犬の留守番中のトイレ頻度はどれくらい?
飼い主の皆さんはお留守番中にどれだけの回数、犬がトイレをしているか把握していますか?犬の年齢や犬種によって回数は異なりますが、成犬で大体一日に5~6回トイレをするといわれています。
ざっくりとした計算でも4〜5時間毎にトイレをしていると考えられますので飼い主さんが数時間お出かけする、また朝から夕方までお仕事で不在にするという場合トイレを数回はしている可能性は多いにあるでしょう。
しかし、この回数は大体の回数になりますので、小型犬と大型犬では差があると考えられます。または子犬~老犬まででも個体差があり、必ず5~6回とは言い切れません。もし、飼い体調管理の一環として犬のお留守番中のトイレの回数が知りたい方は、お出かけ前にトイレシートを新品に交換して、何度トイレした痕跡があるかチェックするとよいでしょう。
犬が留守番中のトイレを我慢・失敗する原因は?
普段はちゃんトイレシートでトイレしてくれるのに、お留守番中の時だけトイレを失敗してしまったり、飼い主さんが帰ってくるまで我慢し続けてしまう…とお留守番中のトイレの悩みを抱えている飼い主さんは多いのではないでしょうか?
家に帰ったらまず失敗したトイレの掃除で気が重い、なんて事も多いかもしれません.まずは留守番中になぜ上手にトイレができないかについて理由を考えてみましょう。
トイレの場所を覚えきれていない
普段トイレシートでトイレをきちんとしており失敗しないのに、お留守番中はなぜか失敗してしまう…という場合は、犬にとってトイレの場所がまだ完璧に認識できていない可能性があります。
飼い主が一緒にいる間はトイレを失敗しそうになったら止める事ができたり、トイレを成功させたら褒めてあげることができますよね。そのため犬はトイレに行きたいな~と思った際にまだトイレの場所を覚えていない場合でも積極的にトイレシートを探して成功させるのです。
ですがお留守番中には誰にも止められることなく、褒められることもないので積極的にトイレを探さず、結果失敗してしまうのです。
留守番中は不安
留守番中のストレスによってトイレを我慢してしまったり、失敗してしまうということもが考えれらます。一匹でお留守番することに慣れておらず不安でずっと固まってしまっているという犬も少なくありません。
お留守番自体を怖がっている犬の場合、トイレまで行くのが怖いと思っているか、犬にとってはトイレをするという事自体が隙を見せてしまうという事に直結しますので、安心している状態でないお留守番中にはトイレが出来ず、飼い主さんが帰ってくるまで我慢してしまう。または、我慢できなくなり、漏らしてしまうという事態も起こりえてしまいます。
トイレは外でするもの思っている
お散歩中にトイレをするのが毎日の日課になっている犬に多く、特に中型犬や大型犬など普段外でお散歩する時間が多い犬はトイレはお外でするもの!と考えている場合があります。
家の中にトイレシートなどのトイレをちゃんと準備しても、普段からそこで普段トイレをしていないと、トイレだと認識していない可能性も考えられます。お留守番の際に「外に出られない」「トイレがしたいのにできない」と我慢してしまい、結局トイレシートじゃない場所に漏らすなど失敗してしまいます。
犬の留守番中のトイレを成功させるコツ
犬の留守番中のトイレの失敗は、飼い主さんのストレスにもつながってしまいますし、犬にとっても留守番を頑張ったのに叱られるというのは不本意なはず。自分が帰ってきて大喜びしてくれている愛犬を叱るというのも、飼い主さんも心苦しいですよね。
まずはお留守番中のトイレを成功させるために飼い主さんが出来る根本的なトイレの改善方法や、しつけの方法を紹介します。
犬がトイレを失敗しにくい環境を作る
せっかくトイレを準備しているのに、トイレ以外の場所で失敗してしまったり自分の排泄物を踏んで歩き回ってしまう…という場合には、犬にとってトイレとその他の生活スペースを区別しやすいような工夫をしてあげるといいでしょう。
例えば、トイレをサークルで囲ってトイレスペース自体を区切ってしまえば、自分の排泄物で足が汚れることはありません。また、犬はきれい好きな動物なので留守番前に新しいトイレシートに交換するだけで気持ち良くトイレを使ってくれることもありますよ。
犬の排泄間隔やタイミングに合わせてしつける
トイレの場所がどこなのか正しくトレーニングできておらず、覚えきれていない場合や、散歩中に外でトイレをする習慣がついてしまい室内で排泄してもいいということを理解できていない場合には、犬の排泄間隔や、しやすいタイミングを利用しながらしつけをするといいでしょう。
犬は年齢や犬種によって変動はありますが、大体4~5時間に1回の間隔で排泄します。朝起きた直後やごはんを食べた後など、そろそろトイレかな?というタイミングでトイレスペースに連れて行ったり、「ここでトイレするんだよ」と覚えてもらうと、上手にトイレの場所を覚えやすいのでおすすめのしつけ方法です。
消臭対策をする
犬の嗅覚は、においの種類によって感知する度合いや、犬種や個体によっても違いがありますが、人間と比較すると1000倍から1億倍も優れているといわれています。においにとても敏感なので、一度トイレをした場所はきれいに掃除して人間には感じないにおいも、犬は感じ取ることができるのです。
そのため、決まった場所以外でトイレをしてしまった場合、拭き掃除だけでなくしっかりと消臭対策までしないと、犬はここがトイレだと勘違いして同じ失敗を繰り返してしまいます。消臭対策には水で溶いた重曹をスプレーしたり、犬用トイレの消臭剤などを活用して同じ場所で失敗させないようにしましょう。
