ドッグサロンでトリミング断られる犬の特徴5つ
- 噛み癖がある
- 重症化しやすい持病、障害のある犬
- 高齢
- 生後三か月未満の子犬
- 興奮しやすい
噛み癖のある犬が断られる理由と対処法
咬傷事故の可能性があるため
知らない人に触られるのが怖い、飼い主さんの姿が見えない、知らない場所にいて、知らない人に得体のしれない音がする機械を顔の側に近寄って来られる…と言った状態はトリミングに慣れていない犬にとっては非常に大きなストレスになります。
そのストレスに耐えるよりも、恐怖のあまりに自分に嫌なことをしてくる相手に対して攻撃するしかなすすべがない場合、犬はトリマーさんに対して敵意を持つでしょう。
たとえ小型犬でも、本気で自分の身を守るために何かに攻撃するときの動きは素早く、咬みつくときの力も強いので、人間の手や指など一瞬で切り裂かれ、血管や腱に大きなダメージを受けます。
その咬傷事故のせいで、トリマーさんは二度と仕事ができなくなるほどの重傷を負うかも知れません。トリマーさん側の立場に立って考えれば、噛み癖のある犬の施術を断るのは無理のないことです。
対処法
もし、普段から飼い主さんに対しても激昂して、噛んでくる癖があるなら、トリミングに出す前に徹底的に噛み癖を改善しましょう。飼い主さんすら噛んでくるような犬なら、飼い主さん自身も犬の躾について学ばなければいけません。
長く、幸せな時間を愛犬と過ごしたいと考えているのなら、犬の訓練士やドッグトレーナーさんなどの犬のプロ中のプロに真剣に相談する必要があります。あるいは、普段は大人しく、人を咬むようなことはしない犬の場合は、トリミング中の愛犬の様子を観察して問題を見つけなければいけません。
ですから、トリミングをしている様子を見学させてもらいます。もし、それができないと言われたら、飼い主さんの目の前でトリミングしてくれるサロンを探します。
重症化しやすい持病、障害のある犬、高齢の犬断られる理由と対処法
事故があったときに責任が取れないから
全盲であったり、耳が聞こえなかったり、その他に心臓、呼吸器に疾患がある、てんかんなどを起こしやすい…といった犬もトリミングサロンで断られる場合があります。
目が見えなかったり、足腰が立たなかったりするといった状況なら、一見して犬の状況がわかりますが、内臓に疾患があったり、てんかんなどの病歴があったりすることは、犬自身の特徴として目に見えるものではありません。
けれども、飼い主さんがトリマーさんに伝えないとわからないことですが、経験豊富なトリマーさんだったり、獣看護師の資格を持つトリマーさんだったりするのなら、犬の呼吸の仕方や体格、被毛の様子などで持病を持っていることに気付くこともあるでしょう。
そう言った経験豊富でしっかりとした知識のあるトリマーさんなら、障害や疾患を持つ犬でも快く引き受けてくれるかも知れませんが、チェーン展開しているペットショップのトリマーさんや、まだ経験の浅いトリマーさんは、犬が急変した時に責任が取れないため、身体的になんらかの問題がある犬のトリミングを断ることがあるようです。
対処法
病院に併設されていて、獣医さんが常駐し、獣看護師の資格も持っているトリマーさんを探してみましょう。そういったトリミングサロンだと、何かと安心です。
あるいは、かかりつけの獣医さんに「安心して愛犬のトリミングをお願いできるトリマーさんをご存じありませんか?」と相談して見ても良いでしょう。
生後三か月未満の子犬が断られる理由と対処法
雑菌などの抵抗力が弱い
母親から受け継いだ免疫が切れるのは、子犬が生後90日前後です。つまり、生後三か月過ぎると、病気に対する対抗力が薄れてくるので病気にかかりやすくなります。そのため、生後三か月前後の子犬をトリミングサロンでシャンプー、カットなどをすると、病気に感染するリスクが高いため、すべてのワクチン接種を終えた子犬でないと、受け入れてもらえないことがあります。
体力的、精神的に負担が大きい
病気に感染するだけでなく、長時間、体の自由を奪われ、聞いたこともない機械音をひっきりなしに聞くのは、まだ小さな子犬にとって、体力的にも精神的にも大きな負担になります。
対処法
あまりにも汚れてしまって、手に負えない場合は、自宅に来てトリミングしてくれるトリマーさんを探しましょう。
興奮しやすい犬が断られる理由と対処法
犬が怪我をする
ドライヤーやバリカンの音などで興奮し、暴れてトリミング台から落ちてしまうことがあります。足の骨を折るだけでなく、落下したショックで心肺停止してしまうこともあるそうです。
トリマーさんが怪我をする
前述した咬傷事故の恐れがあります。
対処法
何が原因で興奮するのかを探ってみましょう。バリカンの音などの音なのか、人に触られるのが嫌なのか、原因がわかれば対処の仕方があり、克服できる可能性があります。トリミングを見学させてもらって、飼い主さん自身で何が問題なのかをよく観察してみましょう
まとめ
トリミングサロンで働いているトリマーさんたちは、一人一人が犬のプロです。とはいえ、技術の高さ、犬に対する熟練度などに大きな差があります。もしも、「あなたの犬は私のサロンではお受けできません」と言われたのなら、「あなたの犬は、私の技術では手に余ります」と言われているのと同じです。
ですから、そのサロンに固執するよりも、愛犬の身を守るために他のサロンを探しましょう。大切な愛犬が怪我をしたり、命を落としたりするような事故にあうことは避けるべきです。
また、私たちが愛犬を家族として大切にしているように、トリマーさん一人一人に家族がいます。誰かの大切な家族である人の体と心を、私たちの愛犬が傷つけるようなこともあってはならないことです。
もしも、トリミングサロンに何件も断られているのであれば、飼い主さんだけで悩まず、犬の訓練士やドッグトレーナーさんに相談すれば、問題が解決するかも知れません。