犬にも悲しみの感情はある!
哺乳類全般に言える事ですが、哺乳類は環境の変化に対応して適切な行動を選択するために【情動】で動きます。
しかし爬虫類は殆どの場合、本能でしか行動できません。
つまり犬は人間と表現の方法は違えども同じ様な感情を持っています。愛犬をじっくりと仕草や行動を観察すると、また新しい発見があるのかも知れませんね。
犬が悲しいと思うのはどんな時?
犬が悲しいと思う時は【期待はずれ】の状況になった時です。
例えばオヤツを貰えると思ってワクワクしていたのに、急に来客があり『お預け』になってしまった。
朝からお散歩に連れていってもらえると思っていたのに、ご主人様が体調を崩してしまいお散歩が中止になってしまった等々です。そうなると犬は【喪失感】に苛まれます。
この喪失感が犬にとっての悲しみの感情と言う事になります。また一人での留守番も、心は大きな不安と喪失感でいっぱいになります。人間の群れ社会で生きる犬にとっては耐え難い状況と言えます。そして家族の誰かが他界して永遠の別れとなり、犬がその状況を知った時が最大の喪失感となります。
野生の動物の多くは仲間の死を理解できると言われていますので、家族が悲しみに暮れているのを見て、犬はその状況を敏感に察知できるのです。そんな時には傍に寄り添い、時には顔を舐めたりして励ます行動もすると言われます。
人と同じように「涙」は出るの?
犬にとっての悲しみは、人間の流す涙の感情とは異なり喪失感が悲しみの感情となります。ですので犬は悲しくても涙を流して泣くと言う事はないそうです。ただし落ち込んでションボリして食欲が無くなったりする事はあると言われています。
犬は涙を流す事がありますが、この場合悲しいからではなく『目にゴミ等の異物が入った』と言う理由が殆どです。 犬は自分で目に入った異物を上手に取り除く事が出来ませんので、そう言った 生理的な理由で涙を流しているのです。
また、緊張したり興奮したりするとまばたきの回数が減ります。そうなると目が乾燥してしまいますので、それを防ぐために涙腺から涙が溢れる様になっています。
しかし絶えず涙が出ている場合は注意が必要です。
それは【結膜炎】【角膜炎】などの眼病が考えられるからです。特に注意しなければならないのが、『黄色の膿の様な目ヤニ』や『濁った涙』が出た時です。この場合【ジステンパー】や【伝染性肝炎】の可能性がありますので、直ぐに動物病院に連れて行ってあげましょう。
まとめ
犬に悲しみと言う喪失感を味合わせてはならないと、誰もがその様に感じていると思います。
ではどうすれば良いか?
私の場合、出来るだけスキンシップをとり、どんな事でも褒め、常に【可愛い】と言う言葉を愛犬に語り掛けています。留守番させる時は『黙って家を出ろ』などと言われますが、私は敢えて留守番だと知らせて家を出ます。
何故かと言いますと、黙って急に家を出てきたら愛犬が強い不安に駆られるのではないかと考え、家を出る前に『お買い物に行って來るぞ』『お留守番してて』『直ぐ帰って来るから』『待っててね』と、各フレーズごとに区切ってゆっくり語り掛けてから家を出ます。
これは『寂しい思いをさせたくない』と言う一心で8年前から始めました。
大切なのは愛情のこもった触れ合いと思いやり、そして心を込めて世話をする事です。犬は構ってもらうのが何よりも好きです。
ですので、寂しを感じさせず常に安心感を持たせてあげれば、揺るがない信頼関係と絆が築けるのではないでしょうか。
皆様も愛犬に悲しい思いをさせない様、ご自分なりに工夫しながら信頼関係と絆を深めて行って下さい。
ユーザーのコメント
40代 女性 こぎこぎ
40代 女性 SUSU
愛犬を迎えた頃に読んでいた本には、犬は相手を心配したり、思いやったりする複雑な感情は持っていないとありましたが、実際は、やきもちを焼いたり、飼い主を出し抜こうとしたり、心配をしたり、怒ったり悲しんだりといった私たちと同じで様々な感情を持っているのだと思います。
人間と暮らしている全てのワンコが楽しいや嬉しい、大好きといったプラスな感情が多い毎日だといいなと思うのですが、現実は悲しい、寂しいという感情をもってしまうこともきっとたくさんあるのではないかなと思います。
しつけの本にはお留守番時は黙っていつの間にかいなくなること、帰宅後は犬が興奮しないようにすぐには声をかけないことと書いてあることが多いのですが、我が家ではライターさんと同じようにお留守番時、帰宅時にはきちんと声をかけるようにしています。
自分に置き換えて考えてみると、家族がいつの間にかいなくなっている、どこに行ったのかいつ頃帰ってくるのか分からない環境よりは、相手からきちんと伝えられている方が安心して待っていることが出来ると思うからです。
今回の記事は我が家と同じだ!ととても嬉しく拝見しました。
犬は社会性の高い動物と言われており、人間との暮らしの中で家族という認識もきちんと持っているのだと思います。その家族が気づかないうちにいなくなることが多いという環境では、その状況が理解出来ず、またいなくなるのではないかと不安になり後追いなどの分離不安にも繋がりやすいのではと思います。
我が家では買い物など留守番時間が短時間の場合には「お買い物」、買い物よりも少し時間がかかる用事の場合には「お出掛け」と伝えています。そして、何時間くらいで帰る旨、帰宅予想時間も話をしてから出掛けるようにしています。帰宅後は予定より遅くなってしまった時は謝り、お留守番のお礼も伝えるようにしています。
初めは何を言っているのか全く理解出来なかったと思います。でも、同じ状況下で同じ言葉を繰り返し話しかけていく中で、状況と言葉を一致させて理解していったのだと思います。今では私が出掛ける支度を始めると買い物なのかお出掛けなのか、何時頃帰るのかを伝えるまでずっとついてくるようになりました。
伝えると自分のベッドで寝始めるので、今までの経験から状況を関連付けて理解しているのだと思います。
社会性の高い犬にとって、仲間に入れてもらえない、自分の存在を認めてもらえないと感じることはとても悲しいことではないのかなと思うのです。
気づかぬうちに悲しい思いをさせてしまっていることはまだまだたくさんあるのかもしれませんが、縁があって我が家に来て家族になった大切なパートナーです。出来るだけ幸せで愛情に溢れた犬生を過ごしてもらえるよう、家族として向き合っていきたいと思っています。
10代 女性 てとめる