犬がカメラを嫌いな理由
目線を合わせたくない
犬にとって、自分以外の生き物と目を合わせることは、「敵意」を持っていることを意味します。スマホのカメラのように、レンズが小さく、どこにあるかわからない場合はこの限りではないと思いますが、1眼レフのカメラの大きなレンズは、犬にとってどんな風に見えているでしょう?
おそらく、見慣れない生き物の大きな目のように見えているのではないでしょうか?それが自分を見据えて、ピントを合わせるために時折動いているのを見れば、もしかすると「なにか得体のしれないものが自分を見てる」と感じて、警戒している可能性があります。
監修ドッグトレーナーによる補足
これに加えて「カメラが寄って来る」行動も原因のひとつになります。私たちも得体の知れない物が寄って来ると恐怖を覚えやすい性質があります。警戒心のようなものですね。それと同じことが起きています。
「動いちゃダメ!」と叱られた、カメラを構えている飼い主さんの声にびっくりした
利口なワンコさんなら、一度叱られたことをずっと覚えていることも珍しくはありません。
楽しく遊んでいる時や、のんびりと、なんの警戒心も持たずくつろいでいたのに、突然、飼い主さんから「じっとして!」と大声を出された…ということがあったとしたら、どうでしょう?
そして、それが何度も繰り返されると、「あの目玉がこっちを向いていると、飼い主さんが大声を出して、自分を叱る」と、カメラと飼い主さんに怒られることが関連づいてしまった…と考えられないでしょうか?
飼い主さんの顔が見えなくなって、不安になる
カメラを構えている姿を客観的に真正面から見たことがありますか?撮影している最中は、スマホにしろ、一眼レフ、デジカメにしろ、飼い主さんの目や顔の全てか、顔の一部を隠してしまいます。
飼い主さんの顔や目の表情が見えにくい状況が、ワンコにとっては不安になったり、不快になったりする要因なのかも知れません。
カメラ嫌いを克服する方法
日常的にカメラがある生活に慣れさせる
撮る目的がなくても、日常的にカメラがある状態に慣れさせます。
飼い主さんがカメラごしに自分を見ていることを見慣れて、なんの違和感も感じないようになれば、愛犬の何気ない日常の姿を撮ることが出来るようになるでしょう。
遊びながら写真を撮ってみる
旅先や、普段頻繁に出かけないような特別なシュチュエーションの時ほど、思い出として愛犬の写真を撮りたいと思いますよね。
けれども、そんな時は愛犬のテンションもいつもと違いますし、思うような表情の写真が撮れなくてもどかしい思いをすることもあると思います。
そんな状況を避けるためにも、愛犬の写真を撮るときは、飼い主さんも写真を撮ることを楽しみましょう。
出来れば、愛犬と遊ぶ人、それを撮影する人、というパターンで撮れば、とても生き生きした表情で、躍動した写真が撮れると思います。
カメラがあると、嬉しいことがある!と覚えさせる
飼い主さんの顔が見えない、怖い目玉に見られている…と、警戒している愛犬でも、「おいしいオヤツ」があれば、テンションが上がります。
おやつに気をとられて思うような写真が撮れなくても、まずは、カメラを向けられているとおやつが貰える!と覚えてもらうのが最初の一歩。
カメラを見れば、テンションがあがってノリノリになれば、きっと誰が見てもハッピーな気分になるような素敵な写真が撮れるようになるでしょう。
監修ドッグトレーナーによる補足
この方法が最もおすすめです。カメラを向けるとご褒美がもらえる。すると犬はカメラを向けられると自然とカメラを意識して見てくれるように導けるからですね。
まとめ
昔のカメラ撮影は、フィルムを使っていて現像を出して…と大変でした。写真を撮りそこなうことは、お金を無駄に使ってしまうことでもありました。でも、今はデジタル撮影になり、失敗を恐れずに思う存分、愛犬の写真を撮ることが出来ます。まずは、愛犬のカメラ嫌いを克服し、たくさん、幸せな時間の記録を残してあげて下さいね。
監修ドッグトレーナーによる補足
他にも大切なのは「自然な姿を撮影する」になります。ポーズを要求せずにありのままの姿を撮影して、犬にカメラのプレッシャーを感じさせないようにしてあげましょう。