わんちゃんの留守番
わんちゃんを飼っていると、仕事や学校などに出かけたり、わんちゃんを連れて行けない場所に出かけたりと、わんちゃんをお家で留守番させなくてはならない状況が必ず発生してくると思います。
そのような時のために、日頃からわんちゃんに上手なお留守番が出来るようにするためのトレーニングを行ったり、留守番をさせる時のコツなどを心得ておかなければ、いざ留守番をさせるという時に、わんちゃんが上手なお留守番が出来なくなってしまいます。
犬を、留守番をさせると吠える、飼い主がいなくなると吠えるといった「分離不安」を抱える犬にしないためにも、日頃から留守番のためのトレーニングを行い、そして留守番の時のコツ、方法を心得ておくことは非常に大切です。
そこで以下では、わんちゃんが上手なお留守番が出来るようにするために日頃から行うべきトレーニング、そしてわんちゃんをお留守番させる時のコツや方法について述べていきたいと思います。
「留守番」に備えて日頃から行うべきこと
上手に留守番が出来るわんちゃんにするためには、普段からいざという時の留守番に備えて適切なトレーニングを行うことが大切です。
そこで、日頃からやっておくべきこと、心掛けておくべきことをいくつか挙げたいと思います。
(1)留守番の練習をする
留守番の練習せずに、わんちゃんにいきなり長時間の留守番をさせても、わんちゃんは留守番をする、飼い主がいないという状況に戸惑い、上手なお留守番が出来ません。
それだけでなく、留守番をするという状況に嫌なイメージが付き、ますます留守番が苦手な犬になってしまいかねません。
そこで、いざという時の留守番に備えて、日頃から少しずつ留守番の練習をしておきましょう。
留守番の練習方法
1.出かける準備をし、部屋を出る、家を出るようなフリをします。
初めて行う場合、犬は自分を置いて飼い主さんがいなくなってしまうという状況に慣れておらず、そわそわしたり吠えたりするかもしれませんが、犬がそうした態度を見せても決して構ったり声をかけたりせずに無言で行います。
2.続いて声をかけずに部屋から出る、もしくは外出し、はじめは10秒程度ですぐに戻ってきます。
戻った際にも、出て行く時と同様に、声をかけずに戻ります。
※ただし、部屋から出る時、また部屋に戻ろうとする時に犬が吠えていたら、吠えるのをやめて静かになるまで決して戻ってはいけません。
「吠えたら戻ってきてくれた!」と思わせてしまうことで、飼い主がいなくなると吠えるという行為がエスカレートする可能性がある為です。
3.犬が吠えなければ、部屋または家を出てから戻るまでの時間を、1分、3分、5分、10分、15分、20分と少しずつ長くしていきます。
いずれも、もしも犬が吠えていたら、吠えるのをやめて静かになるまで決して犬の元に戻ってはいけません。
4.そうした行動を繰り返すうちに、犬は留守番をすること、一人でいることを特に「特別なこと」と思わなくなります。
犬はいずれ「飼い主さんはいなくなってもそのうち帰ってきてくれる」と理解し、静かにお留守番が出来るようになります。
以上で留守番の練習完了です!
