犬のボディランゲージとは?
まずはボディランゲージとはどのようなものなのかについて知っておきましょう。
ボディランゲージとは、犬が今、どのような心理状態であるかを判断することができるサインとなる仕草や表情です。これらは犬にとって、相手に今の自分の気持ちや意志を伝えるために使われます。
つまり、飼い主である私たちは、犬のボディランゲージを覚えることで、自分の愛犬がどんな気持ちで、何を伝えようとしているのかという事を今まで以上に理解できるようになるのです。
先ほど少し話にも出てきたように、ボディランゲージには主に仕草や表情、さらに尻尾の動きなどの変化が見られます。これらを見極め、どのような意味を持っているのかを覚えておくと、普段のコミュニケーションにおいても役立ちます。
犬の基本的なボディランゲージ
ボディランゲージが犬にとって気持ちや意志を相手に伝えるコミュニケーション手段である事を知ったところで、基本的にはどのようなボディランゲージがあるのかを見ていきましょう。今回は基本的なボディランゲージ5つをご紹介します。
1.目を大きく開ける
まずは普段よりも目を大きく開け、何をジッと見つめているような仕草をしている時は、何かに対して注目していることを意味しています。
これはポジティブな心理状態の場合もありますが、ネガティブな心理状態の時もあるため、その時の周囲の様子や状態などをしっかり把握して見極める必要があります。
注目している対象として挙げられる代表的な例として、「おやつ」と「知らない人」が挙げられます。例えばおやつは「くれるの?」という期待から注目していることを意味していますので、ポジティブな心理状態です。
反対に知らない人が家にやってきた際に目を見開くのであれば、不安と緊張が入り交じり、警戒しているために注目していることを示しています。
2.口をギュッと閉じている
こちらも「目を大きく開ける」と同じような意味を持っており、注目していることには変わりはありません。しかし唯一違う点は、ポジティブな意味はなく、不安と緊張から警戒している時に見られるボディランゲージであるということです。
口を開けていると自分の息の音が邪魔をして、十分に周囲の音をキャッチすることができないため、しっかりと口を閉じ音を聴き取っているのです。
その音を聞き取ることで、家の外で、あるいは家の内部で何が起こっているのかを察知し、防衛本能を働かせているのです。
3.尻尾を下げ丸め込む
尻尾を下げたり、体の内に丸め込むような状態であれば、不安を感じていることを示しています。「怖い」という感情が強くなっており、怯えている状態の時にも尻尾がこの状態になるため、飼い主さんは怯えている原因を見つけ、取り除いてあげましょう。
もしもイタズラをしてしまい、飼い主さんに怒られている際に尻尾が丸め込まれているようであれば、「怖いよ。そんなに怒らないで」と感じている証拠です。他にも服従の意味や「降参です。攻撃はしません」という意味も持っています。
4.尻尾を高い位置で振っている
このボディランゲージはご存じの方も多いでしょうが、尻尾を高い位置で左右に振っているのは「嬉しい」「楽しい」というポジティブな心理状態を表しています。
特に尻尾を大きく高い位置で振っている時は、これらの気持ちに加えて、少なからず興奮している状態です。例えばおやつを見せられた時、あるいは遊んでいる時など、嬉しさや楽しさに加えて「もらえるかも!」「一緒に遊べて楽しい!」と興奮していることを現しています。
ちなみに筆者の犬は、散歩前にリードを持つと、「散歩だー!」と理解するようで、尻尾を高い位置で振りながら、こちらを期待を持った目で見つめてきます。
5.目を反らす
人間でもありそうな心理状態が現れる仕草ですが、犬にとってこの仕草は「敵意はありません」と相手に伝える際に使うボディランゲージです。相手に敵意がないことを伝えることで、攻撃されないようにする一種のコミュニケーション術になるのです。
その場を穏やかに終わらせようとする時に見せる仕草ですので、家の中では怒られている時や飼い主さんの機嫌が悪いと察した時などに見られます。
また散歩の際、前方から他の犬がやって来て、目が合った瞬間に顔を逸らしながら近付くのであれば、「敵意はないよ。あなたと仲良くしたいです」と伝えているのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。このように基本的なボディランゲージを知っておくだけでも、愛犬とのコミュニケーションに役立ちますよね!他にも様々なボディランゲージがありますので、興味のある方はぜひ調べてみてください。