犬が口を閉じているときの心理とは?
犬の仕草や行動、表情には様々な心理が隠されています。例えばジッと相手の目を見つめる好意であっても、相手が知らない人か飼い主かによって意味が異なります。知らない人であれば敵意を示してることになりますが、飼い主に対してはアイコンタクトの一種として愛情表現である事も多いのです。
このように同じ仕草や行動、表情であっても、そこに隠された心理は1つとは限りません。今回は「犬が口を閉じている」という状態から、どのような心理状態が可能性として考えられるかを確認して行きましょう。
1.警戒している
まず最も考えられる心理状態として「警戒している」が挙げられます。この心理は家の中であっても散歩中であっても可能性が考えられるため、口をギュッと閉じている時には「警戒しているのかな?」と辺りの様子を伺ってみると良いでしょう。
警戒する理由としては様々ですが、家の中であれば「誰かが家に近付いている!」「家族かな?それとも知らない敵かな?」というように、家に誰かが入ってこようとしているのを音で聴き取り、警戒するというケースが非常に多いです。
また散歩中であれば、前からやって来た犬に対し、「仲良くできるかどうか」を判断するために、口をギュッと閉じ、決断に集中している状態である事が考えられます。
2.興味のあるものが視界に入った
次に今まで何も特別なことはなかったのに、急にパッと起き、口を閉じたままジッとしているという行動を起こした場合です。この行動の場合は2つの意味があるため、まずは片方からご紹介しましょう。
1つ目の心理状態は「興味があるものが視界に入ったため、そちらに注目している」というものです。今までは気付かなかったけれど、ふと視線を動かすと「あれ?なんだか知らないものがあるぞ」や「ちょっと面白そう。あれは何だろう?」というような好奇心に駆られているという心理状態です。
新しく家に物が入ってきたときなどは、好奇心から興味津々で近付いていく子も多いです。そのような状況の場合、基本的に匂いを嗅ぐことで「何だろう」と判断しています。その際も口を閉じていることが多いでしょう。
また今までおもちゃで夢中になって遊んでいたところに、興味が惹かれる物が目に入った途端、急に行動が止まり、そちらに目を向け、徐々に口が閉じていくという表情が見られることもあります。
3.注意を引くような音が聞こえた
もう1つは注意を引くような音が聞こえたという理由です。これは「警戒している」と少々似ていますが、警戒している状態とは違い、「何か聞き覚えがあるな」や「この音は何だろう」というように、思い出そうとしていたり、疑問を感じている心理と言えるでしょう。
皆さんもご存知のとおり、犬は非常に聴覚が優れています。そのため、散歩中で会った仲の良い犬が家の前を通ったときなど、足音で聴き取ったり、その飼い主さんの声などで気付いたりすることもあるそうです。
このように「もしかしたらあの子かも」という理由から、口をギュッと閉じ、音を聴き取り真偽を確かめていることもあります。
4.イライラしている
警戒しているというよりは、既に何かに対してイライラしている際にも口を閉じ気味な傾向があります。しかし、この場合、口を閉じながらも歯だけは剥き出しにしているという状態のことが多く、完全に口を閉じているのではありません。
しかし、端から見ると口を閉じているように見え、尚且つ歯が見えているという状態のため、「わかりやすく威嚇してきているわけではないし…」と心理状態がわかりにくいという人もいます。
例えばこの表情をする前に、犬が夢中になってしまっている何かを取り上げてしまったということはありませんか?ちょっとしたことであっても、犬にとって非常に重要な事態だった可能性もあります。それに対しイライラしてしまっているのかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。口を閉じているという様子は、大きく考えると「何かの音を判別するために、口を閉じている」という心理状態となります。しかし、細かく見てみると様々な心理状態が考えられるため、ぜひ愛犬の様子を観察しつつどれに当てはまるのか考えてみてください。