一日のうちの短時間で一気に慣らそう、というのではなく、あくまで「毎日少しずつ」練習していくことが大切です。
また、なるべく子犬のうちから練習をすることが大切なので、わんちゃんをお家に迎え入れ、わんちゃんが家の環境に慣れてきたら、少しずつ始めましょう。
(2)普段からケージやハウスを利用する
留守番時は、わんちゃんの安全も考えてケージやハウスを利用することが望ましいですが、普段はケージやハウスを利用せず、留守番の時だけそうした物を利用するのでは、わんちゃんは「ケージやハウス=嫌なもの」と認識し、ケージやハウスに入るのを嫌がるようになってしまいます。
ですから留守番時でなくても、普段お家にいる時から、一日のうちの一定時間はケージやハウスに入れておくなど、ケージやハウスに入ることに慣れさせるよう心掛けましょう。
そうすることでわんちゃんは、ケージやハウスに入ることが特別なことと思わなくなります。
(3)一人遊び、一人の状態に慣れさせる
野生時代から基本的に群れで生活していたわんちゃんは、本来一人で居ること、一人ぼっちでいることがあまり得意ではありません。
そんなわんちゃんを、留守番時に寂しがらせない、また一人で居ることに慣れさせるためには、日頃から飼い主が家にいる時でも一人遊びが出来るよう慣れさせておくことが大切です。
家にいる時には犬と常に一緒、ではなく、家にいる時でも、一日の一定時間はわんちゃんに一人遊びをさせておくような時間を作りましょう。
留守番をさせる時のコツ・方法
ここまでは、上手な留守番が出来るわんちゃんにするため、日頃から行っておくべきことについて述べてきました。
以下では、いざ実際に留守番をさせる時のコツや心掛けるべきことをいくつか挙げたいと思います。
わんちゃんを留守番させる時の大前提として、「わんちゃんを寂しがらせない工夫」が大切です。
(1)外出前後は声をかけない
これは、日頃から行うべき留守番の練習方法の中でも述べましたが、犬を留守番させる際の外出前後は、犬に声をかけないことが大切です。
「行ってきます」「待っててね」などと声をかけてしまいがちですが、そのように外出前に声をかけることで、飼い主がこれからいなくなるということを必要以上に意識させてしまいます。
また、帰宅時に「ただいま」などと声をかけることも、飼い主がいなくなっていた、ということを必要以上に感じさせてしまいます。
あくまでも犬にとって「留守番は特別なことではない、何事もない」という認識を持たせるため、なるべく犬に「留守番」を意識させないようにする工夫が必要です。
(2)気が紛れるようなおもちゃを使う
わんちゃんを留守番させる時、わんちゃんのお気に入りのおもちゃや、気が紛れるようなおもちゃを預けてあげると、退屈せずにお留守番が出来るかもしれません。
例えばお留守番用おもちゃの代表「コング」などは、中に取り出しにくいおやつなどを入れておくと、わんちゃんが取り出そうと夢中になって遊ぶので、お留守番時のおもちゃには最適です。
コングの他にも、おもちゃの中におやつを入れて取り出させて遊ぶようなおもちゃはたくさん売られています。
例えば我が家の犬のお気に入りのおもちゃ、ドギーマンの「カムガムアミーバー」なども、中におやつを入れておくことで、わんちゃんが取り出そうと夢中になって遊ぶおもちゃの一つです。
そのようなおもちゃや、その他犬のお気に入りのおもちゃなどを預けておいてあげることで、飽きずに一人遊びをしながら留守番することが出来ます。
まとめ
犬を飼う上で必ず発生してくる「犬を留守番させる」という状況。
犬を、いざ留守番をさせる時に上手な留守番が出来ない、分離不安な犬にしないためにも、日頃からの留守番の練習、また一人でいることに慣れさせるための心掛けが非常に大切です。
いざという時に犬に寂しい思いをさせないよう、ぜひ毎日の犬との生活の中で、少しずつでも留守番の練習、一人の状況に慣れさせる練習に取り組んでいきましょう!
