飼い主の後をずっとついていく
あなたが家の中を動き回っているとわんこが後ろをぴったりついてきて離れない、トイレから出てくるとドアの前で待っている、なんてことはありませんか?
とてもいじらしい行動で、飼い主としては嬉しくなってしまう行動でもありますが、これは「ひとりぼっちにされたくない!」というわんこの不安の現れです。飼い主さんの居場所を常に把握して、ひとりぼっちにされないように見張っているのです。
飼い主が出かけようとすると大騒ぎする
飼い主さんが外出の準備をしていると、なぜかわんこが騒ぎ出すことがあります。わんこはこれまでの経験から、飼い主さんが外出するときの行動パターンを把握しています。お化粧をする、上着を着る、バッグを持つ等の行動が、「ひとりぼっちにされる合図」だと感じてそわそわしてしまうのです。
中には、飼い主さんのおでかけを阻止しようと、服を引っ張ったり大声で吠えたり、おもちゃを持って来て遊んでほしいとアピールしたりするわんこもいます。
留守番中にイタズラや粗相をする
わんこをお留守番させて外出し、帰ってみると、イタズラ放題で部屋の中がめちゃくちゃに!なんて経験はありませんか?
飼い主さんの留守を狙ってここぞとばかりにイタズラをしてしまうわんこもいますが、ひとりぼっちにされたことの不安からパニック状態になり、気持ちを落ち着けようとして結果的に物を壊してしまっているというわんこもいます。
また、いつもはちゃんと決まった場所で排泄できているのに、留守番中に限って粗相してしまうという場合も同様です。
手足をずっと舐めている
わんこが自分の手足をずっとペロペロ舐めている場合、皮膚炎等の疾患にかかっていることも考えられますが、何も異常がないにもかかわらず舐め続ける場合には、ひとりぼっちのストレスが引き金になっている可能性があります。
ひどい場合には、被毛が抜け、皮膚がただれるほど舐め続けてしまうこともあるので、注意が必要です。わんこが手足を執拗に舐めている場合には、すぐに患部を確認してあげましょう。
あなたの愛犬は大丈夫?わんこの分離不安症
ここまででご紹介してきたわんこの行動は、実は全て、わんこの分離不安症の症状に当たります。分離不安症とは、わんこが飼い主さんと離れていることに極端な不安を感じ、落ち着いてお留守番ができずに問題行動を起こしてしまう状態をいいます。こうなってしまうと、単に「うちの子はひとりぼっちが嫌いだから」だけで済ますことはできません。
原因
分離不安症の原因は、飼い主さんの過保護にあります。子犬のころから飼い主さんに甘やかされ、飼い主さんベッタリで育ってしまうと、わんこの飼い主さんへの依存が強くなってしまいます。その結果、少しの時間でもひとりぼっちでいることが耐えられなくなり、問題行動を起こしてしまうのです。
治療法
分離不安症の治療には薬物療法もありますが、基本は行動療法です。それも、わんこをトレーニングするというよりも、飼い主さんのわんこへの接し方を見直すことが中心になります。わんこと適切な距離感を保つことが、お互いにとってとても重要なのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?大切な愛犬をひとりぼっちにするのは、誰しも心が痛むもの。ですが、現代社会で暮らしていくためには多少のお留守番は避けることはできません。
お互いに依存しすぎず、適度な距離感を保って暮らしていくことはもちろん、愛犬が「ひとりぼっちにされても、必ず帰ってきてくれる」と安心して待っていられるよう、日頃から信頼関係を築いていくことが大切です。