犬の発情期ってどういうこと?
発情期とは?
発情期とは求愛行動や、生殖行動への欲求が高まる時期で「ヒート」とも呼ばれます。
人間には発情期と呼ばれるものはありませんが、犬には妊娠をするための期間が周期的に来るようになっています。
オスには決まった発情期がありません。オス場合は年中、性的刺激があれば交尾することができます。
性的刺激としては発情期に入ったメスが出すフェロモンです。
メスは年に2回、発情期に入りこのフェロモンを出します。
この臭いを嗅ぐことで、オスは生殖行動への欲求が高まり交尾をしようとするようになります。
犬の発情期はいつからいつまで?
犬は「発情前期」→「発情期」→「発情後期」→「無発情」という流れを繰り返します。
それぞれの期間は犬種や個体差が大きいため、細かいものではなく大まかな日にちとなります。
発情期が来るのは主にメスなので、ここでは主にメスの流れを紹介します。
発情の周期は大体6ヶ月〜8ヶ月で、年に2回くることになります。
発情前期は5日〜20日、発情期は7〜15日、発情後期はおよそ60日、無発情は90日〜100日となっています。
発情前期にはメスは出血がはじまります。小型犬であれば犬が舐めてしまったり、少量だったりして気が付かないことが多いです。
発情期に入ると出血はなくなり排卵が始まります。大体発情期に入ってから2〜3日たつと受精できるようになります。
発情後期は排卵が終了し、犬の体の調子ももとに戻り始めオスを拒絶するようになります。
無発情期はとくに変化はなくいつも通りで、オスに興味を示さなくなります。
犬が発情期に見せる3つのサイン
オスは興奮し、メスはおしっこの回数が増える
発情期は犬にとっては特別な期間なので、身体的にも精神的にも普段とは違ってきます。
メスはおしっこが増えます。
そして、おしっこの中にオスの性的な神経を刺激する特殊なフェロモンが含まれています。
これを嗅いだオスは性的な欲求が高まり、メスと交尾をしようとします。
メスとオスが交尾をすることで妊娠することになります。
オス犬はマーキングが増える
体内のホルモンバランスが普段とは違ってくるため、精神的に不安定な状態になることがあります。
オスはメスのフェロモンを嗅ぎつけて、興奮状態になります。
縄張り意識が強くなり、おしっこによるマーキングの頻度が増えたり腰をふるようなマウントといった行動が増えてくるでしょう。
またメスを執拗に追いかけたりするため、飼い主さんは注意が必要です。
メス犬は尻尾を片方に寄せる
メスの体が妊娠できるようになると、尻尾を片方に寄せて外陰部が見えるようにします。
メスのおしっこにはフェロモンが含まれているため、その臭いを嗅ぎつけたオスは発情します。
メス犬は性器の外陰部が大きくなる
発情期をむかえる頃になると、体内で発情ホルモンが増加し身体的にも精神的にも変化します。
子宮内膜の血流が増加し、出血をともなうことがあるため飼い主さんはチェックしておきましょう。
発情期になるにつれて、性器の外陰部が大きくなり2倍〜3倍になることがありますがそれが普通なのであまり心配しなくても大丈夫です。
犬の発情期に注意するポイント
不用意にオス犬とメス犬を会わせない
繁殖を望んでいる場合は交尾をさせても構いませんが、望んで居ない場合は不用意に犬を会わせるのは避けておきましょう。
ちょっとぐらいなら、と思うかも知れませんが飼い主さんが立ち話をしている隙に交尾をしてしまうこともあるため油断はできません。
また外に面したベランダや庭などで放し飼いにしていると、外から入ってきた犬と交尾をしてしまう可能性もありますので、発情期間中は屋内につれてきたほうがいいでしょう。
出血が終わっても発情期の終わりではない
出血が終わったら発情期が終わるというわけではありません。
出血が終われば排卵が始まります。そうすると少し時間がたてば受精できるようになるので、その時期が1番妊娠しやすくなっています。
ちょっと目を離した隙に交尾をしていて妊娠した、という話もありますので外に出るときには目を離さないようにしたほうが良いでしょう。
オス犬同士の喧嘩が増える
オスは発情すると喧嘩っ早くなると言われています。
これはメスのフェロモンがそうさせているのではないかと言われていて、より強いオスの遺伝子を残そうという本能なのではないかと見られています。
怪我をしてしまったり、怪我から病気をしてしまう可能性もありますし、ストレスも増えます。
発情期間中のメスが近くにいる場合、オス同士もあまり会わせないほうが良いでしょう。
もしメスを飼っている飼い主さんであれば、そのあたりを考慮して行動したほうが良いかもしれません。
まとめ
犬にとって発情期はとても大事な時期です。
本能として子供を作ろうとするので、飼い主さんにとっては困ったことをしてしまう可能性もあります。
ですがそこは飼い主さんの生活の工夫や、予め去勢・避妊手術をすることで防ぐことができます。
発情期にだけ見せる行動を見逃さないようにしましょう。