犬が飼い主に気を遣うことはある?
犬と一緒に暮らしていると、「飼い主の感情を理解しているのかな?」と思うような行動を見せることがありますよね。夫婦喧嘩をしているのを見て止めに入ろうとしたり、飼い主が落ち込んでいる時にそっと寄り添って隣に座ったり。犬はそうした時何を考えているのか気になったことはありませんか?犬が飼い主に対して気を遣うことはあるのかということについては、世界中で研究が行われさまざまな見解が出されています。
結論から言うと、犬が飼い主に気を遣うことはあると思います。
気を遣うということは、「相手の気持ちを考えて心配する、配慮する」ということ。アメリカやオーストラリアなどで脳撮影技術(MRI)や神経映像を用いて犬の感情に関する研究が行われ、その中で犬と人間は悲しみや喜びの声に対して同じような感情処理をすることがわかりました。そして人間の表情から感情を読み取ることが出来るということもわかっています。そのため、犬は人間の感情を理解して共有することが出来る動物だと考えられているのです。
犬が気を遣っている時に見せる行動
犬が飼い主に気を遣うのは特に怒ったり泣いたり落ち込んだりといった、どちらかというとマイナスの感情表現に対して見せることが多いと思います。そうした時に飼い主に対して気を遣った犬が見せる行動としては、
- そっとそばに寄り添って座る
- 顔や手を舐めたがたる
犬に気を遣わせないために出来ること
気を遣うということは決して悪いことではありませんが、人間同士で気を遣うことに置き換えて考えてみると精神的な疲れやストレスの原因になることもあることが分かると思います。そのため犬も気を遣いすぎると神経をすり減らしたりストレスを抱えてしまうことがあるようです。また、特に気を遣いやすいタイプの繊細な犬、臆病な犬、心配性の犬などは常に飼い主の動向を気にしている傾向にあるためより疲れやすいと考えられています。
愛犬が飼い主の感情を敏感に察知して気を遣うタイプの犬である場合、飼い主は犬の前であまり感情的になりすぎないように気をつけた方がいいかもしれません。特に怒りや悲しみなどの感情を物などに対してぶつけ、八つ当たりするような行動は犬を非常に緊張させます。もしも犬が気を遣っていると思われる行動を見せた時は、ゆっくり深呼吸をして優しくなでてあげるなどして「ありがとう」「もう大丈夫だよ」という気持ちを伝えてあげましょう。そうすることで犬も安心することが出来ると思います。
犬が飼い主に気を遣うことに関するまとめ
犬は飼い主の感情を理解してその気持ちに寄り添うことが出来る、数少ない動物です。犬が飼い主に対して気を遣うことがあることはわかりましたが、それが本当に飼い主の気持ちを慮ってのことなのか自分に振りかかる損得のためなのかまではわかりません。とはいえ、犬が飼い主の気持ちを読み取ろうと常に観察をしていることは確かです。気を遣うのは悪いことではありませんが、過度な気遣いは神経をすり減らしストレスになることもあります。特に繊細なタイプの犬の場合は、飼い主が感情的になりすぎないようにして気を遣わせすぎないように気をつけましょう。
犬は飼い主の行動や仕草、表情をよく観察しています。そして時には気を遣ってさまざまな行動を起こしてくれるでしょう。そんな犬たちに対して私たち飼い主もしっかり感情を汲み取るようにして、気を遣ってあげられるとお互いに多くのものを共有し合える素敵な関係になれるかもしれませんね。