①構ってほしい・遊んでほしい
飼い主さんがくつろいでいるときに、手を鼻でツンツンと突いてきたり、おもちゃを持ってきて目の前に落としたりすることはありませんか?そんなふうにちょっかいを出すときは、犬からの「構って」といった気持ちのあらわれだと考えられます。
特に手を突いてきたり、手の下に鼻先を突っ込んできたりするときには「撫でて」という気持ちの表現であり、そのまま撫でてあげると満足そうにその場で休んだり、くつろいだため息をついたりする様子が見られるでしょう。
他にも座っているひざにあごを乗せてきたり、肩を鼻で突いたり、体の側面を軽くぶつけてきたりすることもあります。それらも自分に意識を向けてほしいという気持ちのあらわれだとされています。
②伝えたい要求がある
鼻先や足で飼い主さんの体に触れてくることは「自分に対して意識を向けて欲しい」「かまってもらいたい」という気持ちの表現方法ですが、さらに強い力を込めてぶつかってきたり、ひざなどに手をかけて立ち上がったりするときには、より伝えたいことがあると考えられます。つまり、飼い主さんに理解してほしい要求があるときということになります。
また、鼻や足先で飼い主さんに触れてからどこかに移動するときなどは、「あっちに行きたい」または「こっちに来てほしい」という表現であることも。「早くお散歩に行きたい!」「ごはんやおやつが欲しい!」などといった強い要求があるときは、飼い主さんに気が付いてもらうために強く接触してきたり、飼い主さんの洋服のすそや袖口などを噛んで引っ張ったりすることもあります。
飼い主さんに要求を理解してもらうために、体を押したり洋服を引っ張ってキッチンや玄関に向かわせようとしたりすることもあるようです。
また、外でしかトイレをしない犬などは、トイレに行きたくなると飼い主さんにちょっかいを出すように合図してからドアに向かうなどの表現をすることもあります。愛犬が何を伝えようとしているのかを知るためには、ちょっかいを出してくるときやその前後の行動を注意深く観察してみるといいでしょう。
③愛情表現
犬が飼い主さんにちょっかいを出してくるときは、伝えたいことや要求があるときだけではありません。飼い主さんの手足などに前足を乗せてきたり、体をすりつけるように寄ってきたりするときには、単純に飼い主さんへの愛情表現であることも考えられます。
体をくねくねとさせてすり寄ってくるときなどには甘えたい気持ちが強く、やや硬い表情で近づいてきたり体を寄せてきたりするときには、不安な気持ちを抱えているかもしれません。また、自分の頭を飼い主さんにコツンと当ててくるときは、信頼している気持ちの表現方法であるとも言われています。
まとめ
犬が飼い主さんにちょっかいを出すときは、基本的に「構ってほしい」という気持ちや愛情表現であることが考えられます。大好きな飼い主さんともっとスキンシップをしたり遊んだりしたりしたいという気持ちから、前足や鼻を使って合図をしてくるのです。
これらはとてもかわいい行動だと思いますが、少し気をつけなければならないこともあります。犬がしてほしいことを望むままに叶えてあげることで、犬がどんどんわがままになってしまい、それが叶えられないときに吠えたり噛んだりして要求を通そうとするようになってしまうことがあるのです。
そのため、愛犬からの愛情表現には応えつつもすべての要望・要求に従うのではなく、飼い主さんのペースで接するように心がけましょう。