犬も仮病を使うの?
犬も仮病を使うって知っていましたか?病気や怪我をしているわけではないのに、足をひきずったり、寝込んで見せたり、咳をしたり…犬はそんな「演技」ができるのです。犬はそれくらい賢い動物だともいえます。そのため犬もタイミングによっては、病気のフリである仮病をつかうことがあります。
人間が仮病は理由は何であれ「騙すこと」が目的ですが、犬の場合は少し違います。今回はそんな犬の仮病について「犬が仮病をつかう3つのタイミングと見極め方」をご紹介します。
本当に病気なのか、仮病なのか、判断がつかないときは参考にしてみてくださいね。ただし、仮病をつかう場合は体の不調はなくとも、心に不調をかかえている可能性があります。どうして仮病をつかうのかまで考えたいものです。
犬が仮病をする理由3つ
1.関心を引きたい
犬が仮病をつかうタイミングで一番多いのが、飼い主さんの「関心を引きたい」という理由です。飼い主さんが他のことで手が離せずになかなか構ってもらえずに寂しい思いをしていた時など、飼い主さんの気を引こうとして仮病をつかうことがあります。
この時の仮病は呼んでも反応しない、寝床にこもる、じっと動かないといったような動作が多いようです。過去にこのように具合が悪そうにしていた時などに、飼い主さんが心配して構ってくれたことを覚えており、それを学習してその時と同じようにふるまったりするのだそうです。
人間でいうところの「いじける」という感覚に近いのかもしれませんね。そうはいっても不安も関係しているので、長時間構わないような状態はできれば作らないようにしたいものですね。
監修ドッグトレーナーによる補足
ご飯や散歩、遊びなど人から与えてもらわないといけませんよね。だから犬は人の気を引くことに命をかけています。
2.もっと良いものが欲しい!
何かが「もっと欲しい」といった感情の時も仮病をつかうことがあります。この時の仮病はご飯を食べない、おやつを食べないといったような、食事を食べないといった行動で現れる場合が多いようです。
ご飯を食べないと、飼い主さんからしたら体調が悪いのかも、、、と心配になりますよね。しかし、仮病でご飯を食べない場合、犬は「これを食べなければ、もっといいものがもらえる」という思いで、食事に興味がないふりをしているかもしれません。
これも過去に「食べない」ことで飼い主さんに構ってもらえたり、もっと良いものがもらえた経験をもとに行動しているのだそう。
監修ドッグトレーナーによる補足
3.したくないことがある
3つ目は人間が仮病する場合と似た理由です。犬にとって「したくないこと」があった時に、じっと動かなかったり、どこか痛そうにしていたりといった行動をします。例えば、お散歩が嫌いな犬やお風呂が嫌いな犬が、お散歩やお風呂の前にこれらの行動をすることがあるのだそう。
これも過去の学習経験をもとに、ある種の行動が「嫌なことをしない理由」として通用することを知っているがゆえの行動なのだそう。
監修ドッグトレーナーによる補足
犬の仮病の見分け方
仮病なのか、本当に体調が悪いのかを判断するのは難しいですよね。仮病なんて思いもしないため、具合が悪そうだったら本当に心配してしまいます。愛犬が何かしらの症状を見せたら、まずは体に異変がないかを確認すると思います。
しかし、特に体には異変がない。なのに反応しない…こういった時は仮病の可能性があります。そんな時はおもちゃやリードなどの愛犬が好きなものを見せて反応を見てください。ご飯や散歩などの喜ぶ言葉をかけることでも構いません。この時に尻尾を振っていたり、耳を動かしたり、飼い主さんを見ていたら、仮病の可能性があります。
また、そもそも構ってほしくて仮病をつかっている場合、相当頑固な犬でない限りは飼い主さんが構い始めたら反応を始めます。ご飯を食べない場合やお風呂に入りたがらない場合も、体調が悪いわけでないのであれば他のことには反応を示すはずです。
なお、呼吸が乱れている、何をやっても動かない、明らかに元気がない、といった状態の場合は本当に体調を崩している可能性が高いため、獣医師さんへ相談をしましょう。
監修ドッグトレーナーによる補足
まとめ
我が家の愛犬も忙しくて極端に構えていないときなどに、小さな小さな声で鼻を鳴らしていることがあります。呼んでも反応しないため、具合が悪いのかと思って近づくと特に問題はなく、散歩に行くか声を掛けたら即座に立ち上がるといったことがありました…。こういう時は人間の都合を押し付けていたと、いつも反省します。
犬が仮病をつかうということは、それだけ寂しい思いをさせてしまっていたり、日々のコミュニケーションが不足しているということなのかもしれません。わがまま放題に甘やかす必要はありませんが、コミュニケーションの取り方を見直すきっかけなのかもしれません。