犬が人を遊びに誘うとき
1.おもちゃを口にくわえてジッと見つめる
シンプル!わかりやすい!犬と初めて遊ぶという人にもきっとわかる、犬が人を遊びに誘っているサインです。ボールを口にくわえてこちらを見つめていたら、「あ、そのボールを投げてほしいのね?」とわかりますよね。
しかし、こんなこともあります。ボールを受け取ろうとすると、ダダダッと走って逃げるんです。しばらくすると戻ってきて、またボールを口にくわえてこちらを見つめて…ダダダッと走って逃げる。これを繰り返すのが楽しいようで、犬の遊びのひとつです。
監修ドッグトレーナーによる補足
素晴らしい観察眼です!ボール=投げて遊ぶ。これだけに囚われると、ボールを無理に取り上げてしまいがちですよね。
しかし、ボールを「取られない遊び」もボール遊びなのです。愛犬がどんな事に楽しみを見出しているのか観察しておきましょう。常識に囚われず、愛犬の楽しみを見つけてあげると遊びの幅が広がりますよ。
2.おもちゃを目の前に置く
おもちゃを口にくわえて持って来て、人の目の前にポンと置く。“このおもちゃで遊んで?”と誘っているサインです。座っている人の膝の上にポンと落とす犬もいますし、器用にテーブルの上に置く犬もいます。目の前にポンとボールを置かれたら、「あ、そのボールを投げてほしいのね?」とわかりますよね。
しかし、こんなこともあります。ボールを受け取ろうとすると、サッと口に咥えて逃げるんです。1でご紹介したことと似た遊びです。どっちが先にボールを手にすることができるか、というゲームを楽しむかのようです。
3.離れた場所に座ってジッと見つめる
本当は遊んでほしいけれど、遠慮してしまう。そんなとき、遊んでほしい相手から少し離れた場所に座ってジッと見つめていることがあります。相手の背後に座っているため、なかなか気づいてもらえない、そんなときもあります。飼い主さんや家族には、あまり見せない仕草や行動かもしれません。
何度も会っているけれど、あまり親しい相手ではないとき、遠慮がちに遊びに誘うときに見られるのではないでしょうか。「これで遊ぶ?」と、おもちゃを見せながら呼びかければ、嬉しそうにしっぽを振って近づいてきてくれるはずです。
監修ドッグトレーナーによる補足
不意に犬の視線を感じることってありますね。犬も視線の持つ力を自然と知っているんです。 中には「これに応えてしまうと、犬主導の生活になって関係がおかしくなるのでは・・・」と心配している人もいるでしょう。
しかし、最近の研究ではサインの送り方に問題が無ければ、応えてあげた方が関係が良好になるといわれています。安心して応えてあげましょう。
4.窓の外(庭)を眺めている
いつまでも窓の近くに座り、外を見つめていることはありませんか?もしかすると、“庭に出て一緒に遊ぼうよ”というサインかもしれません。決して強く主張するわけではないけれど、きっと飼い主さんならわかってくれるはず…と、待っているのではないでしょうか。
庭に出て遊ぶことが習慣になっている犬であると、窓が開くことを楽しみに待っていますよね。飼い主さんや家族が窓の側を通るたびに、ふっと顔を上げて見つめ、ソワソワしてしまうのではないでしょうか。
しかし、雨の日には、その仕草や行動をしません。雨で庭に出ることができない、雨に濡れると不快だ、雨の日に庭に出ると汚れて叱られちゃう、そんなことを理解しているかのようです。
5.プレイバウ(play bow)
犬が犬を遊びに誘うときの仕草や行動として有名なプレイバウ。上体を低くし、お尻を高くするポーズです。基本的には、犬同士で行う仕草や行動なのですが、人を遊びに誘うときにも行うことがあります。猫と同居する犬の中には、猫を遊びに誘うときにもプレイバウの仕草や行動をすることがあるようです。
しかし、猫にはない仕草や行動なので、シャーッと威嚇されたり、猫パンチで追い払われてしまったりすることがほとんど。無視されてしまうこともあるようです。
まとめ
犬が人を遊びに誘っているときの仕草や行動には、
- おもちゃを口にくわえてジッと見つめる
- おもちゃを目の前に置く
- 離れた場所に座ってジッと見つめる
- 窓の外(庭)を眺めている
- プレイバウ(play bow)
などがありますが、特殊な方法で遊びに誘うワンちゃんはいませんか?家族によって、遊びに誘うときの仕草や行動を使い分けている、なんて器用なワンちゃんもいるかもしれません。
監修ドッグトレーナーによる補足
吠える事が遊びのサインになってしまっている時は「伏せ」などのコマンドに従ったら遊ぶ、というルーティーンを作っておきましょう。学習が進めば、伏せをして遊びのお誘いをしてくれるようになりますよ。