犬がイタズラを隠している時にする仕草や行動
「あれ…なんだかいつもと様子が違う…」と、飼い主さんであれば、誰もがちょっとした愛犬の変化に対して、敏感に気付くでしょう。病気や怪我が原因であることもあれば、心理的要因が原因となっていることもあります。その中には、イタズラしたことに対する飼い主への不安感が隠れていることも…。
監修ドッグトレーナーによる補足
イタズラをする犬の心理の裏側には、何らかの不満が隠されています。これからご紹介するケースに当てはまっているならば、不満を解消できるようにしつけなければなりませんね。
そのためにこれから5つのケースをご紹介します。
1.隠れる
犬がイタズラを隠している時、飼い主さんに怒られたくないという思いから、まるで人間の子どものように物陰に隠れてやり過ごそうとする犬は意外といます。
「どうしてそんなところに隠れているの?」と思い、辺りを見渡してみると、ゴミ箱が倒されていたり、クッションがボロボロにされていたり…。思わずため息をついてしまう人もいれば、その隠れている姿に笑ってしまう人もいるかもしれませんね。
2.目を合わせない
愛犬に近付き声をかけると、いつもならば嬉しそうにアイコンタクトを取ってくれる愛犬が、その日に限ってなぜか目を絶対に合わせてくれない…。不安になってしまいますよね。
愛犬が目を合わせないようにしている場合、大きく分けて2つの理由が考えられます。その1つが、イタズラを隠している時です。「私じゃありません」「怖いので怒らないで」という思いが表れているのです。
その他には、イタズラしていないけれど、飼い主から威圧的な雰囲気を感じてしまっている場合が挙げられます。
3.上目遣いで飼い主の様子を伺う
「イタズラしたこと、バレていないかな…」「飼い主さん、怒っているかな…」と、飼い主のご機嫌を覗うように、上目遣いで飼い主のことをチラチラと見る犬は多いです。
その可愛らしい行動に、思わず抱きしめたくなってしまうかもしれませんが、「ダメなこと」と教えるためにも、黙々とイタズラの後片付けをし、あえてしばらく無視をしたり、その場から立ち去るようにしましょう。
4.その場から離れた場所にいる
イタズラした場所から離れた場所にいることで、「僕は関係ありません」という風を装う犬も多いです。「遠くにいれば、自分がやったと思われないだろう」という考えなのでしょう。悪賢いですよね。
「あれはあなたがやったのね?」と一度問いかけ、やはりこちらも黙々と後片付けをした後、飼い主側が一定時間無視をしたり、立ち去る方法が適切です。かまってしまうと勘違いして喜んでしまいますし、怒鳴ってしまうと恐怖感だけを与えてしまいます。
5.呼ばれても応答しない/ゆっくり近づいて来る
名前を呼ぶと、いつもなら駆け寄ってくる愛犬が、今日はなぜか振り向いてくれない…。あるいは名前を呼んでも、ゆっくりと蛇行しながら近付いてくる…という様子を見たことはありませんか。
これもイタズラをしたことを理解している犬が、飼い主に怒られたくない、飼い主さん怒っているかな…という思いを持っている証です。
特に後者の場合、近付きながらも飼い主の様子を覗っています。これはイタズラ以外の時も、飼い主の感情を読み取ろうとしてる行動に当たります。
個性が出るため、堂々としている犬も!
イタズラをした後の行動は、その犬によって様々なため、個性が表れると言えます。今回ご紹介したように、「怒られたくない」という一心で、イタズラを隠そうとする犬もいれば、中には隠す気配すら見せない犬もいます。
「これ、僕がやりましたけど?」と言うように、堂々とイタズラした場所に居座っている犬の画像なども、ネット上ではよく見かけます。
その堂々っぷりに思わず笑ってしまいそうになりますが、よく考えてみると、犬はその行為を悪いと思っていないのです。きちんと「悪い事」と学習させるためにも、しつけを行うべきでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。犬がイタズラを隠している時であっても、その犬によって仕草や行動は異なります。愛犬の様子をよく観察し、今回ご紹介したような行動や仕草を見せたら、イタズラをしていないか確認しましょう。
監修ドッグトレーナーによる補足
イタズラを直接叱っても効果的ではないという研究結果が出ています。例えば私たちが間食を叱られたとします。叱られると間食したい気持ちが消えるかと言えば違いますね。
それよりも一緒に少し運動をして気を紛らわせてくれたり、あとどれぐらいしたらご飯があるからそれまで待とうね、としてくれたほうが間食をしてしまう可能性を減らすことが出来ます。イタズラを直接潰そうとするのではなく、自然と減っていくようにしつけを目指してみましょう。