犬の心を傷つける飼い主の行為とは?
人間も心が傷つくような出来事があるように、犬にも「傷ついた…」と思うような出来事があります。その中には、大好きな飼い主さんの行動によって引き起こされるものもあるのです。私たち飼い主にとっては「それで傷ついてたの?」と思うようなことも、犬にとってはどうしようもなく心配で、不安で、心が傷つくということもあるのです。
1.構ってアピールを無視され続ける
まずは構ってというアピールを無視され続けるという行為です。甘えんぼうな子やわがままな子の場合、「構って」「構いなさい!」といったアピールを飼い主さんが忙しい時は「後でね」と制して、一時的に無視をするという人もいるでしょう。
もちろん、しつけ上、これは非常に大切な事ですが、あまりにも無視をし続けてしまうと、しつけの範囲を超えてしまい、犬に要らぬ不安を抱かせ傷つけてしまう行為となってしまいます。
この境界線が非常に難しいところなのですが、わかりやすい子ならば、「傷ついた…」「本当に嫌われたかもしれない」と大きな不安に駆られると、飼い主さんから少し離れた場所でジッと悲しそうに見つめていることがあります。
このように愛犬の行動や仕草、表情などを視線の端に捉え観察し、「もう構ってあげた方がいいかな」などと飼い主さん側も気遣ってあげる事が大切です。
2.長時間放置(留守番させられる)
また、犬が傷ついてしまう飼い主さんの行為の1つに、長時間1人で留守番をさせられるという行為が挙げられます。1人遊びが好きな子や上手い子、あるいは多頭飼いしている場合には、あまり問題はありませんが、そうでない場合には、3~4時間でも大きな不安から心が傷ついてしまうことがあります。
中には「もう飼い主さんは帰ってこないかもしれない」「捨てられたのかもしれない」と恐怖に怯え、さらに事実とは違う勘違いをしてしまい、心を傷つけてしまう子もいます。
犬にとっての1時間と私たち人間にとっての1時間は、体感が大きく違います。それをしっかり認識した上で、長すぎる1人留守番は避けるようにしてあげましょう。
3.車の中に置いていかれる
留守番と似ているところがありますが、車の中に置いていかれるという状況も犬にとっては心を傷つけられる行為の1つに当てはまります。
「ここまで連れてきてくれているのに、なんで僕だけダメなの?」という仲間はずれされた感じや、やはり「捨てないで」といった大きな不安感から傷ついてしまう子が多いです。
また夏場や冬場に関しては、車内の温度を適切に保つことができないため、愛犬を殺してしまう行為に繋がりかねません。なるべく誰か1人は残るようにし、愛犬を傷つけないよう工夫してあげる事が大切です。
4.暴力を振るう
しつけの一環として手をあげてしまう飼い主さんがいますが、これは非常に犬の心を傷つけてしまう行為ですし、後々トラウマとなってしまう可能性も高いです。
飼い主側は「こうすることでいけないことだと理解させる」という意味を持って手をあげる人もいますが、犬は「なぜ叩かれたのか」という点について理解することができません。ただ単に「怖い」「どうして」といった恐怖と疑問が湧き出てくるだけです。
また、臆病な子であれば、実際に叩きはしなくても手をかざすようにし、叩くふりをするだけでも怯える子が多いです。このような行為はせず、正しいしつけ方法でしつけてあげるようにしましょう。
5.感情的に怒鳴ってしまう
叩いてしまうなどの暴力はしないけれど、しつけをする際につい怒鳴ってしまうという飼い主さんは多いです。たしかに言葉が理解できない分、「どうしてわかってくれないの」と思ってしまうこともあるでしょう。しかし、それは犬側も同じです。飼い主に対して「どうして僕の気持ちをわかってくれないの」と思うこともあるでしょう。
感情的に怒鳴ってしまうことでしつけが上手く行くということは、実際非常に少ないです。これも暴力の件と同じ理由ですが、やはり「怖い」という感情が先行してしまい、「何が理由なのか」ということが理解できないのです。
さらに感情的に怒鳴られることで「怖い」だけでなく、「飼い主さんに嫌われたかも」「もう遊んでくれなくなったらどうしよう」といった不安にも駆られてしまいます。この感情によって傷つけられていることが多いので、なるべく怒鳴らず、「ダメ」と低い声で制すなど、状況に応じた正しい伝え方を念頭に置きましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。中には「これも?」と思うような行為が愛犬の心を傷つけていたというものもあったのではないでしょうか。長時間の留守番など、対処が難しいものもあるかもしれませんが、なるべく愛犬が傷つかないよう、工夫してあげる事も飼い主としての役目です。ぜひ愛犬との生活を少しずつ見直してみてはいかがでしょう。