柴犬のトイレについて
柴犬はべったりとくっついて甘えてくる愛玩犬とは違い、リーダーと認めた飼い主さんに対してはとても忠実ですが、独立心が強く神経質でとても綺麗好きな一面があります。
日本犬なので日本の気候に合っている体質から、外で飼われることも多く外でトイレを済ませることを好む柴犬が多いです。
また柴犬は野生時代の本能や習性が色濃く残っている犬種と言われていて、これはトイレの仕方に関しても言える事です。
柴犬は野生時代に自分の住処が外的に悟られないよう、巣でトイレをする習性がありませんでした。この習性が今でも残っているので、柴犬のトイレトレーニングは他の犬種と比べると少し違うと言われています。
トイレトレーニングはどんな犬種でも、子犬の頃からしっかりと教え込まなければいけない、大切なしつけです。柴犬の性格や習性をふまえて、上手にトイレが出来るように教えてあげましょう。
柴犬のトイレトレーニングの方法
寝床とトイレの距離を離す
まずは柴犬のトイレトレーニングに入る前にトイレの設置場所です。柴犬を迎え入れたらサークルやケージなど、柴犬の寝床となる場所を用意していると思います。
柴犬は自分の寝床や寝床の近くてトイレをする習性がありません。柴犬にとって、ご自宅での寝床は野生時代の巣になりますので、寝床付近にトイレを設置してしまうとトイレを失敗する可能性が高くなります。
ご自宅に十分なスペースがあるなら、寝床用のサークルやケージから離れた場所にトイレ用のサークルやケージを設置してあげるのが良いでしょう。
スペース的に難しいようであれば寝床から離れた場所にトイレトレーを置いてあげて下さい。
設置場所は壁際など部屋の隅のほうで、柴犬が落ち着く場所に置いてください。
この際、可能であればトイレの四方を何かで囲ってあげると柴犬は「ここはトイレだ」と認識しやすくなります。
柴犬のトイレのサインを察知する
いよいよ柴犬のトイレトレーニングを開始します。犬がもよおすタイミングは起床時や食後など。おしっこやウンチをしたくなると、ソワソワしながら床の匂いを嗅いだり、落ち着きなく走り回るなどその子なりのトイレのサインが必ずあります。
柴犬のトイレのサインを見過ごさず、飼い主さんがしっかりトイレの場所まで誘導しましょう。誘導できたらトイレのしつけ用の言葉をかけて用を足してもらいましょう。
犬のトイレのしつけの時によく使われる言葉は「ワンツー、ワンツー」「おしっこ、おしっこ」「ウンチ、ウンチ」などです。指示のしやすい言葉を使ってください。
この言葉とトイレをセットで覚えてもらうことで、今後、柴犬のトイレを促す際に使用することが出来ますので、なかなか用を足さなくても根気強く声がけしましょう。
上手に排泄することができたら、たっぷりと褒めてあげて下さい。たくさん褒めてもらうことによって柴犬は「今の行動は良いことなんだ」と覚えていってくれます。
失敗しても怒らないで
犬のトイレトレーニングは重要なうえに難しいものでもあります。柴犬がなかなかトイレを覚えない、何度も失敗するなんてこともあり、ついついイラっときてしまうこともあるかもしれません。
ここで大切なのは失敗しても絶対に怒らないことです。柴犬は飼い主さんに怒られても、失敗したことを怒られているとは理解できず、排泄した事を怒られていると感じてしまいます。
このような間違った解釈で学習してしまうと、今後、怒られないために排泄自体を我慢したり飼い主さんに気付かれないよう隠れてトイレではない場所で排泄してしまいます。柴犬がトイレを失敗した時は淡々と無言で片づけをしましょう。
監修ドッグトレーナーによる補足
人間は「叱る」=「ダメなこと」と伝ているつもりでも、柴犬は「叱られる」=「敵対関係」と受け取ってしまうことは多々あります。
そのため、柴犬を叱る行為は有用ではありません。
その他のポイント
柴犬は他の犬種と比べて少し神経質で、とっても綺麗好きなのでトイレが上手に出来たら、すぐにトイレシートは新しいものに交換しましょう。
トイレトレーニング中はおしっこの匂いを残しておくことでトイレに誘導しやすくもなり、この場所がトイレだと認識しやすくもなりますが、綺麗好きの柴犬は汚れているトイレで排泄することは難しいです。柴犬のトイレの失敗の原因にもなりますし、子犬のうちはうっかりトイレで寝ることもあるので、常に清潔を保ってあげて下さいね。
またトイレではない場所で失敗してしまった時も、その場所におしっこの匂いが残っていると前回失敗した場所がトイレだと認識してしまうので、匂いがしっかり取れるまで消臭しましょう。
柴犬と他の犬とのトイレのしつけの違い
寝床とトイレを離すもう一つ理由
柴犬は非常に頭が良く賢いのですが、野生時代の習性がとても強く残っていて、海外の研究報告では狼のDNAを1番強く受け継いでいる犬種とも言われています。
自立心が強くプライドが高い性格なので、トイレ以外でも子犬の頃のしつけに手を焼く飼い主さんも意外と多いようです。
