、びっくりしてトリマーさんに嚙みついてしまうことがないよう、事前に練習しておきましょう。
どうしても苦手なことがある場合は、トリマーさんに伝えておきましょう。
仕上がりのイメージを伝える
全体の長さや、毛を残しておいてほしい場所などを伝えておきましょう。人間の美容室と同じく、仕上がりのイメージ画像を見せると分かりやすいですね。
ネットで「○○(犬種) トリミング」「○○(犬種) サマーカット」などで検索すると、色んなわんちゃんのスタイルを見ることができます。
ポメラニアンの柴犬カット、コーギーの桃尻カット、パピヨンのミッキーマウスカットなど、ちょっと個性的でかわいいスタイルもありますよ。
トイレは事前に済ませておく
トリミング中にトイレを我慢することになってしまったり、お迎え待ちの間に漏らしてしまうかもしれません。トイレは事前に済ませておきましょう。
また、いざという時にお店のトイレシートを使えるように、トイレのしつけをしておいてあげましょう。
お店に預けた後見張ったりしない
トリマーさんに預けた後、心配で様子を見張ってしまう飼い主さんが多いです。
最近のトリミング店はガラス張りになっているので外から見ることができるのですが、わんちゃんからすると「どうして置いていくの?一緒に連れてって!」「飼い主さんの近くに居たい!」と思ってしまうのです。
飼い主さんがずっと見ているせいでわんちゃんが落ち着かない…という時は、お店を離れるようにお願いされることもあります。
また、トリマーさんに預ける際に「かわいそうだね」「ちょっとだけだからね…」など、ネガティブな言葉で不安を与えてしまうことも控えましょう。
「きれいになっておいで!」と笑顔で見送り、あとはトリマーさんにお任せしましょう。
まとめ
わんちゃんにとっても飼い主さんにとっても、トリミングは長く付き合っていくものです。適切な年齢で、事前の準備をした上でデビューさせてあげたいですね。
何回か通っているとトリマーさんやお店にも慣れて、わんちゃんの様子も落ち着いてきます。安心して任せられるようになると、きれいになって帰ってくるのが楽しみになるはずです。
愛犬と一緒におしゃれを楽しみましょう!