ユーザーのコメント
女性 シュナ
私もお留守番訓練のスタートはこちらの記事と同じように始めました。子犬ころは、何をしているのか気になって&心配でライブカメラをつけたりしました。ですが、私にはこおライブカメラはあまりよくありませんでした。仕事中でもなんでも、カメラに映っているであろう愛犬の様子が気になり。そして、何か起きたとしてもすぐに帰れる距離にはいない(泣)。結果、愛犬にもカメラ目線をされるようになり、うちでは使わなくなりました。お留守番中のお勧めアイテムはうちはコングも使いますが、ワブラーもよく使います。小型のわんこだと興味を示さない子もいるようですが、うちのわんこは食べ物のためなら、いくらでも頭と体を使ってがんばってくれます。1人になる瞬間の寂しさもまぎれると思うのでお勧めです。
40代 女性 もも
この頃はそっと出て行くようにしていますが、慣れるまで飼い主も愛犬も大変ですね。
最近ではある音の出るおもちゃを新調したところとっても気に入っていてよく遊んでくれるので助かっています。黄色いアヒルのおもちゃなのですが、噛んだ時の音なのか、触感なのか、はたまた色なのか形なのかわかりませんが、このおもちゃだけはとても気に入っていて絶対に手離しません、ずっと遊んでいてくれるのでお留守番も上手にしてくれるようになりました
お気に入りのおもちゃを見つけてあげるのもいいかもしれませんね。
50代以上 女性 りりぃ
40代 女性 SUSU
ミニチュアダックスの男の子と暮らしています。
ダックスの男の子と言えば甘えん坊で寂しがり屋、お留守番は苦手といったタイプのワンコが多く、我が家の愛犬も全くこのタイプでパピーの頃のお留守番の練習は本当に苦労しました。ダックスなので吠え声も大きく、ペット可のマンションでも苦情が来るのではと悩んだ時期もありました。
その頃の我が家のお留守番スタイルは、しつけの本に沿って、お留守番中はゲージの中、少し時間のかかるおやつをあげて、出ていく際と帰宅時には特に声かけはしないといったものでした。
この方法でお留守番をクリア出来るワンコもたくさんいると思うのですが、愛犬にはむかなかったようで、おやつは食べずに1時間程度の買い物でも吠えっぱなしという日もありました。
飼い主が帰ってきてから嬉しそうにそばに寄ってきて食べずにいたおやつを食べる様子を見て、この子にはこの方法は合っていないのかなーと思うようになり、やり方を変えてみることにしました。
まず、飼い主が出掛ける支度を始めるとこちらをじっと見つめてくるため、きちんとお留守番をして欲しいこと、何時間くらいで何時までには帰るよというように具体的に伝えるようにしてみました。
分かりやすいように、買い物など数時間ですぐ戻る場合は「お買い物」、少し時間がかかる場合は「お出掛け」と言葉を使い分けるようにしました。
「お留守番よろしくね。」と言ってすぐ食べられるおやつを渡して出掛けます。そして帰った際には真っ先に「ただいま、お留守番ありがとうね。」と声をかけます。伝えていたよりも遅くなってしまった時は「遅くなってごめんね。」と謝ります。
最初は何を言っているのか分からなかったと思います。でも、繰り返していく中で、お買い物であればすぐ帰ってくる、お出掛けであれば少し遅くなる、それでも夕方と言われたらこのくらい、など自分なりの目安が出来てきたのだと思います。この方法を取るようになってお留守番も問題なく出来るようになりました。一度、カメラを設定して出掛けたこともありますが、何度か場所を変えただけで基本的に寝て待っているようでした。
犬にお礼を言ったり謝るなんて!と思う方もいると思いますが、同じ家に暮らしているパートナーです。犬にもちゃんとした感情があり現状把握能力にも優れています。
黙って出ていったままいつ帰るか分からない、、、よりも理解していた方が安心して待っていられると思うのです。自分に置き換えて考えてみたら、わりと答えが見つかりやすいかもしれません。
なお、お留守番はゲージでというスタイルを取っていましたが、東日本大震災を経験してから愛犬の判断で逃げられるようにフリーでのお留守番に変更しました。
我が家のリビングは狭いため、ゲージのそばにある棚や時計、照明など何が倒れてきたり、落ちてきたりするか分かりません。フリーの方が安全なスペースに逃げられるだろうという考えからゲージでのお留守番は止める方向で考えるようになりました。
ただ、いきなりフリーにするにはストレスがかかりますので、最初はゲージに入ってもらって鍵は開けたまま出掛ける、という方法を数ヵ月とりましたが、帰ってくると必ずリビングの自分のベッドに寝ていたため、完全にフリーでのお留守番に変更することにしました。
食べ物の袋を床に置きっぱなしにするなどということをしなければ、特にいたずらをしていることはありません。
私を含め、お留守番が苦手で悩んでいる飼い主さんは多いようですね。ワンコそれぞれの性格によっても対応の仕方は変わってくると思います。しつけ本にある方法ではうまくいかない際は他の方法も試してみると良いのではと思います。