わんこの砂かけ行動は野生の名残り
わんこがご飯に砂をかけるのは、野生のころの名残りと言われています。わんこは野生では狩りをして生活していましたが、いつでも獲物が捕れて食べ物に有り付けるわけではありませんでした。
そのため、わんこには基本的に「食べられるときに食べておく」という習性があります。
そして、それでも量が多い場合には、食べきれなかった分を穴に埋めて隠しておき、後で空腹になったときに掘り返して食べていました。わんこがご飯に砂をかけるのは、この習性が残っているためです。
この習性は外飼いのわんこの場合には砂かけ行動として現れますが、室内飼いのわんこの場合でも、ケージの中やカーペットの下、ソファの下等にごはんを隠す行動として現れます。
今は外飼いのわんこは減っていますから、ごはんに砂をかける姿は見たことがなくても、ごはんを隠すこれらの行動には心当たりがあるという飼い主さんも多いのではないでしょうか?
また、おやつやおもちゃを隠すわんこも多いですが、それらもご飯への砂かけ行動と同じで、自分の気に入ったものや大切なものを守っておきたいという気持ちから来る行動です。
愛犬がご飯に砂をかけているときに疑ってみたいこと
わんこがご飯に砂をかける場面は、大抵の場合ほんの少しだけごはんが余ってしまい、食べ残す時です。
もし、まだご飯がたくさん残っているのに砂をかけてしまっている場合は、以下のようなことを疑ってみたほうがいいかもしれません。
ごはんの量が多い
わんこの体重に応じた規定量よりも多い量のフードを与えてしまっていませんか?また、体重だけでなくライフステージによっても、わんこの食事量は変化します。
子犬期から成犬期、成犬期からシニア期にさしかかっているわんこが今までよりも多い量のご飯を残すようになった場合には、加齢によって必要な食事量が減っているのかもしれません。
フードの給与量を見直してみるタイミングを教えてくれているのかもしれないですよ。
体調が悪い
何らかの病気や体調不良により、食欲が低下している可能性も否めません。他にも何か気になる症状があったり、フードの種類を変えても食いつきが変わらなかったりした場合には、一度、動物病院の受診を検討してみてもいいでしょう。
ご飯への砂かけをやめさせるには
いくら野生のころの名残りとはいえ、食べ物を砂まみれにする行動は飼い主さんからすれば気持ちの良いものではないですよね。その後の片付けのこともありますし、できればやめてほしい行動です。
ご飯の量を見直す
ご紹介したように、砂かけ行動はご飯が食べきれなかった際に行う行動です。そもそも食べ残すほどの量を与えなければ、砂かけは行わなくなります。少なくしすぎてしまっては問題ですが、少しずつ量を調整して、わんこの適正なフード量を探ることが大切です。
食べ残したらすぐにお皿を下げる
わんこがごはんを食べ残している様子があったら、すぐにお皿を下げてしまうことです。物理的に砂かけが出来なくなるのはもちろんですが、「食べきるまで待とう」と思って食べ残しをいつまでも置いておくと、それが癖になってしまいます。砂かけをしていない場合でも、食べ残しのご飯は30分以内には下げてしまうようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?わんこが人間と暮らしはじめてからかなりの時間が経つのに、まだ野生のころの名残りがあるなんて、ちょっと不思議な感じもします。言葉を喋れないわんこにとって、食事は健康の大切なバロメーターでもありますから、注意して見守ってあげたいですね。