犬の留守番中のトイレスペースの作り方
お留守番は避けられるものではありません。なので、留守番中のトイレスペースをすこし工夫してあげることでトイレの失敗を防ぐことができます。
犬のきれい好きな習性などを利用して、失敗すると快適に過ごせないなと犬自身に思ってもらうことが大切です。お留守番の前に、飼い主さんが出来る環境作りを色々試して犬にあったお留守番の方法を見つけましょう。
生活スペースとトイレスペースを分ける
犬はきれい好きな生き物です。トイレと生活スペースは、なるべく離れた場所にしてあげましょう。
人間も食事するスペースのすぐ近くにトイレがあるのは、なんだかイヤな気持ちになりますよね。生活スペースにはご飯とお水、ベッドなど落ち着ける場所を作り、できるだけ離れた場所にトイレスペースを作ることで、犬に清潔で気持ち良くお留守番してもらうことができます。
自由に過ごせる生活スペースがしっかりとあることで、ストレスが少なくお留守番の時間を過ごす事が出来るので長時間のお留守番にも適しています。犬が生活スペースを汚したくないという気持ちになり、汚れた足で生活スペースに入らなくなり、帰ってきたら部屋が排泄物でぐちゃぐちゃ…という惨事も回避しやすいでしょう。
トイレトレーでシートのイタズラを防ぐ
お留守番中にトイレシートを噛んでしまったり、掘ってぐちゃぐちゃにしたりと、おもちゃのようにいたずらをする犬の場合は、大きめのメッシュの付いたトイレトレーを使用するのがおすすめ。
犬は、留守番中に退屈だったり、寂しい気持ちを紛らわすためにシートにいたずらをしてしまうことや、歯の生え変わる時期の子犬の場合はとくに噛む行為を止めさせることは難しいのです。
トイレシートの代わりにトイレトレーを使うことで、「シートを噛めない状況を作る」対策になります。他のおもちゃなどを噛んで遊んでもらえば、犬も飼い主もストレス軽減につながります。
お留守番中はケージやサークルの中でしてもらう
トイレがまだまだ覚えられていない、どこにでもトイレしてしまうという場合は、広めのケージやサークルに入ってお留守番してもらうといいでしょう。
ゆっくりくつろげるクレートとトイレスペースがある広めのケージを連結してスペースを作ることで、トイレやごはんはケージ、お休みする時はクレートでと認識しやすくなり、トイレの場所を失敗することが少なくなる可能性があります。
この方法は、帰宅後「今日はどこにトイレを失敗しているかな…」などの心配も少なくなくなりますし、すぐにトイレを掃除しなくても良いメリットがあります。
犬の留守番時に役立つトイレトレーニング方法
お留守番中にトイレを成功させるには環境作りだけではなく、普段のトイレトレーニングもやっぱり大切ですよね。
犬が飼い主と自宅に一緒にいる間に教えておくべきトイレの基本的なトレーニング方法、お留守番中にトイレに失敗していた場合の飼い主さんの対処方法なmどをご紹介します。
お留守番の前にトイレを済ませておく
お仕事でどうしても長時間お留守番をしなくてはならない、共働きで一匹でのお留守番が長引いてしまう、という飼い主さんは多いのではないでしょうか。その場合、仕方なく長時間お留守番してもらうことになりますが、まずは出かける直前にトイレを済ませておくと良いでしょう。
お留守番前にお散歩に行けるようであれば、少し長めにお散歩とトイレを済ませてしまいましょう。お散歩に行けなくても、ボール遊びなど一緒に運動することでお留守番中にぐっすり眠ってもらえば、トイレの回数をできるだけ減らすことも可能です。
帰宅後はすぐにトイレに連れて行き、排泄をするように促してみましょう。これを毎日繰り返し行うことでトイレの場所を徐々に覚えてくれるようになるでしょう。
トイレの失敗は叱らない
トイレトレーニングで飼い主さんに注意してもらいたいのは、「絶対叱らない」ということです。お留守番中にトイレを失敗していたからと、頭ごなしに叱ってしまうと、飼い主さんが帰ってきて喜んでいる犬はがっかりしてしまいますし、なぜ叱られたのか理解できません。
失敗してしまうのは飼い主さんのせいでも犬のせいでもありません、生理現象ですのでどうしても起こってしまうことです。一緒にいる間にトイレを成功したらしっかりほめる、失敗しても叱らず気にせずに掃除する。気長にゆっくりとトイレトレーニングをしていきましょう。
犬のトイレ中に声掛けをする
犬のトイレトレーニングでおすすめなのは、トイレ中に決まった声掛けをすることです。「しーしー」「わんつー・わんつー」など、犬が覚えやすいコマンドと合わせてトイレをすることで「この合図があったらトイレをする」と学習してくれます。
この方法でトイレを覚えてもらうと、お留守番中にペット用カメラなどから音声を流すことで我慢させることなく犬にトイレを促す事も可能です。共働き世帯など、どうしても長くお留守番させなければならない飼い主さんに特におすすめの方法です。
▼「犬の留守番の基本」を知りたい方はこちら
まとめ
お留守番中のトイレの失敗の原因や、犬のトイレトレーニング方法についてご紹介しました。
お留守番中のトイレに悩んでいる飼い主さんは、トイレの空間を整えたり環境改善など、できることから実践してみてくださいね。トイレトレーニングで大切なことは「絶対に叱らない」ことです!犬も好きで失敗しているわけではありません。
お留守番中にトイレを失敗されていると、どうしてもがっかりしてしまうかもしれませんが、ひとりでお留守番を頑張った愛犬をほめてあげられるようになりましょう。