犬が赤ちゃんに嫉妬する!
結論から言うと、犬は赤ちゃんに嫉妬します。犬にとって赤ちゃんは、突然自分のテリトリーに割り込んできた「見知らぬ人」であり、「自分より後からきた人」です。赤ちゃんがきたことで飼い主さんの生活が赤ちゃん中心になってしまったことを犬は敏感に察知し、寂しさを感じます。人間の子供も、赤ちゃんが生まれた後ヤキモチを妬いて赤ちゃん返りすることがありますよね。犬も同じようにヤキモチを妬くのです。
では、犬が赤ちゃんに嫉妬すると、どのような行動を起こすのでしょうか。
犬が赤ちゃんに嫉妬している時の行動
甘え行動
- 飼い主をじっと見つめる
- 体を擦り寄せてくる
- 顔や体を舐めてくる
- ずっとついてくる
- おもちゃを持ってくる、遊びに誘う
- 赤ちゃんと飼い主さんの間に割って入ってくる
- ク~ンク~ンと鼻鳴きする
- わざと粗相をする
犬が赤ちゃんに嫉妬しているときに甘えるような行動をとることがあります。飼い主にくっついたり、遊びに誘ったりして、「赤ちゃんよりも自分を構って!」とアピールしてくるのです。自分に関心を向けようと、わざと粗相することもあります。大好きな家族の愛情を確認したくて、懸命に甘えているのでしょう。
攻撃行動
- 吠える、唸ることが増える
- 飼い主や人、物に噛み付こうとする
- おもちゃなどを破壊する
- 執拗に追う、追い払う
人や物に対して攻撃的な行動を起こす犬もいます。例えば、赤ちゃんや飼い主に向かって吠える、唸る、噛む、威嚇するなどの行動をします。また、クッションやおもちゃを破壊するという行為も見られるようです。嫉妬の感情の矛先をどこに向けたらよいか分からず、人や物に当たっている状態と言えるでしょう。
拗ねた行動
- 呼びかけても聞こえないふり
- 家族と距離を取る
- 目を合わせない
- ケージや物陰から出てこない
甘えや攻撃行動で自分を主張する犬がいる一方、拗ねた態度を取る犬もいます。目を合わせなかったり、話しかけても知らん顔をしたりするのは、赤ちゃんよりも自分を見て欲しいと思う気持ちの裏返しなのでしょう。
犬によっては、嫉妬からストレスになり体調を崩すこともあります。ストレスから嘔吐などの症状を引き起こすこともありますので、拗ねているのか本当に体調が悪いのかをきちんと見極めることが大切です。
犬が赤ちゃんに嫉妬してヤキモチを焼く理由
理由①注目が赤ちゃんに移る
赤ちゃんが生まれると家族の注目が赤ちゃんに向いてしまいます。犬は自分よりも赤ちゃんを優先している家族に対して寂しさを感じるのです。家族の気持ちを取り戻したいという気持ちから、犬は赤ちゃんにライバル心や嫉妬心を抱くのでしょう。
理由②生活の環境やリズムが変わる
赤ちゃんが産まれてから、散歩の時間を変えたり、お気に入りの場所を移動させたりしてはいないでしょうか。犬は環境の変化を好まないので、ストレスを感じてしまいます。また、犬は匂いにも敏感で、新生児が使うせっけんやミルクの匂いなどは、犬にとっては大きな環境変化になります。このようなことから自分の生活を変えてしまった赤ちゃんに対し、嫉妬や不快感を抱きます。
理由③過去に赤ちゃんに近づいて叱られた
赤ちゃんに近づいた犬に「ダメ!」と言ってしまったことはないでしょうか。犬は強く叱られたり我慢を強いられると、それをすべて赤ちゃんのせいだと感じてしまいます。その結果、自分よりも赤ちゃんの方が大事にされていると思って嫉妬をし、敵対心や攻撃性を出してしまうのです。
犬が赤ちゃんに嫉妬している時の対策
犬と飼い主だけの時間を作る
1日の中で、犬が飼い主を独占できる時間を作りましょう。赤ちゃんがいない場所で、たくさん遊ぶことは犬の嫉妬心を緩和させます。スキンシップを取りながらたくさん話しかけて、犬が飼い主の愛情を感じられるようにしてあげましょう。
別々の部屋で過ごさせる
赤ちゃんと犬が別々に過ごせる部屋を用意しましょう。犬は嫉妬心を向ける相手がそばにいるとストレスを感じてしまうため、1人でゆっくりできる場所を用意してあげる必要があります。
赤ちゃんが過ごす環境の衛生面での観点からも別の部屋を用意することはおすすめです。
犬のペースに合わせる
犬が赤ちゃんを受け入れられるタイミングはそれぞれです。犬がまだ嫉妬しているときは無理に仲良くさせる必要はありません。犬が自分から赤ちゃんに関心を示す時まで待つことが大切です。赤ちゃんに興味を示すようになったら、犬に声を掛けながら赤ちゃんを近づけてあげましょう。
まとめ
赤ちゃんの誕生は犬にとっても大きな出来事です。犬が赤ちゃんに嫉妬してしまうのも自然なことだと言えるでしょう。犬が嫉妬してしまう気持ちを飼い主さんが理解して受け止めてあげることが大切です。赤ちゃんが誕生する前と変わらないだけの時間を作り、愛犬と触れ合いながら「どちらも大切な家族」だという気持ちをしっかり伝えてあげましょう。