犬をからかう行為…どのような行為が当てはまるの?
愛犬のいろいろな表情を見たい、反応を見たいといった気持ちは、飼い主さんならば、多くの人が持っているでしょう。
しかし、だからといって、愛犬をからかうことでその反応を得るという手段は推奨できません。
では、どのような行為が、犬をからかう行為に当てはまるのでしょうか。
ごはんをあげる「振り」をする
まずは「振り」をするという行為は、愛犬がからかわれている、何だか嫌だなと思う行為に当てはまりますので、注意しましょう。
この「振り」をするというのは、例えば「ごはん食べる?」と言ったにも関わらず、愛犬がキラキラとした視線を向けた途端、「やっぱやめた!」とわざとやめてしまう…といった行為を指します。ごはんだけではなく、おやつや散歩でも当てはまります。
確かに、犬は自分の好きなものや行為を示す言葉を聞き取り、理解します。
それによって嬉しい、楽しいといった様々な反応を見せてくれますが、だからといってその言葉を悪用し、からかうというのは良くありません。
急に驚かせる
振りをする、嘘をつくといった、愛犬を欺く行為だけではなく、突然「わっ!」と驚かせたり、追いかけてみたりと、急に驚かせるような行為も、からかい行為に当てはまります。
犬は元々警戒心が強く、更に聴覚も非常に優れているため、近くから急に驚かされると強いストレスを感じます。
また、急に大声を出しながら追いかけるといった行為に対しても「怖い」と感じる犬は多いです。
中には追いかけることで、「追いかけっこだ」と勘違いし、楽しむ犬もいるかもしれません。
しかし、多くの犬は、遊びとからかいを判別する観察力を持っているため、「からかわれている」「嫌な気持ちにさせられている」といった感情を抱きます。
なぜ犬をからかうのは良くないの?
このように、愛犬を欺く行為や驚かせるなど、嫌がる行為をすることは、からかい行為に当てはまります。
では、なぜこのようなからかい行為を愛犬に対してすることが良くないのでしょうか。
理由を考えていきましょう。
1.信頼関係が崩れるから
まず、最も大きな理由として、せっかく築いてきた愛犬との信頼関係が、崩れてしまう可能性があるからです。
もちろん、それまでに築いてきた絆の強さは、それぞれの愛犬・飼い主さんによって異なるため、多少差はあります。
しかし、何度も自分が嫌な気持ちにさせられるようなことをされれば、どんなに大好きな飼い主さんであっても、「この人の言うこと(やること)は信頼できない」「この人が言うことは嘘だ」と認識されてしまい、信頼関係が崩れてしまいます。
信頼関係が崩れてしまうと、言うことを聞かなくなったり、いざ「ごはんだよ」「散歩に行こう」と言っても、反応を示さなくなったりするといった影響が出ます。
2.嫌なことをする人と認識されるから
先ほど、せっかく築き上げてきた信頼関係を崩すことに繋がってしまうという話が出ましたが、愛犬をからかうことが良くない似た理由として、嫌なことをする人として認識されてしまうという理由が挙げられます。
例えば、家族の中でも、いつも通り接してくれる人と、からかってくる人がいるとしましょう。
同じ家族内であっても、前者は「信頼できる」「大好き」といった認識になりますが、後者は「信頼できない」「嫌なことをしてくる嫌な人」という認識になってしまいます。
すると、家族内であっても愛犬の態度がその人によって変わってしまったり、状況が酷くなってしまったりして敵として認識され、威嚇してきたり、警戒心をむき出しにしてきたりといった変化が見られるようになってしまうのです。
3.愛犬のストレスが溜まるから
そして3つ目は、愛犬と飼い主の関係性ではなく、愛犬自身に問題が生じる恐れがあるからです。「からかわれている」「嫌なことをされている」と感じると、犬であってもストレスが溜まってしまいます。
からかうことで、愛犬に「何だか嫌だな」「イライラするな」といった心境の変化をもたらす可能性が高く、それを継続的に続けてしまうと、徐々にストレスが溜まり、心身ともに疲れさせてしまう恐れがあります。
ストレスは、犬にとって大きな悪影響をもたらします。
心が疲れてしまうのはもちろん、警戒心が強くなってしまったり、ストレスから体の一部分を舐め続け、皮膚の炎症を引き起こしたりするなど、悪い方向に向かってしまいます。
犬の性格によっては、継続的でなくても1~2回で大きなストレスを感じ、悪影響をもたらすこともあるため、「ちょっとくらい」とからかうのはやめましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
このように、犬をからかうことで信頼関係が崩れてしまったり、大切な愛犬にストレスを抱えさせたりするなどの悪影響をもたらします。
私たちも、他人から嫌なことをされれば嫌な気持ちになります。犬も例外ではありません。
日頃から、愛犬が嫌がるようなことは、しないようにしましょう。