例えば、上記で柴犬のトイレトレーニング方法をご紹介しましたが、トイレの設置場所は他の犬種であれば、ケージやサークルの中にトイレを設置してトレーニングをする犬種がとても多いです。
しかし柴犬の場合は、巣でトイレをしない習性以外に頑固なうえに、他の犬種と比べて綺麗好きな性格と言うのがあります。柴犬の巣と排泄場所は必ずしっかりと、距離を離してあげなくてはいけません。
以前に飼っていた他の犬種が寝床用のサークル内のトイレで大丈夫だったからと言って、柴犬には通用しない可能性が高いので、柴犬が安心して排泄できる場所にトイレを設置しましょう。
成長すると外でトイレをしたがる
柴犬は習性上、成犬になるにつれて外でトイレを済ませたがる事が非常に多くなります。自然世界で生活していた柴犬は野性感が強く残っている犬種なので、外で排泄したいのは当たり前ではあるのですが、外でばかり排泄させていると近隣トラブルにもなりかねませんし、台風などで悪天候の日でも飼い主さんは排泄のための散歩に連れて行かなければなりません。
外でしかトイレが出来ない柴犬は、長時間のお留守番の時は、ずっとトイレを我慢しなくてはいけなくなってしまいます。愛犬と飼い主さんの双方にメリットがないので、きちんと室内でもトイレが出来るようトレーニングは何度も回数を重ね、覚えるまでしっかり教えてあげましょう。
覚えた習慣をなかなか変えられない
柴犬のトイレのしつけは子犬の頃に済ませるのがベストです。子犬のうちにしっかりと身についた事は、成犬になってからももちろん継続して行うことが出来ます。
しかし柴犬は1度覚えるとその頑固な性格から、習性を変えるのが他の犬種と比べて難しいと言われています。トイレも場所とにおいのセットで覚えていますので、位置を移動させるなどは可能な限りしないほうが良いでしょう。
適切な褒め方を
トイレを成功した時にたっぷりと褒めてあげることは大切なのですが、柴犬はベタベタと触れられることをあまり好まない固体もいます。洋犬と違い甘えん坊ではなく、とてもクールなのが柴犬の特徴です。
子犬の頃から触れられることに慣れさせておく必要もあるのですが、ベタベタと撫でまわす褒め方は嫌がる子もいるかもしれません。トイレに成功した時は愛犬の性格を見抜いて1番喜ぶ褒め方をしてあげて下さい。
褒める時は感情を込めることが大切で、声のトーンは高く、表情は大げさなくらいの笑顔で、また体全体を使ってジェスチャーするように褒めてあげることで柴犬に伝わりやすいでしょう。
柴犬にオススメのトイレ2選
トイレトレーニング用サークル
こちらのトイレトレーニング用サークルは、コンビネーションタイプになっていて、各用途ごとに別サイズも販売されています。別のサイズのサークルを連結用パネルで固定することで、柴犬のスペースを増やすことも可能。
トイレトレーニング用のサークルのサイズは幅が47センチ、奥行きが65センチ、高さが65センチです。個体差もありますが、このサイズだと柴犬が成犬になってもギリギリ、トイレとして使用できるかもしれません。
成長して体が大きくなってトイレとして使用するには小さくなってしまった時は、一回り大きいサイズも販売されているので安心ですね。
寝床として使用しているサークルやケージとは別に、このようなタイプのサークルをひとつ準備しておくと柴犬のトイレのトレーニングがスムーズにすすむと思います。
周りが囲まれているトイレ
見た目にも可愛く、インテリア性の高い犬用トイレですね。柴犬は神経質なので、トイレは四方を囲んであげるほうが落ち着くことができますし、またトイレとして認識しやすくなりますので壁のあるトイレはトレーニングにおすすめです。
ただのトイレのトレーにご自身の自作で四方を囲むのは大変ですが、こちらだと元から囲まれているので安心して柴犬のトイレトレーニングに使用することできます。おしっこの壁への飛び散りを防いでくれるのも嬉しいですね。
軽いので扱いやすく、簡単に水洗いも出来るのでお掃除も楽チン!柴犬の子犬のトイレトレーニングに最適なトイレだと思います。
まとめ
柴犬は飼い主さんに対して忠実で、独立心もしっかりと持っている日本犬です。しつけに関してはトイレ以外も主従関係をしっかりと築くことが重要になってきます。
飼い主さんがしっかりと柴犬のリーダーになって、しつけをしてあげなくてはいけません。トイレトレーニングは主従関係を築くうえで、第一歩のしつけになると思います。綺麗好きで神経質な性格を逆手にとって、トイレをしっかり教えましょう。
監修ドッグトレーナーによる補足
どうしても困った時はトレーナーに頼るのも有効です。しかし、その際に注意してほしいのが「飼い主さんが愛犬をしつけ出来るよう教えてもらう」ということです。
トレーナーがしつけをするのではなく、飼い主さんと愛犬がトレーニングを学べるトレーナーを見つけましょう。
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女性 匿名
女性 ルーク