犬が飼い主の臭いを嗅ぐときの心理
なぜか愛犬が自分の匂いを執拗に嗅いでくるとき、「何かいつもとは違う匂いを発しているのかも…」と少々不安になりますよね。いったい、なぜ愛犬は飼い主の匂いを嗅ぎまくってくるのでしょうか。
「どこに行ってきたか気になる」
外出先から帰ってきたときに、「おかえり!」と出迎えてくれると同時に足下を嗅いでくることはありませんか?これは愛犬が「飼い主さんはどこに行ってきたのだろう」と、今日の情報を得ようとしているのです。
愛犬からすれば、飼い主さんがいない間、寂しい思いをしていたのです。そんな時間を飼い主さんがどのように過ごしていたのか知りたい、と思うのでしょう。
足の匂いを嗅ぐことで、「土の匂いがするから外にいたのかな?」や、「美味しい匂いがしたから美味しい物を食べてきたんだ!」など、様々な情報を匂いだけで得ることができるのです。
「僕もごはんが欲しい!」
犬が飼い主の口元を執拗に嗅ぎ回る光景は、珍しいことではありません。これは何かを食べたであろう飼い主さんの口から、美味しい匂いがするため、「何を食べたのだろう」と興味をそそられているのです。
また、「僕もこれ、食べたいな」「もしかしたら、僕も同じ物を食べられるかもしれない」などと、甘えや期待の意味が込められていることもあります。
「何だかいつもと違う匂いがする」
後を付いて回るほど、飼い主の匂いを嗅ぎまくってくる場合、愛犬がいつも感じている飼い主の匂いではなく、全く別の匂いを感じている可能性があります。
犬にとって匂いは重要です。相手の情報を知る手段になるからです。しかし、大好きな飼い主の匂いが突然、全く違う匂いに変わったら、犬は不安になってしまうのです。例えば、いつもは付けない香水を付けた日や、外で他の犬と触れ合って帰ってきた日など、愛犬が必要以上に匂いを嗅いでくることがありますよ。
犬が知らない人の臭いを嗅ぐときの心理
飼い主ではなく、飼い主以外の人物(友達や近所の人、初めて会った人)の匂いを嗅ぎまくっているときは、どのような心理が働いているのでしょうか。
「あなたのことを教えて」
初めて会った人であれば、匂いを嗅ぐことでその人がどのような人であるかを知ることができます。そのため、「あなたのことを教えてください」と挨拶のような意味で匂いを嗅いでいることが多いです。
犬同士であれば、相手のおしりの匂いを嗅いで、相手の情報を得ます。それを挨拶代わりとして、「仲良くできそう」「ちょっと気が合わなそう」などと判断します。
そのため、初対面の相手に対して、突然おしりの匂いを嗅ぐことがありますが、これは「相手のことを知りたい」と興味を持っているサインです。相手に説明をするか、やんわりとやめさせるなど、失礼のないように振る舞いましょう。
「敵意がないかの確認」
飼い主以外の人の手の匂いを嗅ごうとする姿を見たことはありませんか?これは「この人は僕に対して敵意を持っていないかな?」「嫌われていないかな?」と確かめているのです。
手は汗の臭いを手軽に感じられる部位でもあります。犬は人間の汗の臭いから、その人の今の感情を大まかに知る能力を持っているのです。
例えば、犬が好きな人であれば、あまり汗をかかないのですが、犬を苦手とする人であれば、犬が近付いてきただけでも緊張で冷や汗をかくことがあります。その汗の中に緊張を表す成分が含まれており、それを犬が感じ取ることで、「この人は僕のことが嫌いなんだ」と判断することがあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。犬が人間の匂いを嗅ぐのには、理由があります。飼い主か、そうでない人かによっても、犬が知りたい情報が異なるため、心理が違ってきます。ぜひ愛犬が匂いを嗅いできたら、「今は情報収集されているのかも」と今回の情報を思い出してくださいね!