犬がはしゃぎ過ぎてしまう理由
愛犬が突然はしゃぎ出すと飼い主としては驚く一方、可愛いと思ってしまいますよね。はしゃぎ過ぎてしまった時の対処法を知る前に、まずはどのような状況で、なぜはしゃいでしまうのかを知る必要があります。
①長時間一人ぼっちだったため
犬は飼い主と一緒にいることに幸せを感じる動物であるとされています。実際、スキンシップをとったり一緒に散歩に行くときは、とても嬉しそうな表情を見せてくれますよね。
そんな犬ですが、長時間の留守番をさせられることにストレスを感じてしまう子も少なくありません。そのため、長時間の留守番という苦痛の反動で、飼い主さんが家に帰ってきた途端、すごい勢いではしゃぎ出すという光景を見たことがある人も多いのではないでしょうか。
「ようやく帰ってきた!」「長かったね。会いたかったよ!」という気持ちが爆発しているため、興奮するという状態に繋がってしまうのです。
普段はお利口にしている犬も心の中では「寂しい」と感じている子がほとんどなのです。特にしつけをしっかりされている子は、自分の気持ちを飼い主に隠そうとする癖があります。なるべく長時間の留守番は避けてあげましょう。
②楽しすぎてはしゃいでしまう
一緒におもちゃで遊んでいる際、最初は大人しく遊んでいたのに、途中から我を忘れたように唸ったり、吠えたりしながらはしゃぎ始めるという姿を見たことがある人も少なくないでしょう。
このような場合には、最初は普通に楽しかったけれど、だんだんとそのテンションが上がってきて、自分でも知らない内に興奮状態に陥っているという可能性が高いです。
また、まだ起きていないことを予想して「嬉しい」という気持ちが興奮状態を作り上げ、はしゃいでしまうという犬もいます。例えば「散歩」という言葉を聞いて、「散歩に行くんだ!」とはしゃいでしまうという状態です。見覚えがあるのではないでしょうか。
はしゃいでいる姿は可愛いですが、あまりはしゃぎ過ぎてしまうと呼吸困難に陥ってしまうこともありますので、早めの対処が必要となります。
③好奇心が強くなっている
散歩の途中に突然はしゃぎ始めたというのであれば、何か興味を持つようなものを見つけた可能性があります。犬は元々狩りをする野生本能が備わっているため、興味のあるものを見つけると対象物に向かって一目散に走りだそうとする習性があるのです。
散歩中は家の中よりも目新しい物に出会える可能性が高まるため、犬にとっては好奇心を満たしてくれる役割も果たしています。好奇心を満たしてあげることは非常に良いことですが、中には犬にとって危険なものもあるため、飼い主さんは注意して見ていてあげることが大切です。
物ではなく、初めて会った犬に対して興味を示した場合にもはしゃいでしまう事があります。経験のある飼い主さんも多いでしょう。この場合には、一旦落ち着かせてから相手の犬の様子を見て触れ合わせることが大切です。
はしゃぎ過ぎた時の対処法
はしゃぎ過ぎてしまう事で呼吸こんなに陥ってしまったり、怪我をしてしまう恐れもあります。相手の犬がいる場合には、相手の犬に恐怖心を与えてしまう事もあるかもしれません。では、はしゃぎ過ぎてしまった際、どのように対処するのが良いのでしょうか。
①無視をする
まずは無視をするという方法が挙げられます。これは先ほど紹介した理由の中では、長時間の留守番が理由となっている場合に効果が見られます。
長時間留守番させてしまう事は飼い主としても負い目を感じているため、帰ってきてはしゃいでいる愛犬を見ると「ごめんねー!」と声を掛けがちです。しかし、ここで声をかけてしまうと「やっぱりこの留守番は一大事だったんだ」と犬も余計に感じてしまいます。
そこで犬がはしゃいでこちらを見てきても無視をしてください。無視をすることで「どうしてそんなに大事に捉えているの?」という無言のアピールをするのです。
するとしばらくは犬もはしゃいでいますが、徐々に「飼い主さんはあまり騒いでない」と気付くようになります。こうしてテンションダウンするため、しっかり落ち着きを取り戻すことが出来るのです。
落ち着きを取り戻したら、「良い子にしてたね、偉い」と落ち着いた声でスキンシップを取ってあげてくださいね!
②基本動作をさせる
基本動作と言われる「お座り、お手、おかわり、伏せ」などの動作を覚えている子であれば、基本動作をさせることで落ち着かせるという方法も有効です。
しかし、この対処法を行うためには、まず飼い主さんがリーダーであるという絶対の認識をもたせることが大前提となります。なぜならば、飼い主さんが自分より上の者であると認識していなければ、我を忘れた時に犬は言う事を聞いてくれないからです。
犬は興奮している状態であっても、リーダーとして認めている者の指示は聞こうとします。これは野生時代の名残です。集団行動をしていた犬は、リーダーの指示を聞き、言う事に従うことが重要だったのです。
この習性を利用して基本動作を指示することで、基本動作をしている最中、徐々に落ち着きを取り戻させるという方法です。
③じっと目を見つめる
犬にとって相手にじっと目を見つめられると「威嚇されている」と感じます。普段は飼い主さんとのアイコンタクトに愛情を感じますが、少し怖い顔つきで、無言でジッと見つめることで「怒ってる」とアピールすることが出来ます。
はしゃいでいる時は動きが大きいので、一度手で止めたり、制してから覗き込むように目を合わせるようにしてください。犬が目をそらしたら「降参です」という合図ですので、やめてあげましょう。
もしもこれで興奮がおさまっていないようであれば、目をジッと見つめると同時に、犬と同じように低い唸り声を出してみてください。犬にとって目を見つめ唸り声を上げるという事は非常に強い威嚇行為だからです。
最初は難しいかもしれませんが、威嚇をすることで「悪い事をした」と認識させ、落ち着かせる方法も有効です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。犬がはしゃぎ過ぎてしまう理由には、犬の感情の変動が関係しています。主に「寂しい」「嬉しい」「好奇心」などの気持ちの変化が大きいほど、犬自身も知らない内にはしゃぎ過ぎてしまうのです。
もしもはしゃぎ過ぎを抑えたいのであれば、しっかりと上下関係を築いたうえで、今回ご紹介した対処法を実践してみてください。