落ち着いている犬と興奮しやすい犬の性格の違い
犬種によって生まれ持った性格もありますが、子犬の頃の生活環境やしつけなどによって、落ち着いた性格の成犬になる場合もあれば、興奮しやすい性格の成犬になる場合もあります。
落ち着いた性格の成犬へと成長させるための子犬のトレーニングがあり、成犬になった後の興奮による問題行動などを予防することができます。
これからご紹介する2つのことが、子犬の頃にできていたかどうかによって、成犬になったときに落ち着いた性格の犬になるか、興奮しやすい犬になるかの違いがあらわれることが多くあります。
十分にエネルギーを発散することができているかどうか
子犬や幼犬の頃は、破壊行動をみせる犬が多いですよね。
おもちゃや家具などを破壊することで、エネルギーを発散させようとしているのです。
毎日のお散歩へ連れて行くこと、ドッグランで思いっきり走らせてあげること、自宅の庭や室内でカラダを動かして遊ばせてあげることなど、その子犬や幼犬が持つエネルギーを十分に発散させてあげることが必要なのです。
社会化を学ぶ機会を与えているかどうか
人間社会で安全に幸せに暮らすためには、社会化を学ぶ必要があります。
お散歩へ行く、ドッグランへ行く、パピー教室へ行くなど、社会化を学ぶことができる機会や場はたくさんあります。
他の人や犬と触れ合いコミュニケーションをとることで、社会に慣れる必要があるのです。
どのような場面に遭遇した場合でも、落ち着いて過ごすことができるようになるためのトレーニングのひとつです。
興奮しやすい犬の原因は飼い主さんにある!?
「落ち着いた犬だから」「興奮しやすい犬だから」などとよく言いますが、犬が落ち着いている・犬が興奮しやすいというよりも、「犬を落ち着かせることができる飼い主」「犬を興奮させてしまう飼い主」と分けることができるのではないかと考えることができます。
犬を興奮させてしまう飼い主の行動と、犬を落ち着かせることができる飼い主の行動について、ご紹介します。
犬を興奮させる飼い主の行動「興奮をあおる」
- 洗濯物をたたんでいるとき、靴下やタオルなどを愛犬がくわえてしまい、引っ張り合いになる
- 「遊んで~」と興奮して飛びついてくる愛犬を「やめなさい!」「静かにしなさい!」と叱る
- 興奮して部屋を走り回る犬を捕まえて、押さえつけて落ち着かせようとする
こういった行動は、愛犬をますます興奮させてしまう可能性が高いNGな行動です。
飼い主さんは、愛犬を落ち着かせようと行動しているのかもしれませんが、犬にとっては興奮をあおる行動であり、「相手をしてもらっている」「遊んでもらっている」と勘違いしてしまうのです。
犬の興奮をあおる行動を続けていると、興奮することが習慣になってしまう可能性があります。
犬を落ち着かせることができる飼い主の行動①「相手にしない」
では、どのように対応すれば犬を落ち着かせることができるのか。
「相手にしないこと」です。
洗濯物をたたんでいるとき、靴下やタオルなどをくわえながら興奮して、走り回っても相手にしないのです。
取り返そうとせずに無視して構いません。興奮して飛びついてきたり、部屋中を走り回っていても相手にせず、叱ったりもしません。
そうすると、興奮しても飼い主さんに相手にしてもらえないことを理解します。
犬を落ち着かせることができる飼い主の行動②「落ち着いているときに褒める」
犬が興奮しているときに叱っても、興奮をあおるだけであるとお話したのですが、落ち着いている犬は、落ち着いていれば、飼い主さんに褒めてもらえることや、構ってもらえることを理解しています。
それは、落ち着いているときに飼い主さんに褒めてもらっているからです。
興奮しているときに叱るのではなく、落ち着いているときに褒めることで、落ち着いた犬へと成長することができます。
ついつい「やめなさい!」と叱ってしまうのですが、まずは飼い主さんが落ち着いて行動するようにしてみましょう。
まとめ
落ち着いている犬と興奮しやすい犬の違いとして、
- 子犬や幼犬の頃にエネルギーを十分に発散することができていたかどうか
- 子犬や幼犬の頃に社会化を多く学ぶ機会があったかどうか
- 飼い主さんが犬を落ち着かせる行動をしているかどうか
- 飼い主さんが犬を興奮させる行動をしているかどうか
ということに要因があるのではないかということについてご紹介しました。
犬は興奮することに慣れてしまうと、同じような状況になったときに、反射的に興奮してしまうようになってしまうことがあります。
飼い主さんが必死に落ち着かせようと発した言葉や行動が、ますます興奮をあおってしまうこともあります。
まずは飼い主さんが落ち着いて行動することが必要なのではないでしょうか。