犬の性格が変わってしまう原因とは?
「元々穏やかだった愛犬が、突然凶暴になってしまった」「以前は元気いっぱいだったのに、急に大人しくなってしまった」など、愛犬の性格が突然変わってしまうと飼い主さんも心配ですよね。
しかし、このように性格が変わるというのは珍しいことではありません。なぜ性格が変わってしまうのか、まずはその理由を5つご紹介して参ります。
①成長した証
まず考えられる理由として、犬が成長したというものです。最初は甘えん坊で、飼い主のことを追いかけてきたのに、最近はまったく追いかけてこなくなった、という変化であれば、犬が大人になった証です。
人間も同じですが、赤ちゃんの頃は何もわからず、とにかく飼い主さんと一緒にいることで安心感を得ようとします。
しかし、大人になるにつれて家の中の構造や飼い主さんの生活パターン、そして飼い主さんに対する信頼が生まれますので、追いかけずとも安心感が生まれているため、性格が変わったのではなく、落ち着いてきたと言えるでしょう。
そのため、性格が冷たくなったわけではないけれども、飼い主から見ると「最近素っ気ないな」と感じてしまうのです。
②体力の衰えを感じるようになった
先ほどは成長した証であると紹介しましたが、愛犬の年齢がシニア世代に入っているようであれば、もしかすると愛犬自身が体力の衰えを感じており、それに対し不安を感じているのかもしれません。
まず体力が落ちてしまうと、それに伴い2パターンの性格に分かれます。1つは体力が衰えるにつれて性格も大人しくなってしまうというケースです。多くの犬が徐々にこのようになっていくでしょう。
しかし、もう1パターンは身体が衰えてしまい、思うように身体が動かせないことに対して犬自身が苛立ちを隠せなくなり、それが飼い主から見ると「性格が荒くなったかも」と勘違いしてしまうというものです。
今までは自分の好きなように走り回り、おもちゃで遊べていたのに、ある日を境に身体が動かしにくくなってしまえば、誰でも不安に陥りますよね。それをしっかり理解してあげましょう。
③飼い主の接し方
また飼い主の接し方によって性格が変わってしまうことも考えられます。
最初は甘えん坊で人懐っこい性格だった犬が、気付いたら臆病な性格の子になってしまっていたという場合には、飼い主さんが叱る頻度が多かったり、苛立ちが愛犬に伝わってしまい、それが性格に影響してしまっている可能性があります。
反対に、最初は臆病だったけれど、徐々に社交的な性格になっているという場合には、飼い主さんが穏やかな気持ちで愛犬に接していることが多く、それが愛犬にも伝わり、性格に影響していると言われています。
④病気の可能性
前は抱っこをすると嬉しそうにしていたのに、最近は抱っこをしようとすると全力で拒否してくるということはありませんか?もしかすると、足を怪我していたり、病気になっている可能性があります。
病気や怪我によって痛みが生じている場合、犬はその部分を守るため、飼い主にも触らせようとしない子が多いです。
特にシニア世代に突入している子の場合には、今まで以上に怪我や病気のリスクが高くなってきます。シニア犬の場合には、この病気や怪我の可能性を第一に考えてあげると良いでしょう。
⑤去勢や避妊で変わる可能性
すべての犬がそうではありませんが、去勢や避妊をすることで性格が変わってしまう子もいます。これは科学的に証明されている話ではありませんが、獣医さんの経験などでこのような症状が出る子も少なくないようです。
雄の場合、去勢をすることで凶暴だったり気が強かった性格が大人しくなった、という話は珍しくありません。
しかし、中には去勢や避妊の手術の恐怖により、飼い主さんへの信頼度が低くなってしまい、威嚇的な行動をとるようになってしまう子もいるようです。
犬の性格が変わってしまった時の対処法
成長や衰えによって性格が変わる場合は、人間にも起こり得る自然な現象ですので問題ありませんが、後の3つはどうにか対処したいと思う飼い主さんも多いでしょう。愛犬の性格が変わってしまった時、飼い主がどのような対応をするべきなのか、知っておきましょう。
飼い主が穏やかになってみる
3つ目で挙げたように、飼い主さんの接し方によって性格が変わってしまっている可能性も考えられます。もしも心当たりがあるのであれば、穏やかに接することを心がけてみてはいかがでしょう。
犬をしっかりとしつけることは飼い主さんの責任ですが、必要上に厳しくしてしまうと犬はストレスを感じ、飼い主さんに対して恐怖心を抱いてしまいます。
しつけをする時は厳しく、でもしつけが終わったらたくさん可愛がってあげるなど、オンオフをきっちり付けるとしつけしやすいですよ!
獣医さんに診てもらう
シニア世代に入っていたり、もうすぐシニア犬、という年齢の場合には、獣医さんに診てもらいましょう。性格が変わってしまったのではなく、飼い主さんの気付かないところで怪我をしていたり、病気になってしまっている恐れがあります。
身体の一部分をかばうような行動をしたり、身体のある部分を触ろうとすると逃げてしまうという傾向が現れたら、迷わず病院へ連れて行きましょう。大事になってしまってからでは遅いです。
まとめ
いかがでしたでしょう。対処が必要な性格の変化もありますが、多くの場合は成長によってはしゃぎ方が落ち着いてきた子が多いです。心配なようであれば、最後に記した通り、病院へ連れて行ったり、自分の愛犬への接し方を一度見直してみると良いでしょう。