愛犬の留守番中の電気、どうしてる?
かつて群れで暮らしていた犬は、ひとりで過ごすことが苦手です。そんな犬にとって留守番は不安で寂しく、また退屈でストレスを感じる時間となるでしょう。
できることなら愛犬にそんな思いをさせたくはないですが、飼い主さんに仕事や用事があるときは留守番をしてもらわなくてはいけません。
愛犬を留守番させるとき、愛犬が暑い思いや寒い思いをしないようにエアコンは迷わずつけて出かける飼い主さんが多いかと思います。ですが、電気(明かり)はどうするか迷いませんか?
「犬はもともと夜行性だから暗くても平気なんじゃない?」「いやいや!暗いと怖いんじゃない?寂しいんじゃない?」と、出かける前に自問自答してしまったり…。
わが家では、夕方や夜から出かけるときは電気をつけておき、日中から出かけるときは帰りが遅くなる場合でも電気を消しています。
さて、愛犬にとって日が暮れてからの留守番は、部屋が明るいほうがいいのでしょうか?それとも、暗いほうがいいのでしょうか?
今回は、愛犬の留守番中の電気はどうしたらいいのか探ってみました。留守番中の愛犬の不安を軽減する方法についてもご紹介します。
愛犬の留守番中、電気をどうするかは普段の環境で決める
飼い主さんが外出をして帰りが夜になる場合、「留守番中、電気がついてないと愛犬が怖がったり寂しがったりするかも…」と思うかもしれませんが、基本的には電気はついてなくても大丈夫なようです。
というのも、上手に留守番ができる犬ならば留守番中はほとんど寝て過ごしていますし、犬は夜間視力が発達しているため、暗いところでもしっかり目が見えるからです。
とはいえ、犬は普段と違った環境に不安を感じやすいです。ですから、留守番中に愛犬が不安を感じないようにしたい場合は、なるべく普段通りの環境にしてあげる<ことが大切です。
つまり、留守番の時間帯が普段電気をつけている時間帯なら電気をつけておき、普段電気をつけていない時間帯なら電気を消して出かけたほうが、愛犬は安心できるということです。
明るいうちから出かけて、帰宅は普段電気をつけている時間よりも遅くなる場合は、電気をつけて出かけるか、電気のタイマー機能を活用するといいでしょう。
辻本由香子
元々夜行性だった犬にとって、電気はつけておかなくて大丈夫です。その理由は、犬や猫の目にはタペタムと言われる反射板の役割を果たす組織があり、光を効率よく利用して暗闇であっても空間が認識出来ているためです。
どちらかというと、留守番をする際には犬が触って危険なものを置かないなど、工夫をしてあげることの方が大切でしょう。
留守番中の愛犬の不安を軽減するには?
電気は普段の環境に合わせたほうが愛犬は安心できることがわかりましたが、そのほかにどのようなことをしてあげると愛犬は不安を感じずに留守番することができるのでしょうか?
留守番中の愛犬の不安を軽減する方法を4つご紹介します。
①留守番前にエネルギーを発散させる
留守番前に散歩をしてエネルギーを発散させておくと愛犬は疲れて、留守番中によく眠ることができます。
留守番中によく眠ることで、あまり不安や寂しさを感じずに済みます。ですから、留守番の時間が長いときほど長く眠れるようにたっぷり散歩をして、エネルギーを発散させてあげましょう。
散歩に行くのが難しい場合は、室内で引っ張りっこやボール遊びなど体力を使う遊びをしてもOKです。
②夢中になれるおやつを与える
コングなどにおやつを詰めて与えるとそれに夢中になり、留守番中に不安を感じる時間が少なくなります。また、『留守番=いいことがある』と覚えていきます。コングなど知育玩具は頭を使うので、おやつを食べ終わる頃には疲れて眠ってしまうでしょう。
③声をかけずに出かける
飼い主さんは出かけるとき、「おりこうにして待っていてね」「ごめんね、行って来るね」などと愛犬に声をかけてしまいがちです。ですが、これによって愛犬は「何か特別なことが起こる」と感じてしまい不安になります。
また、声かけを繰り返しているうちにそれが留守番スタートの合図にもなってしまいます。ですから、外出するときは声をかけずにさりげなく出かけるようにしましょう。
④ケージやサークルで留守番させる
人間の観点からするとケージやサークルで愛犬を留守番させるのは、「窮屈そうでかわいそう」と考えてしまいますが、犬は狭いところを好む性質を持っています。
また、ケージやサークル内で過ごすことでテリトリーが狭まり、安心して過ごすことができます。普段からケージやサークルで過ごすことに慣らし、そこを愛犬が安心できるスペースにしておきましょう。
辻本由香子
群れで行動していた犬にとって、飼い主様と離れてしまうお留守番はとても寂しいものでしょう。
愛犬の性格や普段の接し方にもよりますが、まずは短時間からのお留守番の練習や、分離不安症予防のための適切な距離感を保つことを念頭に、愛犬にお留守番が怖いものではないということを覚えてもらいましょう。
また、愛犬にとってお留守番は飼い主様が帰ってくる事自体がご褒美ですので、撫でるのは愛犬が落ち着いてからで大丈夫です。
まとめ
犬は留守番中ほとんど眠っていることと、暗いところでもしっかり目が見えることから、基本的には電気はつけておかなくても大丈夫といえます。
ですが、留守番中に愛犬が不安を感じないようにしたいのであれば、普段電気をつける時間帯に出かけるときは電気をつけておいたほうがいいでしょう。
電気を普段の環境に合わせる以外にも、愛犬が留守番するときは少しでも不安を軽減できるように飼い主ができることをしてあげたいですね。