犬にとって超危険なお留守番の環境とは?
愛犬をお留守番させるのは、飼い主として心配な面もありますよね。できるだけ安全に留守番をしてもらうためには、飼い主が犬にとってより良い環境を整えてあげることが大切です。環境が悪いと危険なトラブルを引き起こす恐れもあります。では、どのような環境が危険をもたらしてしまうのでしょうか。
1.小さなおもちゃを床に放置
愛犬が遊んでいたおもちゃを、または子どもが遊んでいた小さなおもちゃを床に放置したままにしていませんか。あるいは愛犬が届く場所に放置していませんか。これはとても危険です。
愛犬が口に入れられるおもちゃを放置してしまうと、間違って誤飲してしまう恐れがあります。留守番中に誤飲してしまい、窒息してしまった場合、飼い主が気付けないため、最悪の事態を招いてしまう危険性があるのです。また、誤飲したことに気づかず数日たってから嘔吐や元気・食欲の消失などの消化管閉塞の症状が起こることもあります。
他にも犬が誤飲しやすい物はたくさんあります。
- ゴミ箱の内容物
- たばこ(吸い殻含む)
- 飲料(アルコールは絶対NG)
これらを愛犬の手の届く場所や、視界に入る場所に放置しないよう、隠したり処分したりしてから外出するようにしましょう。
監修ドッグトレーナーによる補足
年齢の若い犬ほど要注意となります。好奇心が非常に高いレベルにありますので、行動が変化しやすいのです。家族の方が家にいる状況だと落ち着いていても、お留守番の時になると退屈を紛らわすために好奇心を発揮しかねません。その結果、普段は行わないような行動をする可能性があるのです。
見向きもしないような物に関心を示したり、必要以上に物に執着したり、食べることで気持ちを満足させようとします。日ごろからしつけを重ねていくことで、事故が起きる確率を下げて安全にお留守番をさせることへと繋がります。正しいしつけを学ぶことも大切ですね。
2.階段まで柵など落下防止策をしていない
一軒家で犬を飼っているご家庭のケースです。留守番中に家中を自由に行き来できるようにしている場合、階段を自由に上り下りできるようにしておくことは危険です。
普段は問題なく上り下りできている犬であっても、留守番中に足を滑らせて落下しないとは限りません。飼い主のいない間に落下し、全身を強く打ってしまったり、骨折や足を怪我してしまった場合、後遺症が残ったり、打ち所が悪いと死に至る危険性もあります。
3.室温対策をしていない
夏場や冬場などは、室内であっても温度管理が重要です。夏場は冷房を点け、冬場は暖房器具で部屋を暖めておかなければいけません。このような対策をしていないと、熱中症に陥ったり、寒さで体調不良を引き起こす恐れがあります。
また、暖房器具を使用する場合、ヒーターやストーブなど、愛犬が触ってしまうと事故を引き起こす恐れのある家電は、極力使わないようにしましょう。中には、電気ストーブを留守番中に愛犬が倒してしまい、火事を引き起こしてしまったケースも存在します。
室温対策はもちろん、火傷や家事などのトラブルを防ぐためにも、室温を適切に保つために使う器具にも注意しなければいけません。
監修ドッグトレーナーによる補足
暑い季節にはクーラーをつけっぱなしでお出かけをする方も多いと思います。これ自体は正しい対処なので問題はありませんが、クーラーをつけていても熱中症で悲しい結果を招いてしまったケースが確認されています。その原因は「日差し」です。
部屋に日差しを遮る物が何もなかったのです。いくらクーラーをつけていても直接日差しを浴びてしまうと熱中症を引き起こしてしまう可能性があります。朝にお出かけをすると太陽の位置が変わり、日光の入り方が変化します。どの時間帯にも日光を遮ることができるように対処してからお出かけをしましょう。
4.いたずらしやすい環境
ゴミ箱を中身が入っているまま置いておいたり、犬が興味を惹きそうなものを高い位置に置いておいたりと、いたずらしやすい、あるいは好奇心を煽るような環境もNGです。
いたずらをすることで引き起こされるトラブルは非常に多いです。例えば、観葉植物を誤食してしまったり、ゴミ箱を漁っている最中に、ゴミを誤飲してしまったりという事故が起こりやすく非常に危険です。
また、高いところにあるものを取ろうと試みて、落下したり転倒したりしてしまうトラブルも多いです。このようなトラブルを防ぐためにも、不必要なものや愛犬が誤飲誤食しやすい物は、届く場所、目に付く場所に置かないようにしてください。
監修ドッグトレーナーによる補足
油断しがちなのが「人のお薬」です。用法用量を守れば薬になりますが、そうでない場合は最悪のケースに繋がります。実際に悲しい結末を迎えてしまった犬達は年に何頭もいます。
食後に飲みやすい様、取り出しやすい場所に置いておくと愛犬にも届きやすくなってしまいます。薬は愛犬が絶対に取り出せない場所へと保管しておきましょう。
5.キッチンに入ることができる
最近、犬や猫による火災トラブルが増えていることをご存知でしょうか。その原因として、キッチンに入ってしまい、ガスコンロやIHコンロを触ってしまうというトラブルが非常に多いです。
犬や猫は飼い主の行動をよく見ています。そのため、「飼い主さんはここを触っていたな」「コレはなんだろう?」という好奇心から、触ってしまい、偶然にも火や電気が通ってしまったというケースが多いです。
愛犬の怪我や火事に繋がる非常に危険なケースなので、ガスコンロの場合は元栓を必ず閉めるようにし、犬や猫がキッチンに入れない環境作りを工夫して行いましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。犬のお留守番には危険がたくさんあります。少しでも愛犬が安全にお留守番できるよう、できることはすべて改善し、より良い環境を整えてあげてくださいね。